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燃える村

 俺はナタリーの様子を確認した後扉の前に棚やテーブルを置く。俺が出るからぎっちり閉められず、多少緩くなってしまうが玄関の扉を閉めれば問題ないだろう。扉を閉め再び広間に出る。マグカルドは子供たちの部屋に入ったようで姿は見なかったが最弱と言われていたとはいえ元勇者だ。心配はいらないだろう。

 次に空いている玄関の扉から外を伺う。外は真っ暗で遠くまで見渡すことは出来なかったが薄っすらと明るいものが見える。それと同時に悲鳴のようなものが小さく聞こえてくる。周囲にゾンビがいないことを確認してから外に出てよく目を凝らす。

 ……シェダル村は業火に包まれていた。遠すぎて何が起きているのかは分からないがゾンビが村にまで出た事は分かった。もしかしたら村で発生したゾンビがここまで来たという可能性もあるがどちらにしろこの場に留まるのは危険だろう。夜はまだ始まったばかりだ。これから闇夜を動くのは危険だがそうも言っていられない。

 足音を立てながら前方より三体のゾンビがやって来る。ゾンビは俺を認識しているのかまっすぐ向かってきている。俺は刀を抜き前に出る。幸い、俺は肉体を強化された影響で視力も良い。特に闇夜では少し薄暗い程度まで見ることが出来る。

 ゾンビが腕を前に出して掴みかかろうとして来る。それを刀で切り落としケリを放つ。両腕を切られたゾンビはそのまま背中から倒れ込む。腕を使わずに立ち上がるにはそれなりの時間が掛かる。これで数分ほどはゾンビ一体を無力化できる。次にゾンビに感染したばかりの村人と思われるゾンビに攻撃する。腕を前面に突き出したことで生じた胴の隙をつく。この刀は人のどうだろうと簡単に分断できる。実際ゾンビを切るとまるで水の中を動かしているように多少の筋力のみで分断することが出来た。分断されたゾンビはそのまま倒れ込むが上半身はまだもがいている。やっぱり頭部を破壊しない限りゾンビを倒すことは出来ないようだ。

 俺は改めてゾンビの厄介さを感じながら刀を構え一気にゾンビに切りかかった。


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