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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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優しい世界

 お店の名前、それは『 Tears 』だった。涙って言う意味。私がずっと決めていた名前だった。



  涙は、喜怒哀楽、色んな気持ちを抱えた時に現れる。 人にはかかせない存在だから。

  涙を流したら、スッキリもするし、気持ちも前向きになれたりする。


  私がそうだったから。私もたくさんの想いを抱えながら生きてきて、その度に現れる涙に、救われていた。


  だから、私もたくさんの人の気持ちを、癒しを届けていけたらな。と思い、その名前に決めたんだ。


  なんとなく上手くいかない時、辛いことがあった時、嬉しい事があった時、たくさん、人は色んな気持ちを抱えながら生きていかなければならない。


  私は、思いやりを持って、前向きな気持ちで仕事をしていきたい。


  私のお店がそんな居場所になれたらいいな。


  それに私は、たくさんの人に出会い、助けられてきた。いい事も悪い事もなんとか、乗り越えてこれた。


 そんな優しい世界になりますように。誰に対しても……。

 

  そんな私の話を聞いて、コウちゃんはニッコリと微笑んでくれている。



「 いいんじゃないかな?うん!いいと思う!色んな想いを感じる 」


「 ありがとう!!」


「 あたしも時々、行っちゃおうかな?? 」


「 うん!待ってるよ!」


 

  私達は、景色を見ながら、ゆっくりゆっくりと進んでいたけれど、あっという間に駅に着いてしまう。


「 今日の空は、綺麗だなー 」


「 本当に、綺麗ね 」


  今日は、風も穏やかで日差しが暖かく、気持ちまでも穏やかにしてくれている。今までにないくらい、優しい天気だった。

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