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魔法少女と呼ばないで  作者: どり
第5章 クロエ
25/50

25.治癒魔法

 やっとラバ以外の村の住民登場。

物語をクリアするのにキーを持っている人物って奴ですね。

ちゃんとお話しして、ヒントもらわないと・・・・(笑)

 倒れた少女に駆け寄った僕に、魔来子さんが声をかける。


「抜かないで!出血がひどくなる可能性があります」

 魔来子さんもそばに来ると、呼吸や脈拍を調べてる。


「心臓は外れているようです。肺まで影響がなければいいのですが・・・佑衣様、医療キットを取ってください・・・・・・・佑衣様?」

 佑衣さんは呆然とこっちを見てる。目がうつろだ。


「佑衣様・・・・・・・・佑衣!」

 魔来子さんの怒声に佑衣さんが反応する。大きく見開く瞳。


「起きてしまったことを悔やむのは後です。今できることにベストを尽くしてください!」

 その声に、佑衣さんは慌てて医療キットを抱えて持ってくる。


「ナイフを抜いたら、すぐにガーゼで押さえつけてください。いきますよ。3、2、1・・はい!」

 佑衣さんは急いで止血テープで傷をふさぐ。魔来子さんが弾力包帯を巻き付ける。

でも、赤い染みがゆっくりと広がってくる。


「あっちなら、救急車を呼んで病院に搬送なんですが、こっちではこれが精一杯です。輸血とか輸液のキットまでは持ち込んでませんから・・・」


「僕が飛べるのなら、彼女を連れて“門”をくぐるのですが・・」


「無理でしょう。あそこには敵が待ち構えていると思います」

 魔来子さんの答えに僕はため息をつく。


「まずは洞穴へ参りましょう。そこでもう少し様子を見ましょう」

 木の枝で作った臨時の担架に少女を乗せると、僕たちは洞窟へ向かった。


       ◇      ◇      ◇      


 暗い洞窟の中、発光器があたりをぼんやりと照らしている。

床にシートを張って臨時のベッド。

そこに寝かせた娘の呼吸は浅く、早い。

額の汗を佑衣さんが拭き取っている。

佑衣さんより少し下の歳ぐらいだろうか。

柔らかい金色の髪。


「たぶん、村の子だと思います。ここへ逃げてきたんじゃないでしょうか」


「何とか助かって欲しいものです。もしかするとラバ様以外では唯一の村人かも・・・・・いえ、すみません」

 いいですよ、魔来子さん。もう心は耐えられるようになってきてます。


「でも、本当に何かいい方法がないのですか。カガクでも魔法でもいいから・・・・」


「科学は手当ての道具がこれ以上ありません。魔法は・・・・魔法?」

 魔来子さんが話の途中で折る。何かいい方法を思いついたのだろうか。

娘のそばへ行って座ると、じっと顔を見る。

続けて佑衣さんの顔。


 そして、魔来子さんは両手の指輪と、足のアンクレットを外す。

彼女を覆っていた薄い青い光が消える。

魔来子さんはその道具を娘に付ける。

その子が淡い光に包まれた。


「ラバ様、佑衣様、こっちに来てみんなの手を取ってください」

 娘を取り囲むように三人が座る。

そして、手を取り合い、八本の手が輪を作る。


「佑衣様、ラバ様。この子が完治を願っていること、間違いないですよね」

 僕たちは頷く。


「ラバ様、以前おっしゃってましたよね?具体的な魔法のイメージを浮かべることで発動できると」


「はい」


「それが正しければ、そしてあたしの直感が正しければ、ですけど、この子が元気になっているイメージを、三人のイメージをこの子が身につけた魔法道具に注ぎ込めば、治癒の魔法が発動するのではないかと思っているのです」

 ち、治癒魔法ヒーリングですか?

確かにその魔法はありますけど、どうやって発動するかは知りませんでした。

そんな方法でうまく発動できるのですか?


「わかりません。ですが、他に思いつく方法がありません。何でもやってみましょう。傷が塞がり、元気に走り回っているイメージを思い浮かべてみてください」

 目の前で苦しんでいる少女、この子が元気になるように!

三人のイメージが混じり合う。

バラバラだった感覚が一体化し、そして少女に降りていく。


 そして、彼女を取り囲む黄色の光が、ふわんと強くなる。

光の中、浅かった呼吸が落ち着いた、規則正しいものに変わる。

苦しそうな表情もどこか落ち着いて、安らかな感じだ。


「やった、治癒魔法が発動したみたいだ!」


「はい、成功のようです」

 僕たちは手を離した。でも、佑衣さんだけはずっとその手を握りしめている。

その様子を見て、魔来子さんは微笑む。


「佑衣様、今夜の番、お願いできますか?」


「喜んで!」


 簡単に夕食を済ませて、僕は入り口で見張り番に立った。

魔来子さんもやってきて、そばに座った。

外は星明かりだけの闇の世界。


「こっちの世界は電気がなくて、本当に暗いのですね」


「でもこれが自然かなあと。あっちの夜は明るすぎますよ」


「本当に・・・・」


 魔来子さんはくすりと笑った。


「さてラバ様、これからどうするおつもりですか?あの子は助かる見込みが立ちました。でも私たちが助かる見込みが立ちません」



後書きって、予告編に使うのか?

ここまで書いてやっと気が付いた。う~ん、しまった・・・・


 少女の見たものは!そしてラバの身に起こる悲劇とは何か!?

 次回:第26話 大魔法使い

 刮目して待てっ!

 (サブタイトルは変更の可能性があります。ご了承下さい)


こんなんかしら・・・・

(ギャクになったかなあ・・・?)

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