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私を心の底から愛して  作者: 湊 悠美
天才教授は誰?
48/53

ある女の考え

連続投稿最後です!!




視点と書いていないのはわざとです

 私は、隠された存在だった。誰にも分かってもらえず、存在すら気づかれない。


 それを変えてくれたのはあの人だった。


 あの人は、私の事を気にかけてくれる唯一の人だった。


 だから、私はあの人が私のことを、好いてくれているのだと思っていた。




 けど、現実は違った。


 私は、この世に存在していなかった。ずっと昔に、私という存在は消えてしまっていたのだ。


 今、この世に残っているのは、魂がまだ浄化されていないから。


 あの人は、私の魂を浄化するために、私に優しくしていたのだった。


 あの人はそれが仕事だったから。


 そして、私はあの人の力では簡単に浄化することの出来ない霊。


 そんな私を浄化させるためには、その霊に少しでも浄化したいと考えさせるしか無い。


 その為に、あの人は私を気にかけてくれたのだ。


 私は、自分という存在に怒り狂った。


 何故、あの人に迷惑をかけてしまったのか!それも、彼の生まれ変わりであるあの人に、何故こんな未練が残る姿を見せてしまったのだ!!その彼に、浄化されなければならないと言うのに!!!


 もう、そう考えたって、決まっているのだ。私は、彼に浄化されなければならない。その為には、私自身の力が弱くなった所を見せなければならない。


 そして、私の愛した彼の魂を持つ、あの人に嫌われなければならない。私という存在を浄化することに、後悔が無いように。



 遂に、その日が来た。何日に一回、あの人が来る日。


 私は、いつものように、当たり障りの無い話をして、そして言った。


 もし、私が死んで、魂だけ残っているとしたら、浄化して欲しい


 と。


 彼は、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をし、そして、
















 首を振った。


 貴方は、私の愛しい人なのですから、無理ですよ。


 と。


 驚きのあまり、彼に掴みかかると、私の手は、彼を突き抜けず、的確に彼の着物の襟を握った。

 反応がついていけない私に、彼は笑いながら説明してくれた。


 私は、元から神でありふらっと人間界に降りて来たそうだ。

 では、私の記憶が何故無かったというかは、単純に私が人間界に降りるときの、手順を最後まで聞いていなかったそうだ。案の定、天界での記憶が曖昧になり、自分の事を幽霊だと思い込んだらしい。神なのだから、普通の人に見えるはずもないのに。

 彼に記憶が無かったのは、私の行動に少し怒った我が娘と言うべき存在が、彼の記憶も不安定にして私を追わせたと。


 つまり、彼も元から神であり、私も神であったというわけだ。


 人間界に手続き無しで降りてきたため、守護神となった私達は、私と彼との間に出来た子達をずっと見守れるわけだ。それは、我が娘とも言うべき存在の、ちょっとした(優しさ)だ。


 これは、本当に嬉しい。記憶を少し不安定にさせた我が娘とも言うべ…いや、我が娘が憎らしいが。


 まぁ、あの娘も色々鬱憤溜まっていたのだろう。


 謝罪として、娘達の子孫を見守っていこう。まぁ、我が血縁も娘の血縁も途中から一緒になったのだしな。





 成長してくれて嬉しく思うぞ、天照。


 どれだけの間、私らが皇族を見守り。そして、お前たちの愛し子を見守ってきたんだ。それどころか、散々私達を振り回してくれたんだ。


 だから、今の私達がお前達のそばで、お前たちを振り回してやる。


 …気づいていないとは思うがな?























 そうですよね?私達の主。我らの愛しい紫苑様?

因みにですがこの人達の名前は一度は出ています

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