第1.5話 運命の歯車が動いた時
日本人ではないので、日本語が間違っているかも知れないです。その時は教えてください。
それは愛が火焔と出会う前日だった。
朝起きて、美月は食卓の前に来た。
朝ごはんは既に用意されていて、食卓の上に並べられていた。
目玉焼き、鮭のバターソテー、味噌汁、そして大盛りのご飯。
「相変わらず、豊かで栄養たっぶりなメニューだな」
「ちゃんと栄養を考えないと、ね?」
美月に答えながら、キッチンから出てきたのは、愛という少女。
「私は背が伸びないと言いたいのか?」
「いやいやいやそんな。美月ちゃんはむしろそれでいい!」
「あはは……」
愛の言葉に対し、苦笑いしかできなかった。
「まあいい……そうだ、転校の手続きは一通り終わった、明日から君はうちの生徒だ」
そう言って、美月は自分の席に座った。
「あ、ありがとうございます! ……これでようやく会えるんですね……」
「そう言えば、なんであいつのこと知ってるの?」
愛の呟きを聞いて、美月に疑問が浮かんだ。
「えっと、昔の友達が、教えてくれた」
「あの子か……しかし驚いたな、この島にあんな『ユーザー』がいたとは……今まで聞いたことない」
愛がいう友達に、美月は昔に一度だけ会ったことがあるらしい。
美月の言葉を聞いて、愛にまた疑問が沸いた。
「ねぇ、そろそろ教えて、その『ユーザー』のこと! それに、怪物のことも」
「そうだな、『ユーザー』とは『エレメント』を操れる、謂わば超能力者みたいなこと、わたしからはこれしか説明できない、だから詳しいのはあいつに聞けばいい」
朝食を食べながら、美月は愛の質問を答えた。
「はい……」
「それから、明日から君をあいつの家へ引越しさせるから、後で荷物を片付けろ」
「えっ、明日から!?」
座ろうとした愛は美月の言葉にびっくりして、つい動きを止めた。
「ああ、あいつには先に言っとくから、心配すんな!」
「いや……そういう問題じゃないんですが……」
「これも君のためだ! 私だって本当は君を行かせたくない――」
「美月ちゃん……」
美月が自分と離れたくないと聞いて、なんだか感動で微笑み愛であった。
「――美味しいご飯を作ってくれる人がいなくなっては困るからな!」
しかし話の続きで先の感動を台無しだった。
「……そうだと思った……」
そして、食事が終わった美月は学校に行かないといけない時間になった。
「んじゃ、学校に行ってくる!」
「あっ、行ってらっしゃい!」
「いつも頼んでて悪いな」
「いいえ」
こうして、美月は学校に行った。
皿を片付けて洗ったら、愛にやることはなくなった。
「片付けてって言われても、私の私物なんて、あんまりないんだよね……」
愛の私物と言えるものはただ数着の私服だけで、普通の女の子と比べて結構、いや、かなり少ない。
彼女達が住んでいるこの部屋は美月が仕事のために買ったもので、最初の頃は何もなくて空っぽだった。
今朝愛が料理を作る時に使った器具も他の家具も、全部愛がここに来てから買ったものであった。
とは言え、それらを美月の物として扱っているから、自分の私物だと数えていない。
「よーし、最後の一日だし掃除でもしよう!」
そう考えて、愛は掃除を始めた。
部屋から居間、浴室、キッチン、そして廊下や玄関まで愛はきちんと掃除した。
どうやら、愛はちょっとした掃除マニアのようだ。
その掃除が全部終わった時、彼女はまた暇になった。
すると、美月の部屋にあったパソコンを思い出した。
「そう言えば、美月ちゃん達のことってネットで調べるかな……」
そう思って、愛は美月のパソコンを借りてネットにアクセスした。
「あれ? ロックかかってない……」
『ユーザー』、『エレメント』、聞いたことあるキーワードを一通り検索してみた。
だがそれっぽい結果が一つもなかった。
「ユーザー」のことも、「エレメント」のことも、怪物のことも、何一つ見つけることができなかった。
『七瀬美月』で検索しても、桜夏学園の理事長であることしか書いてなかった。
こうしてネットを使っている間、もう美月が帰りそうな時間になった。
しょうがなく、彼女は調べるのを諦めて、美月のために夕食の準備を始めた。
「ただいま」
夜七時くらい、美月が帰宅した時、夕食を既に完成させた愛は玄関に来て出迎えた。
「おかえり! ご飯にする、お風呂にする、どっちですか?」
「まずはご飯だな!」
「フッ、はい!」
美月の素直な返答に愛はフッと笑った。
「そうだ、お前の服いっぱい買ってきた」
「私の?」
「ああ、これからは好きな男の子と一緒に住むから、かわいい服とかいるだろ?」
「あ、ありがとう! 美月ちゃん!」
言って、美月を抱きしめた。
感動するところだったはずのこの瞬間だが、「ぐぅー」と鳴いた美月の腹に一瞬で壊された。
「ご飯……」
「ああはいはい、もう出来たから」
そしたら、キッチンから今日の夕食を取り出した。
夕食が終わった後、美月はさっき買った服を一々愛に試着させた。
色々と服を着変えて、遊んで、二人は楽しい雰囲気の中で同居の最後の一日を過ごした。
こうして、朝を迎えた。
「相変わらず朝早いな……」
美月が起きて、既に朝食の準備を終えて自分が起きるのを待っている愛の姿を見た。
「今日は……」
「あいつに会えるから?」
愛は美月に答えるつもりが、彼女の思いは既にバレバレだった。
「……えへへ……」
言い当てられた愛は笑うしかなかった。
そして、美月は桜見学園の制服に着替えた愛をじろじろと見て、喋った。
「なるほど、こういう手もあったか……」
「なんのことですか?」
「制服で落とす……」
「もう何を言ってるんですか! 早く朝飯食べて! 今日は私に学園の案内するでしょう?」
「はいはい」
どうやら昨日のような楽しい雰囲気はまだ残っている。
二人は笑って話して朝食を食べた。
そして、朝食が終わったら二人は一緒に学校へ行った。
愛に学園の案内をするため、登校時間の前に、二人は学校に着いた。
そしてその紹介が一通り終わって、そろそろ授業が始まる頃に、警報が突然鳴いた。
窓から外を見ると、生徒たちは急いで学校まで逃げ込んでいた。
そしたら学校は白い何かに封鎖されて、外を見えなくなった。
そのことに慣れているかのように、二人は落ち着いていた。
「君はもう教員室に行け、暇になったらいつでも理事長室においでいいんだぞ」
「はい!」
二人が別れた後、愛は教員室に来た。
彼女を迎えたのは二年Aクラスの担任、天宮恵。
「初めまして、先生、飛鳥姫 愛と申します」
「私は天宮恵、あなたのクラスの担任よ~」
「よろしくお願いします」
「じゃあ、そろそろ授業始めますから、教室へ案内しますね、ついてきて~」
「はい!」
二年Aクラスの教室に来たら、愛を外で待たせて、恵は先に教室に入って、生徒達に転入生のことを伝えた。
気づいたら、外は既に元に戻っていた。
「入って~」
「わかりました、失礼します」
先生の言う通りに愛は教室に入った。
みんなに見つめられて、ちょっと緊張した。
「自己紹介して~」と、先生は小さな声で愛に促した。
聞いて、愛は自分の名前を黒板に書いて、自己紹介をした。
「飛鳥姫 愛と申します、皆さま、これからはどうぞよろしくお願いします!」
そしたら、クラスは何故か一気に盛り上がった。
「それじゃ、飛鳥さんの席は……あそこにしよう~」
愛の席は早速決められた。
だがその席に移動する前に、愛は先生の間違いをどうしても指摘しなければならない。
「あ、あのう、先生、私の苗字は飛鳥ではなく、飛鳥姫です」
愛の苗字は「飛鳥」ではなく「飛鳥姫」、それがいつも間違えられた。
「え、そっかそっか? ごめんね~」
「いいえ、そもそも変わった苗字ですから」
決められた席に移動する時、愛はクラスの中にカレの姿を探した、しかしそれっぽい人を見つかれなかった。
このクラスじゃなさそうと、こっそりと思った愛であった。
彼女の席の隣が空いていて、多分その生徒が遅刻したのだろう。
着席しようとした時、窓に何かが起きて、彼女をびっくりさせた。
落ち着いて見たら、誰かが窓から教室に入って来ている。
二年Aクラスの教室は三階にいるはずなのに。
そして、その人の顔をよく見た。
それでようやく気づいた、この人こそが彼女がずっと会いたかった人。
その顔を見て、微笑んで愛は彼に挨拶をした。
「初めまして、野上くん!」
あとがきになんで書くべきかわからないので、次回予告とかたまたま雑談書こうかなあ――
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謂わばヒロイン側の視点の本編第一話です。
第1.5話の形で書きました。
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1.5話なので次回予告はありません