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私を心の底から愛して  作者: 湊 悠美
理事長は誰?
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現状把握

紫苑視点

 どこからか、甘い匂いと、珈琲の良い香りがする。多分この香りは、


「planetのケーキとコーヒー・・」


 顔を上げると、目の前には新作のフルーツケーキと珈琲があった。

 でも、どうしてここに珈琲が?私は、何をしてたんだっけ?


「あら?まだ、頭が働いてなさそうですね」「紫苑様、珈琲をどうぞ」


 横から声が聞こえてきて、珈琲が出された。それにしても、苦そうな珈琲だよね。・・・あれ?結構美味しい


「うっわ」「まさか、あの比率が間違った珈琲を、一気に・・」


 前から聞こえてくる声は、はくこくか。じゃあ、横に座ってるのは、


「紫苑様・・・・」「ついに、味覚まで・・・・」


 やっぱり、しゅせいか。って、この珈琲。何かおかしいの?


「普通に美味しいけど?何か問題が?」

「それ、龍がコーヒー豆を呆れるほど入れた、普通の人間は吹き出すレベルだぞ!」

「そうなの、白?普通に美味しいけど」

「まぁ、確かに紫苑様が作った苦い珈琲に比べたら、薄いほうですけど」

「ん?朱、私が作った苦いやつって、コーヒー豆の瓶を全部使ったやつ?」

「それ、味覚狂ってんだろ!」

「口調が崩れてるよ〜黒」

「まぁ、其れは兎も角。少しは働いてますか?」

「なんか酷いよ、青!でも、まぁ動き出してきたかな?」


 まだまだ、本調子じゃないけどそれなりには動いてるかな。


「まず、『私』が『私』である事を思い出した」


 四人を見ると、目線で促された。多分何かしら(・・・・)あったんだろうね。


「んで、その時の神力の関係で、人間(こちら)の紫苑が死にかけた。意識が戻ってからは、さまざまな仕事に追われていた。ここ最近は理事長代理として、海外からの手紙を整理していた。そのついでに、色々な伝承を読んでた。OK?」


 コクンっと、四人が頷く。


「はい。紫苑様もお気づきでしょうが、何かしらありました」

「青、何かしらって」

「それは、俺から。2つ緊急事態と言える物があった。まず一つ目、生徒会が荒れてる」

「いやいや!白、生徒会が荒れるわけないでしょ!成績優秀者だよ?」


 学年次席と、特待生だよ!荒れるわけないでしょうが!


「それはですね。紫苑様とお会いしていないから、ちょっと、精神が不安定になっているんですよ」

「成る程、精神面か。確かに、私も先輩達に会いたいなぁって思うけど」

「「「「じゃあ、早く会ってください(会え)!」」」」

「もう一つの緊急事態を聞いてからにするよ。寝起きが悪い私を起こすって事は、この学校に関する何かしらがあったんでしょ?」


 そう言うと、四人の顔が苦虫を噛み潰したような顔になった。白は感情が出にくいし、黒は二重人格みたいなものだし、朱と青は、礼儀正しいから、此処まで表情が変わるのは、珍しいんだよね。つまり、先輩達も心配だけど、もう一つの方が緊急の中でも緊急事態という事だ。さて、それは何なんだろう?

おつぎは、緊急事態の内容です

と言っても章の題で、ネタバレしてるよね

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