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序章

少し暗いかもしれません。

肩に力がはいりすぎてるのかなぁ、

笑える話を作れる人がうらやましいです。



あまり長々とはならないつもりですので

読んでもらえるとうれしいです

今のところ話の骨しか決めてません。

ジャンルもわかりません

キーワードは出てきたものだけ載せています。

 



         生者世界と死後世界


      二つの世界は天秤にのる二つの錘


      バランスが崩れて一つが無くなれば


     もう一つも天秤から落ちてなくなっちゃう


       二つの世界はあなたとわたし


       わたしのこころとそれ以外――。


      ――アストレイアその騎士の誓い








序章 


「転子は本当に歌が好きだねぇ」

私の目の前に座る友人が何か言っている。

「え、なぁに?」反射的に聞いてしまうが、もう何度見たか分からないその口の動かし方で大方の見当はついてしまう。

彼女とももう長い付き合いになる。何せこの世界以前から続いてるのだから。

今のはきっと、お前はホントにかわいいねとか言ってくれたのだろう、八割二分の自信が私にはある。

そのままヘッドフォンから流れる音楽に浸っていると、少し苛立った様子で彼女が私の耳にかかっているそれをスライドするようにして首まで降ろした。

「もう、いつまでたっても治らないんだから。そのヘッドフォン依存症」

少しいじわるな顔をして見下ろしてくる彼女の顔が近い。やっぱりかわいいというよりは綺麗系だな。

幼少の頃から見てきた転子に言わせれば彼女の風体に可愛いと言う言葉ほど似つかわしくないものは無かった。

「男はこれが可愛いというのか…」

頭の中に響いていた音楽と一緒に残っていた体力まで流れ出してしまったのか、転子はそのままの体制から机に突っ伏してしまう。決してうらやましいとか思わない。この世界に私たちが好かれても意味はないのだから。

「人前でくらい外せるようにならないとだめです!」

「いいじゃん、今休み時間中なんだし」ぶー垂れてみせ、少しふてくされていることをアピールしてヘッドフォンを耳にかけなおそうとする。

その手を転子が綺麗系と称する少女、沙月の手に絡めとられる。

寒い季節という事もあるのだろうが、その指先は驚くほど冷たい。一瞬の間があって、沙月の指から解放される。

「ねぇ、転子は誰を最初にするのか決めたの?」先ほどまでとうって変わって、沙月の声音は低く、まっすぐで曇りない目には明確な意思をのぞかせていた。

流石にその目の沙月の前でへらへらとした態度は取れなかった。

「まだ……。だけど」その話題になってしまったらもう彼女たちは普通の女子高生ではなくなってしまう。

「いい加減覚悟決めないと、どうなるかはわかっているでしょう」少し震える声で言う沙月の表情は青白く、暖房が効いているとはいえ、額と首筋にたまる汗の量は異常だった。

言葉を投げかける沙月に対し視線を合わせられない転子は『えと』とか、『うー』とか言葉を詰まらせるだけだった。

ようやく言葉になったのは「沙月は、決めたの?」というキャッチボールにすらならない暴投だった。

それを受けた沙月は立ち上がり、怒ったような表情を見せたが、すぐに顔色は曇り、何か胃からこみあげたのか手で口を覆った。視線は一点を見つめたまま、数歩その場で踏鞴を踏んでしまう。

少し時間をおいてクールダウンし、声の調子を持ち直した沙月は答えた。

「私はもう決めたの」そういって沙月はもうこの話は終わり、とばかりに踵を返し自分の席に戻ろうとする。

「沙月……。待って!」その手を、今度は転子の手が捕まえた。

「もしかして、もうしちゃったの?」転子の表情も一段と険しくなり、意図せず睨むように彼女を見てしまった。

そんな表情を見せる彼女に沙月は、先程と同様の怒り、追加されたのは安堵、悲しみそして転子に嘘をつくことへの後ろ暗い気持ち達。それらがない交ぜになった表情を笑顔でコーティングし、なんとか明るく「大丈夫。私も実はまだ決めただけなんだ」とだけ応えた。

その表情にコロッとだまされた転子は、下を向いて荒い呼吸を三度繰り返した後、弛緩した表情を浮かべ、その手を放してしまった――。

何かいたらいいのかわからないので後で書きます。

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