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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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生きる意味

 オムライスを食べ終えた私達は、珈琲を飲みながら話し始めた。


「 ねぇ、あの店員さん見たことある気がするんだけど 」


「 ん?気のせいじゃない?そういえばさ、こんな田舎だけど、また新しいお店もぞくぞくオープンしてるんだけど、ヒロキのお父さんのお店って話だよ 」


「 そうなんだ。なんか凄い人だなぁ 」


「 うん。なんか生まれた時から私達とは、違う世界って感じ 」


「 そうかもしれないけど、私達はなにも変わらないよ 」


 そんな事は最初からわかっていた。

 幼い頃、桜の木の下で一緒に遊んでいた時から、私にはヒロキくんが光って見えていた。

 その光は、別世界だからとかではなかった。


 眩しい光ではなく、ずっと目を逸らさずに見ていたい私にとっては、愛しく尊い光だった。

 その光に包まれている事が心地よかったのかもしれない。

 突然いなくなったあの日からも私の心の中で、ずっと輝いていた。


 たとえ住む世界が違っていたとしても、私にとってヒロキくんは、心の中にずっといる。かけがえのない存在だった。


 これまで私達はいろんなことがあったけれど、私達には生きる意味がそれぞれある。


 私にはこれまでたくさんの人に出会い、嫌な事もいい事もあったかもしれない。


 その全てに意味があったんだと思う。


 そしてそれが変わることは無い。これからも何があったとしても、生きていかなければならない。


 出会ってくれた全ての人達に何があっても前向きに考えながら生きていく事を教えてもらった気がしていた。


 そして私は、色んな人たちのおかげで、夢を実現できたから……。




 珈琲を飲み終えた私達は、お店から出て車へと戻った。

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