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桜の木に寄り添う  作者: 月乃結海
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悪夢再び

「 ありがとう 」


 本当に心からそう思っている。

 感謝してもしきれない。

 私が辛い時、いつもそばにいてくれている。

 昔から気づけばそばにいてくれている事が今になって気づく。


 でも私は、よっちゃんにそれだけを言い、外に出てしまう。

 自分の頭を冷やすためにも。

 今ここで、よっちゃんに甘えてしまうのは違うと思う。

 優しいよっちゃんに甘えてしまう自分が許せないのもあった。

 私がそう思う度に、誰かを傷つけてしまっているかもしれない。

 いつまでも変われない自分にも腹が立っていたのもある。

 もっと大人になれたら、楽な気持ちでいられるのかもしれない。

 私は大人になれるのだろうか。

 不安な気持ちがどんどん襲いかかる。


 私は何をどうしたらいいのか。分からなくなってしまった。

 そして考えることにも疲れてしまっていた。

 妹に言われてしまった言葉が頭に残っている。


 街の中を通っているのに、騒音もまったく入ってこないくらいにぼーっとしてしまっていた。


 車が向こうから来ているのにもかかわらず、横断歩道に飛び出てしまう。


 横をみたその時!!!!


 車が自分の方へ来ているのが怖くなってしまい動けなくなってしまった。

 昔の事故の事を思い出してしまっていた。


 車は凄い勢いでクラクションを鳴らしている。


 プッップーー!!!!!!


 きゃぁ!!どうしよう。助けてー!!


 私は、心の中でそう叫んでいた。

 誰にも聞こえない声が、私の中で響いていた。


 もっと自立して幸せになりたい。ただそれだけなのに……それなのに。どうしてうまくいかないの。

 どうして神様は私に意地悪ばかりをするの?


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