表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/249

鎮圧完了

 サジタリア王国の王都アポロンで発生した反乱は首謀者レンの死によって失敗に終わった。王都全土で反乱が発生し更には反乱側に一時的に門が占領された事で外部のスラムから人から雪崩れ込んだ。その為王都は反乱が鎮圧された今でも混乱が続いている。

 しかし、俺にとってこれ以上の事を知ろうとは思わない。ここから先はこの国の人たちの出番だ。旅人の俺はさっさと報奨金を受け取って国を離れたい。そんでなくても王都の滞在が少し延びてしまっているのだから。

 そんな訳で俺は今王城にいた。と言うよりは今回の報奨金を支給する故に登城するように王国の使者から言われたのだ。どうやら反乱鎮圧後にミュレイがうまく言ってくれたようだ。しかし……、


「面を上げよ」

「はっ!」

「……」


 まさかこの国の国王と謁見するとは思っていなかった。視線を上げた先には玉座に座る一人の男の姿がある。年齢に見合った風格を醸し出すこの国王は俺をじっと見てくる。敵意や畏怖といった感情は見えてこない。おそらく観察しているのだろう。


「そなたたちのおかげで反乱は早期に鎮圧できた。礼を言うぞ」

「勿体なきお言葉です」

「ふむ、それで確か報奨金が欲しいと言っていたな」

「はい。その通りにございます」

「用意させてもらった。受け取れ」


 国王はそう言うと控えていたメイドが持つトレイの上に置かれた袋を渡すように指示を出してくる。メイドが持った来た袋を確認すると中には大量の金貨が入っていた。レナードさんに貰ったサジタリア王国の貨幣とは違いきらびやかに輝くその金貨に目を奪われる。


「そなたらがこれから何処へ行くのかは分からなかったので金貨での褒賞とした。それならば他国でも価値を証明できるだろう」


 各国が鋳造する貨幣は国によっては貨幣として受け入れられてないところもある。その為銅貨、銀貨、金貨と言うどの国でも使用できる貨幣が生み出されたらしい。貨幣はこれを提唱した神星アンドロメダ帝国と言う東国最大の大国が全技術を用いて作り上げたらしく劣化はそれほどしないことが特徴だ。その分銅貨でも本来の価値以上の値打ちがする事もあるが基本的に何処の国でも使える貨幣だ。


「本来ならば爵位と領地を与えて我が国の貴族となって欲しいがそなたらはそれを望んでいる様には見えないのでな」

「ご配慮感謝申し上げます」

「なに、それだけそなたたちには感謝しているという事だ」


 爵位と領地と言う言葉を聞き国王の右側に立っている男が一瞬眉を顰めていたのを俺は見逃さなかった。何処にでもぽっと出の男が自分たちと同じ位置に立つのは嫌なんだろうな。俺は金貨を受け取ると国王に挨拶しその場を離れた。今回の報奨金だけで十年くらいは普通に暮らせる金額が手に入ったと思う。

 取り敢えず目標を完遂した俺は気配を極限まで決して関わらないようにしていたナタリーを連れて宿に戻るのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ