表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
62/138

闇と光

 なっちゃん……


 この声……あかりちゃん?

 夢の中で、私を呼んでいた。


 私が気になっているから、あかりちゃんの夢を見たのかな。

 姿は見えず、声だけだった。

 

 こんな夢。今までなかった。

  あかりちゃんのような声だったけど、はっきりとは分からなかった。


「なつ?すごい汗だよ?」


 リエが様子を見に部屋に入ってきた。


「うん。大丈夫だよ。ちょっと夢を見てたみたい」


「だいぶ起きてこないから、見にきたんだよ!」


「え?」


 私、そんなに寝ていたのかな?

 どのくらいの時間が、経ったんだろうか。


 たしかに、夜になったのか、暗くなっていた。


「ごめん、荷物まだ途中だったよね?」


「大丈夫だよ。私達であとはやっておいたから」


「ありがとう」


 私は何やってるんだろう。

 最近の私は、自分の事ばかりで頭がいっぱいになってしまっていた。


 自分の気持ちばかりを優先にして……


 私は、窓を開けて風に当たることにした。


 気持ちの良い風がスーッと入ってくる。


 夜景だ。綺麗だな。

 空はこんなに真っ暗で闇みたい。


 今の私の心の中と一緒だ。


 たくさんの光が輝いてる。

 闇があるからこの光も綺麗に見えるんだよね。


 何事もない日常なんてないんだから。


 私は風に当たりながら、光をじーっと見つめていた。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ