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山中の孤児院

 子供たちの住む孤児院に泊まる事となったのだが少し大変だった。先ず、孤児院は山にあったのだ。そこまで険しい山ではないがそれでも登るのを躊躇するような場所にあった。子供たちは久しぶりに泊ってくれる!と喜んでいたがそりゃこんな所に態々泊まらなくても街道に宿屋があるのだからそっちに泊まるわな。

 そんなわけで山を登っていくとそれなりの大きさの建物が見えてきた。あれが孤児院らしい。周りには作物が育ててあるようで何かが埋まっている。


「ここにはどれくらい住んでいるんだ?」

「えっと……、たくさん?」

「た、たくさん……」

「す、すいません!今孤児院には9人います。それと院長のマグカルド先生と副院長のリーヴス先生もいるので全員で11人です」


 一桁ほどの年齢と思われる少年の言葉に俺が苦笑すると年長の少女、リーンが具体的に教えてくれた。11人で住むには丁度いいのかな?ただ、孤児院は待遇が大きく上下するからな。酷いところだと孤児たちを金稼ぎの為の道具としか見ていないところもある。ここは果たしてどうなのか……。

 そんな風に考えていると孤児院から一人の老婆が出てくる。それを見た孤児たちが一斉に走り出した。


「マグカルド先生!」

「せんせぇ~」

「あらあら、そんなに慌てて走ってはいけませんよ……。あら?あちらの方は?」


 マグカルド先生と呼ばれたその老婆は孤児たちを愛おしそうに抱きしめてから俺たちの方を見た。そこで初めて気づいたのだがこの老婆、見た目に反して相当な実力者だ。今戦えば肉体的な理由で圧勝できるかもしれないが年齢が半分くらいなら確実に俺は負けていた。それほどの実力者だった。あちらも何かを察したのか笑みを浮かべていたその顔に少しの警戒が浮かぶ。


「先生、この人たちはここに泊ってくれる人たちです」

「……あらあら、そうだったの。お客様方大変失礼しました」

「い、いや。気にしてないので大丈夫ですよ」


 しかし、その雰囲気もリーンの説明であっという間に消え去り聖母の如き朗らかな笑みを浮かべて対応し始めた。俺としても別に争いに来たわけではない。偶々宿泊する予定の孤児院の院長が勇者並みの強者だっただけだ。とにかく今は普通に接して疑問点は後に聞くなりスルーするなりしよう。


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