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天使の降臨祭・メインイベント2

【知らない人もいると思うので当イベントについて説明させていただきます】


 自己紹介を終え司会はイベント開始前に様々な説明を行う。


【まず、参加者は女性限定で毎年ランダムに選出される競技をこなしてもらいます。基本的に個人戦で手を組む事は禁止されていませんが命を脅かす行為を行った際には即時失格とさせていただきます。競技は一回行われます。その優勝者が今年の天使となり時計塔より魔道具を用いて飛翔していただきます!今年の参加者は皆見た目麗しい女性ばかりです。誰が優勝しても素晴らしい姿を見ることが出来るでしょう!】


 司会の言葉に観客たちの完成は更に大きくなった。司会の言うとおり今年の参加者はナタリーを筆頭に美女、美少女が集まっていた。観客たちは、それぞれの姿を思い浮かべながら誰に優勝してほしいのかを決めていく。しかし、この中では飛びぬけて美人であるナタリーが一番の人気であった。

 観客たちの興奮が高まっていくのを目元のみを隠した仮面越しに司会は確認した。そして、そろそろ始めようと考えると声を張り上げた。


【それでは!早速競技を発表しましょう!今年は!これだ!】


 司会のその言葉と同時に地響きが鳴る。そして、ステージに様々な木材や石で出来たモニュメントの様な塔が出来上がった。天辺はまっすぐには伸びておらず、時計塔へと延びていた。


【今年は例年とは違いこの塔を登っていただきます。ゴールは見ての通り時計塔、そう!優勝者はそのまま魔道具を用いて飛翔してもらうのです!例年は時計塔を登るのに時間が掛かっていましたが、今年は熱気を覚ます余裕もなく飛翔が始まるのです!】


 例年には見られない競技に観客はざわめくがその意図を知り歓声が上がる。時計塔に向かって伸びる都合上、観客のいる広間の上を通る事になる。必然的に参加者たちの雄姿をしたから眺める形になるのである。例え落ちたとしても風魔法を使える魔道具を持ったスタッフが待機しているほか、間に合わなかったとしても観客たちが肉のクッションとなれる。観客の大半も美女を助ける事が出来て名誉の負傷と言えるだろう。


【さぁ!準備は完了しました!私の合図とともにスタートです!】


 司会は光るボールのような物を生み出す。参加者たちは直ぐにでも動けるように構える。その瞬間、誰もが開始の合図を今か今か、と待つ。

 そして、


【それでは……、スタートぉっ!】


 光るボールを上空に投げるとパンと言う乾いた破裂音と共に少し眩しい光が広間に降り注ぐ。それを確認した参加者たちは一斉に走り出した。


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