13話 クラスメイトランチ
学校で何を学ぶか。
割と生活や人生に関わる大事なことのみを教えるようだ。
計算ができるように数字。
読み書きができるように国語。
国々の文化や起こりを知る歴史。
座学というやつだ。
ダンテから教えられていたこともあり、知っていることもあったが新鮮な情報も多かった。
午前中は座学で終わり、午後からの授業は正直楽しみにしている。
魔力の使い方を学ぶ魔法講座。
剣技や弓、格闘を学ぶ実践講座。
1日を通して学ぶのはこれが一連の流れのようだ。
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「ねぇねぇ、エルザってさ。どの辺に住んでるの?」
昼休み。アカネが話しかけてきた。
「いきなりだな、知ってどうする?ストーキングか?」
「しないわよ!だいたい下学校の生徒は町の子供達がほとんどだから、あんたは見たことないからどこからきたのかなと思っただけよ」
「はぁ、、、町外れにある木造の小屋んとこだよ」
「えっ?あそこって確か女の子が住んでたんじゃない?確かすっごく可愛い子だったような………」
「あー、俺も知ってる。いつも一人で遊んでて仲間に入ろうって声かけても入んない子だろ?俺すっごいタイプだったんだー」
ハウロが会話に割り込んできた。
「てことは、その子と一緒に住んでるの!?」
アカネがズォッと身を乗り出してきた。
近い近い。
恥ずい顔を赤くなるいい匂いするやめれ。
「うっさいな。従兄弟だよ。遠い親戚だったんだ。というかオレはこの町に来たばかりで何も知らん」
ルシアが今迄一人で遊んでることも、初めて知った。
「ねぇねぇ、今度さ。みんなでエルザの家遊びに行ってい?」
「は?どうしてそうなる。だいたいオレの家じゃねえ、親戚の爺さんの家だ」
「あ、俺も俺も。あの子に会って話して見たいな。行ってもいいか聞いといてくれよ」
「お前もか。。。どうしてそうなる?」
「えー、だってめっちゃ気になるじゃないか。突如現れた謎の美形転校生。一緒に暮らすのは謎の美少女。気になる要素しかないぜ!」
熱いポーズとるな。爽やか系のくせして熱血か?流行らんぞ。
「ね、シズネも一緒に行こうよ」
アカネがシズネに振る。
「………モグモグ」コク
頷いた!しっかり意思表示できるんだなこの子。しかし何その弁当の量。
小さめの宝箱サイズの弁当箱なんてあったんだな。
「あんた相変わらずよく食べるねー。よし、じゃあ今度の休みはエルザん家にみんなで集合ね!」
「うん、決まりだな!」
「………モグモグ」コクコク
「だから勝手に決めんなって。一応聞くが、家主がダメだって言ったら無しだから」
「そりゃもちろん。家の人に迷惑かけるにはいけないからな。さ、それじゃあみんなでメシ食おうぜ」
ハウロが弁当箱を出しパンとベーコンと野菜を挟んだサンドイッチを出しながら言った。
「うん、てかシズネもう食べてるけどね」
アカネもサンドイッチを出して食べる。
シズネはこの町の特産物らしい『米』というものを炊いた『ご飯』というものをおかずと一緒にモグモグしている。
オレも朝出るときにゼベットからもらったサンドイッチを取り出し頬張る。
ルシアも同じ弁当だ。
(ん、んまい。。。ルシアも昼時か。あいつも友達できたかな………)
なんやかんや強引な奴らだが、三人と一緒にとった食事は、美味かった気がする。




