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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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記憶

 ふわり、ふわり。

 ここは??


 周りは真っ白でふわふわしている。

 雲の上にいるかのような。


 もしかして、夢の中かな。


「なっちゃん!遊ぼうよ!」


 目の前には、小さな男の子が不思議そうな顔をして見ている。


 あれ?


 ヒロキくん?


「なっちゃん!大人になったら、必ずココにきてね!桜の木で待ち合わせだよ?絶対きてね!僕は約束を守るから!もし僕がその時プレゼントを持ってきたら…その……時は……。」




 !!!


「なつ!起きて!」


 リエ……。


「プレゼントが。」


 !!


「何!?プレゼント?」


「……夢か。」


 私は、夢を見ていたんだ。


 プレゼントを渡したら……なんて言ったんだろう。


 覚えてないよ。


 あれからすぐいなくなってしまったから。


 私の中の記憶も薄れてしまっていた。


 きっと、ヒロキくんの記憶も。

 覚えていないよ。


 またあの夢。見れるかな……。


 私の中の薄れてしまっている記憶を少しずつ思い出そうとしていた。


 ふわふわとした感覚。


 夢の中のような。現実のような不思議な感覚だった。


 ふとお母さんを思い出した。


 お母さんもふわふわとした世界にいるのかな。


 いつか、あかりちゃんと話しした事を思い出した。


 あかりちゃん、元気かなぁ。


 また一緒にシャボン玉をやろう。


 たくさんお話しをしよう。


 そう思った。




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