✒ 白い鳥居 9
無事にシュンシュンと合流が出来たオレは、黒服の人から教えてもらった事を伝えた。
「 賽の河原──、三途の川──、三途舟──、血染め橋── 」
「 そうなんだよ!
三途舟に乗るには舟代が要るし、血染め橋を渡るには通行料が要るらしいんだ。
シュンシュン……お金が無いと向こう岸に渡れないんだ。
三途の川は流れが早くて泳いで渡るのも難しいって── 」
「 はぁ?
誰が泳いで渡るかよ!
通行料も舟代も必要ない! 」
「 どゆことだよ 」
「 式神に乗って飛んで行くからに決まってるだろ。
向こう岸にある白い千本鳥居まで飛んで行けば、魂喰鬼ってのと無駄に戦う必要もないしな 」
「 シュンシュン、流石だな! 」
「 フフン!
しつこく通行料を要求して来るなら蹴散らせば良い!
それこそ流れの速い三途の川に落として殺るさ! 」
「 シュンシュン……それは流石にやり過ぎじゃないかな? 」
「 ハン!
何処がやり過ぎだよ。
セロフィートなら〈 テフ
「 ………………流石にしないと思うけどな~~ 」
「 白い千本鳥居の場所が分かったんだ。
さっさと行くぞ 」
シュンシュンは空を飛べる式神を召喚する。
大
やっぱり、“ 空を飛ぶ ” って言えば鳥なのかな?
シュンシュンと一緒に式神の背中に乗る。
酷いかも知れないけど、ラリってる薬
式神は左右の巨大な翼を羽ばたかせて浮かび上がった。
式神は悠
「 あっ! 」と言う間
式神の風速で血
ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!
とんでもないと
なんか──「 御免なさい!! 」だ。
長い血
赤い色をした池,煮え滾
土地を徘徊しているのは魂
「 な……何
「 まぁ、地獄だからな 」
「 じ…地獄ぅ!?
オレ達、未
「 異形や怪異は意外と簡単に地獄へ来
とは言っても、来
「 地獄……。
何
じゃあ、賽
「 十中八九、死神だろうな。
死神は小遣い稼ぎに地獄のツアーガイドをする──って聞いた事がある 」
「 地獄のツアーガイド??
地獄を観光する様
「 異形や怪異を対象にしたツアーだ。
人間は死なないと地獄には来
「 そ、そうなんだ……。
異形や怪異が地獄を観光するなんて知らなかった… 」
「 態
地獄を観光したって大
苦しむ魂
「 ……………………オレは観光したくないかも… 」
「 マオ、白い千本鳥居が見えて来
歩きにしなくて正解だな! 」
「 シュンシュン、白い千本鳥居が山程あるけど、何
「 僕の式神が目
式神を道
「 分かった! 」
地上には降りずに式神の背中に乗ったまま目的の白い鳥居を探す。
「 こんなに白い鳥居が立ってるなんて思わなかったよ…。
下に降りると魂
「 つべこべ言わずに探せよ 」
「 探してるよ! 」
「 ──あっ、シュンシュン!
アレじゃないかな?
元の世界に通
「 出かしたぞ、マオ!
よし、このまま白い鳥居の中へ入
「 えぇっ!?
このままって──。
ぶつかったりしないのか? 」
「 安心しろ。
式神の大きさは変えられる。
ぶつかりはしない! 」
鳥の式神はシュンシュンの指示で急降下すると白い千本鳥居を中に入
もの凄い速さで式神は鳥居の中を移動している。
レーシングカーよりも速いんじゃないか?
白い千本鳥居の奥に光が見える。
きっと出口だ!
やっと、セロの居
良
「 鳥居を出るぞ!!
両目を瞑
シュンシュンに言われて両目を瞑
ギュッと両目を瞑
「 このまま事務所に向かう。
事務所に着いたら依頼人──矢
「 1年かぁ~~。
今思えば長い様
式神はセロが用意してくれたシュンシュン専用の事務所に向かって飛んでいる。
風が気持ち~~~~い(////)
◎ 訂正しました。
流れの早い ─→ 流れの速い