シーパラダイス
広い広い海があり、そこに海の生物たちは暮らしています。
そこではみんな元気に泳いでいます。
おや? サメのサメラが何か荷物の中から取り出してますね。
「この黒いものはなんだ?」
サメラが黒い物体をブンブン振り回しています。
「それはサングラスといって、顔にかけるものじゃよ」
エビのエービルが説明をしてあげてますね。
「へぇー、こうか?」
サメラがサングラスをかけてみせます。
「わー、なんか近づいちゃいけない人みたいだよ」
カメのカメ吉はゲラゲラ笑い出しました。
「サメラは顔が怖いですからね」
タコのオクトは冷静にツッコミを入れます。
「やかましい!」
「エービル、こっちのは何?」
カメ吉は傘のような物を見つけます。
「それはパラソルといって太陽の日差しから体を守るためのものじゃよ」
「うーん、開かない」
「どれ、貸してみろ」
「サメラがやると壊れますから、私がやります」
オクトがやるとバサッと開きました。
「わー、すごくカラフルなんだね。こうやって使うのかな」
カメ吉は近くにあった岩の横にパラソルを立てて横になりました。
「でも、ここ海の中だから日差し関係ねぇだろ」
サメラの言葉にカメ吉はしゅんとしました。
「あー、悪かったな。ほら、他のも見てみようぜ」
「この長い布はなんでしょう?」
「それはタオルじゃよ。人間が汗をふいたりする物じゃな」
「これだったら、僕の布団にできるよ!」
「こらこら。勝手に持っていくんじゃありません」
「ごめんなさーい……」
「やーい、怒られてやんの」
サメラが笑うと、カメ吉はむっとしました。
「サメラだってサングラスかけっぱなしじゃないかー」
「これは俺のだからいいんだよ」
「いや、あなたのではないですよ」
「ほっほっほ。今日もにぎやかじゃわい」
4匹は今日も仲良く遊んでいましたとさ。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。