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一掃

 扉を蹴破った先には複数体のゾンビがいた。そのゾンビたちはとある部屋の前に群がっていた。確か子供たちが寝ている部屋だったはずだ。扉を叩いている様子からまだ突破はされていないようだ。

 それを確認した俺はゾンビに近づく。そして一番手前にいたゾンビの首を切り落とす。そこでようやくほかのゾンビも俺に気付き体をこちらに向けてくるが動きは遅い。ゾンビの体制が整う前に更に2体、首を切り落とす。体制を整えたゾンビが掴みかかって来るがそれを避けると後方に回り込み首を落とす。多少無理な体制になったが問題はない。扉の前にいたゾンビは合計4体だ。つまりこれで全て倒したことになる。

 俺は刀に付いた返り血を落とし鞘にしまうと扉を確認する。扉は何かが障害となっている様で開かなかった。おそらく子供たちがこの扉の前にバリケードを設置したのだろう。俺はそれを確認して声をかけた。


「無事か?」

「その声は……カズトさんですか?」


 扉の奥から聞こえた声はリーンの物だった。若干の震えと共に発せられた声には恐怖と疑心が込められていた。俺はなるべく安心させるように優しく答える。


「そうだ。扉の前のゾンビは全員倒した。リーン達は大丈夫か?」

「はい、入って来る前に扉を閉められたので……」

「分かった。リーン達はここで待っていてくれ。外の様子を確認してくるから」

「分かり、ました……。カズトさんも気をつけてください」

「……ああ」


 俺はリーンには見えていないが笑みを浮かべて返答する。そしてすぐに玄関の方を見る。ゾンビは玄関から入ってきたようで扉が開いていたが無理やり開けられたような感じではなく最初から開いていた(・・・・・・・・・)様に見える。それはつまり誰かがゾンビたちを手引きしたという事に他ならない。俺はそれを確認するとマグカルドに向き直った。


「俺は外を確認してくる。貴方はリーヴスの安否確認を。確認後は子供たちについていてくれ」

「分かりました。どうか気をつけてください」

「ああ、そちらもな(・・・・・)


 俺はそれだけ言うとナタリーがいる部屋を開ける。ナタリーは相も変わらず眠っているが明らかに可笑しかった。いくら何でも物音で起きてもいいはずだ。何か変な物でも食べたのであろうか?とは言え呼吸は安定しているため今すぐどうなるという訳ではなさそうだが戦力面では役に立たないことは明白だった。


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