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散策・転

 孤児院の子供たちとたくさん遊んだ俺は部屋に戻ってきていた。ナタリーは相変わらず寝ており少し心配になったから様子を確認したが特に呼吸の乱れとかないし疲労が溜まっているだけなのだろう。結局その後もナタリーは起きて来ず夕食を食べた後にもう一度確認したが熱もない。

 流石に不思議に思っていたがそんな時に院長のマグカルドに呼ばれた。


「ごめんなさいね。こんな夜更けに呼び出して」

「いえ、大丈夫ですよ」


 マグカルドの言葉に俺はそう返す。俺はマグカルドの部屋にいる。院長としての仕事の書類か色んな紙束が置いてある。中には何に使うのか分からない器具まで存在するがそこは別にどうでもいい。


「さて、早速で悪いけど本題に入らせてもらうわ。あなた、何者?」


 マグカルドのその問いで部屋の温度が一気に下がった気がする。同時に彼女から感じるすさまじい圧に俺も自然と身を引き締める。マグカルドはあくまで俺に対する警戒を強めているだけで敵意があるわけではない。ならば自分の事をきちんと話すべきだろう。……質の悪い嘘でもつけばその瞬間マグカルドは敵になり先頭に勃発するだろう。

 俺は言葉を選びつつ話す。自分もよく知らない組織に肉体を改造された事、その組織を抜け出し今は世界中を旅している事、ナタリーはレオル帝国の勇者だったが今は止めて一緒に旅をしている事、この孤児院には子供たちの熱意に負けてやってきただけという事……。前の世界に関する説明は一切しなかったがそれでも話せることは全て話したつもりだ。

 俺の話をマグカルドは何も言わずに黙って聞いていたが話を終えると息を吐く。すると感じていた圧は消え去った。少なくとも信じてはくれたようだ。


「まだ隠している事はあるようだけど嘘は言っていないようね」

「嘘なんてついたら俺は無事ではすまなかった可能性があるからな」

「あらあら、それを言うなら私は返り討ちに会っていたでしょうね」


先ほどまでの空気は何処へ行ったのか、俺とマグカルドは穏やかに会話をする。しかし、すぐに真剣な表情となり俺を見る。先程とは違い警戒は見えない。


「本来なら何も関係ない人たちを警戒したのです。何か質問があればお答えしましょう」

「それは助かる。あなたには幾つか聞きたい事があったからな」


 俺はそう言うと早速質問を始めた。


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