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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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暗闇の中で

 そっと目を閉じてる間、私は眠ってしまい夢を見ていた。

 不思議な夢で、暗闇の中をゴールも見えずひたすら歩いているような夢だった。


 どうして……こんな夢を……


 起きた瞬間、夜になり真っ暗になってしまっている。明かりのない暗闇は私にとって辛いものなのだろう。


 今の私の心は、暗闇の中を彷徨っているのかもしれない。

 そういう感覚になってしまう、不思議な夢。


 寂しくて、切なさで胸が締め付けられてしまう。


 苦しいよ……

 大きな声で、そう叫べたらいいのに。

 そんな自分になって、誰かに甘えられたらいいのに。


 私の心の中は、明るさのない暗闇だったんだ。


 もう色んな事に乗り越えたはずなのに……


 仕事や友達、たくさんの人に出会ってはきたけど、私は恋愛は全くしてこなかった。


 人を好きになる事……は、こんなに苦しいの?


 胸が締め付けられる想いに辛くてたまらない。


 こんなに、こんなに、好きになってしまっていたなんて……

 自分でも信じられないくらいに想いが強くなってしまっていたんだ。


 かといって私は今更、ちゃんと伝えらる自信も勇気もない。


 はっ!!


 ふと思い出したのは、桜の木のそばに置いたポストであった。


 手紙を久しぶりに書く事にしよう。

 ちゃんと伝えたい事を、全て書くことにしよう。

 そう私は思い返したのであった。


 そして、自分の想いにもちゃんと向き合うこともせず、逃げてばかりいた自分が恥ずかしくてたまらなかった。



 いてもたってもいられなくなってしまった私は、携帯を取り出し、私は電話をかけ始めた。


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