手紙、屋上、女の子
がんばります
「行ってきます」
いつものようにいつもの行ってきますを言い家を出る………そこまではいつもどうりの日常で何の楽しみもなくただただ平凡なつまらない生活をしていた……だが、今はちがう……
「…………はぁ///…」
この物陰から見てくる女の子に気づいてからは…
朝になるとピピピと目覚ましのアラームが携帯からなり、手を伸ばし携帯のアラームをとめる。そのまま少しずつ体を起こして体を伸ばす
「んん………………ふぅ!…朝飯作るか………」
そのあとは家の階段を下り、洗面台で手荒いうがい、顔を洗いキッチンに向かい朝食を作る
作り終わった朝食をテーブルに置きテレビをつけながら食事をとる。朝食を食べたあとは余った時間を携帯をいじって時間を潰し学校へと向かう。
「ここまで……ここまではいいんだが…」
すこし後ろを自然に向くとササッと隠れる何かがいる
(やっぱ誰かつけてきてる?誰だ?またなんか目をつけられることしたのか?母さんは……はぁ……)
いつも通り母さんのせいだと思い走りついてきている人を撒いて学校へと着く。家からは歩いて十分はしって五分かかるかの距離だ。
「はぁはぁ……ふぅ…母さん、今度はなにやったんだ?」
僕の母さんは海外を転々と旅する……いわば暇人だ。もともと金持ちで旅やらをしてきた母さんだが、たまーに変なところにちょっかいをかけては狙われての繰り返しで海外をわたってまでその被害は息子の僕にまで届いている。最初の頃は焦って殺されそうにもなったがこの頃の二年間は少し走るだけで撒けることができついでに何故かその後その人達は現れないという不思議な事が起きている
(まぁ、被害が減るんだからまぁいいんだけどね)
「ここの式にはこの公式を使い…………」
昼が終わり午後の授業の中頃になり眠気が襲ってくる
(ふぁああ……やっぱりこの時間は眠いな…授業が数学じゃなければまだましなんだけど……ん?)
そう思いながら何気なく一番後ろの席から教室を見渡すと一人の女の子に目がいった
(いまこっち見てなかった?……いや、気のせい?…)
その女の子は許斐屋 由加…成績抜群で顔もよくスタイル抜群で皆から人気を集めている存在だ。
(許斐屋さんか……確かに可愛いよな…)
そんなことを思っているうちに授業の終わりのチャイムがなり皆で一斉に立ち上がり号令をして帰りの支度をし始める
うちの高校は六時間目が終わるとそのまま帰れるなんともまぁありがたい高校になっている。
「金江ー(かなえ)今日ゲーセンいかねー?」
遅くなったが僕の名前は倉坂 金江16歳で高校に入ってまもない歳だ
(因みに話し掛けてきたこいつは坂口 有吾僕の数少ない友達の一人だ)
「あぁ、いいよ。で、どこの?チカチカ?」
チカチカというのは近くの駅近くにあるチカリチカリと言うゲーセンのことだ
「そう、チカチカ…さっそくいこーぜー」
有吾に連れられチカチカへ行こうと階段を下りて下駄箱を開ける
「ん?紙?」
中には手紙が入っておりハートのシールが貼ってある
「なになに?ラブレターか?おいおい!羨ましいなぁ!このやろう!…………ちっ、このやろう…」
「あははそう落ち込まないでよ、そうと決まったことじゃないでしょ?中身を見ないと……あ…」
手紙を開け中身を見てみるとそこには綺麗な字で書かれた[屋上へ来て下さい]の文字
「ほらな!やっぱりそうだ!……ちっ、いいよいいよ!金江は俺の事なんてどーでもいいから。行ってあげな!女の子は待たせちゃダメだぞ!」
「う、うんわかったよ。じゃあいってくる!」
急いで誰かが待っているであろう屋上へ階段を駆け上がる。そして屋上の扉を開くと……
「はぁはぁ、すいません!待ちましたか?!……あれ?」
そう叫んだが屋上には誰もいなかった
「……いたずらかな?……………」
悲しい気持ちで階段を下り、下駄箱から靴を取りだし下校する
「……はぁ…か…こ……なぁ……ご…ん……い」
(また?今回はしつこいな………え……………………)
朝におってきたやつだと思い振り向くと、そこには物陰に隠れメモをとってニヤニヤしている許斐屋 由加の姿があった。
(許斐屋さん?………はっ!もしかして母さん許斐屋さん家に恨まれることをしたんじゃ!?)
そう思い許斐屋さんに走って近付く
「許斐屋さん!」
そう呼ぶと許斐屋さんはビクッと体を震わせこちらをゆっくりと顔を向ける
「か、かーくん!?」
ペースは遅くなりますのでご了承を………週に一回程度です