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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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アロマオイル

 カランカラン


「 いらっしゃいませー 」


「 店長、今日いたんですね 」


「 なつー!大丈夫?」


「 はい、アロマオイル買いに来ちゃった 」


 店長が小声で、私の耳元で囁いた。


「 あのイケメンは誰よ!」


「 内緒ー。今日はベルガモットとカモミールとローズにするー 」


「 はいよー。ありがとねー。明日からお願いね!」


「 はーい 」



「 店長、陽気だな 」


「 うん、すっごくいい人だよ 」


 ベルガモットには気分をリラックスさせて、心を癒す柑橘系。


 カモミールはよく眠れる甘いフルーティな香り。


 ローズは多くの女性が使っている幸せの香り。


 それぞれには意味がある。


 私達、みんな集まってしまったけど、きっとこれにも意味があるんだと思う。


 意味のないことなんてないから。


 それぞれの人生ではあるけど、全部の未来なんてわからない。


 それでも今やらなきゃいけないことを後悔しないように生きていくだけ。


 幸せを与え、与えられ。


 優しくして、優しくされる。


 なんて時々思ったりもする。


 ソフトクリームを食べながら、ヒロキくんは後ろから押してくれていた。


「 桜、やっぱり可愛いね 」


「 だな。あの頃、突然いなくなって……ごめん 」


「 仕方ない事だよ 」



 桜の花びら。やっぱり可愛い。


 すぐ散ってしまうけど、また一年後可愛い花びらを見せてね。


 ーーーーーー


「 あれ、コウちゃん達、もう酔っぱらってる 」


「 おかえりー今日は飲むぞー 」


 私達は顔を合わせ苦笑いをした。



 ヒロキくんの携帯が鳴っている。


「 でないの?」


 そう私が言うと、外に出て行った。





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