空白【200字小説】
気晴らしに久々の200文字を。
彼の人生には空白の期間があった。
一応勉強はしていた。アルバイトもしていた。遊んでもいた。確かにダラダラ過ごしていた節もあるが、就職への執念は大学時代と比べて確実に強くなっていた。
しかし面接官の対応はどこまでも冷やかだった。彼は落とされた。
もう人生何度目かの失意に苛まれながら昼の町を出歩くと、若者たちが楽しそうに話しながらとある建物の中に入って行くのが見えた。
予備校。
彼はやりようのない怒りを覚えた。
すっかり受験&就活シーズンですね。
最近急に寒くなって来たので体調には気をつけて。