表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
124/249

天使の降臨祭・メインイベント5

【おーっと!?ここで8番が動き出したぞ!そしてこれは……、身体強化の魔法!?確かにこれはハンデにも納得できるぞぉ!】


 ナタリーの動きに真っ先に気付いたのは司会であった。司会の言葉に観客たちは背を向けていたナタリーの方を向くがとうのナタリーは常人の何倍にも強化された肉体を十分に使いあっという間に登っていく。その速さは他の参加者たちが昇るのにかけた時間の半分以下で7番に6番、5番が追い付くと同時に塔の半分を登り終えた。


【早い!信じられない速さです!気付いた時には8番は塔の半分を登り終えていた!ここからは走って進むくことが出来、落ちなければ先程よりも早くたどり着けるでしょう!】


 まさかのナタリーのばく進に観客たちの興奮が最高潮に達する。そんな観客たちを気に留める様子もなくナタリーはまるで液体など内科のように軽やかに、だが素早く進んでいく。

 しかし、それを防ごうと7、6、5番は壁を作るように通せんぼを行う。一人ではカバーしきれない隅から隅までを防ぐ形で立ちふさがる三人の動きは観客たちの興味を引くには十分すぎた。


【三人がかりで8番を止めに来た!?8番はこれを見事躱してゴールへとたどり着けるのでしょうかぁ!今だ速度を緩めずに進んでいます!】


 司会は興奮したように叫ぶ。その言葉はこの場の誰もが思った事でありナタリーへの期待もあった。ここまで演出してくれたのだから彼女には優勝してほしい。この場にいる誰もが思った事でありそれが現実になってくれるのか観客たちは興奮を抑えながら眺める。

 ナタリーは速度を緩めることなく彼女たちの前に立つ。ぶつかる覚悟をした5番が目をつぶるがそんな彼女の腕を掴むと身を投げた。しかし、落ち切る前に液体のついていない突起を掴むとそこを起点にしてまるでターザンのように前方に進む。その結果、何が起きたのか分からない顔をしたまま5番だけが落ちていく。


「嘘……」


 そのまま塔の下をまるで雲梯をするように進んでいくナタリーに残った7番と6番は茫然と見る事しか出来なかった。


【8番がまさかの逆転!5番を落としつつ遂に一位に躍り出たぁ!両腕のみで体を支える8番ですがそのスピードは速い!上を歩いていた他の参加者よりも素早く動いている!】


 そしてそのままナタリーは塔の頂点までくると体重移動を駆使して上部分に着地し時計塔にたどり着くのだった。


【ゴール!今年の優勝者は8番、ナタリー選手だぁ!】


 司会のその言葉に観客たちは大歓声を上げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ