表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
136/249

襲来2

 レオル帝国にとって悲劇だったのは要塞より出発した使者が全て補足された上で龍騎士団に殺された事だ。数十と言う使者がバラバラのルートを通って帝都に向かったが全てが殺されており帝都レオルでは魔王軍の竜騎士団襲来を未だ知らなかった。

 その為、帝都レオルが魔王軍侵攻を知ったのは帝都を囲む巨大な防壁の上で見張りをしていた兵が目視で確認してからだった。


「ま、魔王軍だぁぁっ!!!!」


 見張りがそう叫び急いで敵襲来時に鳴らす鐘を鳴らしたことで帝都に知れ渡る事となった。とは言え彼らはまだ慢心していた。何故なら今までは鐘を鳴らしてからすぐに敵の攻撃が始まった事はないからだ。まだまだ荷物をまとめて逃げる準備する時間はあるし場合によってはいつも通りに過ごしても問題ないだろう。

 そう言う思いが帝都の市民にはあり彼らは上空を優雅に飛ぶワイバーンをその目で見るまで事態を重くは見ていなかったのだ。周囲の景色を阻害する高大な防壁で外の様子を確認できなかったのも原因の一つだろう。

 結果、竜騎士団の攻撃がすぐに始まり帝都は大混乱に陥った。四方八方に逃げ惑う市民、防壁から弓矢やバリスタを放つ騎士、市民のせいで動きを阻害される帝都駐留の治安維持用の騎士たち。まともに支持が出せない状況でレオル帝国の兵に対した抵抗は出来なかった。

 遠距離攻撃が出来る者や武器は要塞の時と同じように真っ先に破壊され、帝都には市民諸共火炎が吐かれ焼き殺されていく。更に竜人族によって防壁の半ばに結界が貼られると煙は上空に行かずに蔓延するようになり呼吸の阻害や視界を奪っていった。

 門から逃げようにも竜人族により外側から氷漬けにされて動かす事が出来なくなり煙と炎から逃げられる道を封じられた。僅か十分ほどで行われた攻撃は帝国の防衛能力を無視したうえで反撃の手と機会を奪い、帝都に住む市民事炎と煙で殺す悲惨とも言える状況で終わるのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ