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深遠に在る呟き  作者: 望月あさら
【連載終了記念企画】
42/42

連載終了記念対談(座談会)

例によってのお遊び企画です。

おふざけに付き合える方はどうぞご覧ください。

ちなみに、自サイトの方では、読みやすいように発言者によってカラーを変えていますので、「読みにくいわ!!」というパソコンユーザーの方はそちらへどうぞ。

http://asara.velvet.jp/ikuukan/sinen/sinen-taidan.html

~3月10日 日本国某所ラジオスタジオにて収録~



潤「……だからさ、俺が言いたいのは、どうしてこの場に俺がいなきゃいけないかってことだよ……」

哲平「……なんでさー、いいじゃん。みんなで仲良くやればー。たくさんのほうが楽しいでしょ? ね、愛理ちゃん」

愛理「……私だって嫌だったわよ……。ホント、何で私までいなきゃいけないのよ……」

真士「……つーか、俺帰りてえ。さくさく終わらせようぜ。やることやりゃあ、害ないんだろ?」

潤「……絶対、今回被害に合うのは俺じゃないからな。いいか、よくきけ。俺は今回の話の主人公でも、主人公その2でもその3でもない。完全な端役として顔出しただけだ。だから、当然、本来ならば、この場にも呼ばれることはなかった。だが、おまえら二人だけだと極めて心細いために、進行役として呼ばれたんだ。いいか、進行役だぞ。話を進めるだけでいいんだ、俺の役目は」

哲平「……そこまで頑なにならなくても。いいじゃん、いっしょに楽しめば」

潤「嫌だ」

真士「……おまえ、自分は今回の話の主人公ではなかった、とかいうけど、んなこといったら、シリーズ通しての主人公その2じゃん」

愛理「……真士、それ言わないで……」

真士「……ああ、その1は愛理か」

愛理「……好きでやっているわけじゃないわ……」

真士「……んなの、みんないっしょだろ……?」

哲平「……どーして揃いもそろって後ろ向きかなあ。嫌だって言うよりも先、この状況を楽しんじゃえばいい…………ほえ? 上から紙が振ってきた……?」

潤「なに!? やはりまたかっっ!!」

哲平「えーっと、なになに? 『進行係の潤くんへ。もうすでになんとしたことかっっ。収録が始まっていたりするのですよ! だから、とっとと対談始めちゃってくださーい。 BY世界の創造者』だって――」

潤「みなさんこんにちは!! またしても、お待ちかねの! 『魚じゃないよ司だよ』のお時間がやってまいりました! 今回も明るく健全にやってまいりましょう!」

愛理「……よっぽどの強迫観念があるわね……」

真士「……で、その題名は変わらんかったのか……?」

潤「お相手は、あなたのアイドル、松山潤と!!」

愛理「………………」

真士「………………」

哲平「………………」

潤「…………………」

哲平「………………。潤、負けたよ。俺、そこまで言い切れない……」

真士「松○潤の間違いか?」

愛理「本当に台本そのまま読むとは思わなかったわ。良心の呵責とか、ないわけ?」

潤「ええい! うるさい! 畜生、何で俺なんだ!! 今回は絶対に真士がターゲットだと思ったのに!!」

真士「何で俺なんだよ?」

潤「世界の創造者のお気に入りらしいじゃねえか」

真士「気に入られた覚えはまったくないな」

哲平「あ、また紙が上から……って、紙くず……? え? たくさん……降って……? 集まって……? 繋がって…………机の上には一枚の紙。あれ??????」

愛理「一般常識にとらわれたらそこでおしまいよ、哲平」

真士「SFだな」

愛理「で、なんて書いてあるの? ……『真士をイヂメようかとも思ったんだけど、好きなキャラは誰かと聞いたら、潤という答えが一番多かったので、潤でよろしく』ですって」

潤「素直に真士をイヂメといてくれえ」

真士「好意は素直に受け取っておけ~」 

哲平「何で潤が一番人気かなあ。どうして読者の女の子たちには、この俺の素敵さがわかってもらえないのかなあ」

愛理「相変わらず、哲平の思考の先って、女の子だけなのね」

真士「おまえの素敵さって何だよ、素敵って」

哲平「素敵じゃん!!」

愛理「……何が?」

哲平「す・べ・て☆」

真士「あほらし」

哲平「ま、おれはさ、ぶっちゃけた話、愛理ちゃんの愛さえ勝ち取れれば、それに勝るものはないと思っているんだけどぉ」

愛理「ああ、絶対に勝ちとれないから、すっぱりあきらめて」

哲平「そんなあ」

真士「愛理って、本当に時々容赦なくなるよな……」

潤「うらうら、てめえらっ。いつまでもちんたらぬかしてないで、さっさと進めんだからなっ」

真士「立ち直ったと思ったら、いきなり開き直ったか」

潤「開き直らんでやれるか、こんなこと! じゃあ、いくぞ。読者様からの質問だっ。まずは、耀さんからのご質問。

『特殊能力というのは、治癒・瞬間移動・創造以外のほかにどんなのがあるのでしょうか?』」

愛理「…………」

哲平「…………」

真士「…………」

潤「…………。おい、誰か答えろよ」

愛理「ああ、そうか、ごめん」

哲平「思わず待ってしまったっ」

真士「誰でも答えられる質問なんだから、潤が答えればいいじゃん」

潤「俺は進行役だっていうのな」

哲平「でも、治癒の特殊能力持っているのは潤でしょ? 一番その点、詳しいでしょ?」

愛理「そうね」

潤「ああ、わかったよ。俺が答えればいいんだろ? もういいよ。おまえら当てにしないから。俺だけでさくさくやってやる」

真士「それって、対談って言わないんじゃないか?」

愛理「対談、と銘打ってあるからには、やっぱり話し合わないといけないのかしら?」

哲平「俺としてはー、俺の素敵さを皆さんにわかってもらいたいのでー、潤一人で話されるのはちょーっと嫌かなー」

潤「だったら哲平にパス。はい、この質問答えて」

哲平「えー? これって潤の策略ぅ?」

真士「こんな策にはまるおまえがバカだ」

愛理「あのね、哲平。この質問をくれた耀さんって、女の方みたい――」

哲平「耀さん、こんにちは! 質問をくださってどうもありがとう! あなたへの質問は、この傾国の美男、哲平くんが懇切丁寧に手取り足取り教えて差し上げましょう!」

真士「いつお前のせいで国が傾いたんだ? はた迷惑な」

愛理「女の人っていうだけで、この態度の変わりようって……」

潤「どうやって手取り足取り教えるのかが見ものだな」

真士「つーか無理だ、それ。可能でも迷惑だろうが」

哲平「ほら、外野うるさいぞ。えっとですね、ご質問の答えですが、特殊能力と呼ばれるものは、治癒、瞬間移動、予知の3つだけです」

真士「…………」

愛理「…………」

哲平「次の質問は?」

潤「…………。ちょっとまて。だけですって、それでおしまいか?」

哲平「おしまいだよ」

愛理「何が懇切丁寧なのよ……」

真士「お前、バカ丸出し」

哲平「何でだよー。間違ってないじゃん」

潤「間違ってはないけどさ、ガキにものきいてるわけじゃないんだから、もうちょっと答えようってもんがあるだろう?」

哲平「ええー??」

愛理「仕方ないわね、じゃあ、代わって私が――。あのですね、特殊能力と呼ばれるものは、確かにあの3つだけなんですが、それはどうしてかというと、『土の大陸』がそう定めたからです」

真士「『土の大陸』ってのは、言わずと知れた、三大陸世界の大陸の1つだろ。んでもって、『司』の活動拠点となる都市、リル=ウォークがある大陸だ」

潤「『土の大陸』は他の2大陸に大変な発言力がある。その発言力の根拠ってのは、『魔』対抗の人間側の切り札である『司』を抱えているってこともあし、『土の大陸』の王が、人間と『精霊」との関係の、大本の契約を交わしているってのもある。けど、学校という、リル=ウォークにある王宮直属の機関、『精霊使い』や『浄化者』や魔術師や策士や政治家や――ま、その他もろもろの、将来世界を動かすようなよう人たちを育てて排出しているっていう点にもあるんだな」

愛理「つまり大げさに言ってしまえば、世界中の知性と力が『土の大陸』に集まっているってことね。だから必然的に、各学会の本部がリル=ウォークとその周辺に集中しているの。で、その学会のほとんどは、『土の大陸』、王宮の庇護下にある」

真士「その学会で、世界共通の定説が作られていくわけだ。たとえば、『精霊』の種類が8つ、っていうのも、『精霊』学会が定めたことだ」

潤「特殊能力も同じことで、『精霊』にも『浄化』にも魔術にも当てはまらない、どうしてそういうことがありえるのかわからない、でも、顕著に特定の複数人に見られる3つの能力のことを、特殊能力という分野にまとめた、と。だからぶっちゃけた話、他にも特殊能力って呼ばれてもおかしくないような能力があっても変なことではないし、そのうち研究が進んで、3つのうちのどれかが特殊能力っていう分野から離脱しても、決して変じゃない」

真士「ま、しかし、学者どもってのは揃いも揃って頭が固いからな。透視の能力も何人かに見つかってんだろ? なのに、なかなか認めようとしない。もう何年論議されているんだっけ、あれって」

愛理「頭が固いのは学者っていうより、王宮庁の人たちよね。学会が王宮の庇護下にあって、学会で認められたことが『土の大陸』の名を背負って世界の定説になるから、いつもぴりぴりして、学会でまとまりかけたことをつぶしているんですもの。『魔』は言葉を持たない、人間に似せて真似るだけだ、っていうの、もう覆されてもいいと思うんだけど……」

真士「そうだよなあ。『魔』は言葉持っているよな」

潤「それが俺にはわからん。聞こえないからな、俺には。聞こえる方が珍しいし」

愛理「でも絶対にそうよ。ね、真士」

真士「ああ。間違いない」

潤「ふうん……。あ、それと、誤解を招かれるといけないので一応いっておくけど、王宮の学校でも確かに魔術師を育てているけど、この分野に関してだけは、『土の大陸』より『火の大陸』のほうが優れているんだ、うん」

愛理「……いまさら不安になるけど、これだけの情報与えて、読者の方、わかってもらえたかしら……?」

哲平「ほら! だから俺は簡潔明瞭に質問にお答えしたんじゃないか!」

真士「理由をこじつけんな」

哲平「こじつけてないもん、本当だも~ん」

真士「無性にむかつく……」

愛理「じゃあ、次行きましょうか」

潤「そうだな……。ああ、それにしても、なんだか今回は平和に時が過ぎていっているなあ♪」

愛理「……そんなこといったらどんな目に遭うか……」

潤「…………。ほら、何も起こらないじゃん」

愛理「あら、どうして――」

 

  チリン、チリーン。

 

潤「……今、誰か何か言ったか?」

真士「あんな金属音、口から出せるやつがいるかよ」

哲平「どう考えても、自転車のベルですねえ」

乱入の人「郵便でーす」

潤「どわっっ!!??」

愛理「潤!?」

真士「おい、大丈夫かよ!?」

哲平「す、すごい……ギャグでなく三輪車に轢かれた奴って始めて見た……」

愛理「轢かれたというより、押しつぶされているわね、これって……」

真士「しかし、どこからこいつ出てきたんだよ……突然三輪車ごと潤の頭の上って……」

三輪車の郵便屋「松山潤さんに速達でーす。はんこお願いしまーす。ついでに着払いなので、お金もお願いしまーす」

愛理「潤。郵便だって」

真士「駄目だ、伸びてる」

哲平「仕方ないなあ。はんこの代わりに拇印でいいですか?」

三輪車の郵便屋「はい、朱肉」

哲平「……どうも。用意いいですね」

三輪車の郵便屋「仕事ですからね、わっはっは」

愛理「お金なんですけど、今持ち合わせないんですよ。どうしよう、潤、持ってないよね……?」

三輪車の郵便屋「わかりました。じゃあ、来月からの向こう半年の小遣いから、ちょっとずつ引いておきます。利子は一ヶ月1257円だとお伝えください。では、毎度ありー」

 

  チリリーン…

 

真士「……き、消えた……」

愛理「それにしても、利子一ヶ月1257円って…………」

哲平「なんて中途半端な数字だ……」

真士「その利子こえーよ。こいつ、どれだけ月にもらってるんだよ……」

愛理「そのまえに、郵便代そのものに1000円かかっていないんじゃあ……」

潤「ぐがぁっ。なんだなんだ!? 記憶が途切れているぞ!!??」

愛理「あ、起きた」

哲平「潤に郵便だって。はい。預かっといた」

潤「ああ、そうか。ありがとう……て、俺の親指、何で赤いんだ?」

愛理「利子、月に1257円……」

真士「いや、愛理。それは知らせない方が幸せだ」

愛理「そうね……」

潤「何だよ、内緒話か? 胡散臭いなあ」

哲平「それより、潤。手紙、なんて書いてあるんだ?」

潤「ああ。えーっと……『潤くんへ。私を甘く見るんじゃありませんわよv うふふふふふふふ。 BY 松山潤を痛めつけてほくそえむ会会長』。――またこいつかっ!」

愛理「大体予想はできたけれどもね」

真士「ま、いいや。俺がターゲットじゃないなら何でも。ほら、次いこうぜ、次」

潤「わーったよ。――しかしなあ。なんか、首痛いんだよなあ??」

哲平「深く気にしないほうがいいよ、たぶん」

潤「そうか……。じゃ、次のお便りな。みねのもみぢばさんからのご質問です。

『鯛は美味しかったですか(爆)

皆さんお好きな食べ物は?

三大陸世界の司の人達は六大陸のほうに来たりしますか?』

じゃ、とりあえず真士から。鯛、どうだった?」

真士「もちろんおいしかったぜ! 最高級のやつ買ったからな! 母さんに煮付けてもらったら、これがまあ、うまかったんだ」

愛理「すごく幸せそうな顔しているわね。本当においしかったのね」

真士「当分忘れられない味だな」

哲平「基本的に真士くんはマザコンですからね。お母さんがらみのこととなるといつも幸せそうですよ」

真士「マザコン言うなよ」

哲平「立派なマザコンですよ。基本的にも根本的にも絶対的にも必然的にも偶発的にも神秘的にも。こればっかりは、譲れまへん」

愛理「なぜ関西弁?」

真士「ああ、こいつと言い争う気力もない」

潤「じゃあ、真士はマザコンということで」

真士「そういうまとめ方をするなよ!!」

潤「次の質問には、みんな答えてくれよ。好きな食べ物は何か――俺は、基本的に何でも食う。ただ、甘いものだけはパス。お菓子はあんまり好きじゃない。チョコレートは天敵。ケーキも、さっぱりしたチーズケーキだけだな。醤油せんべいなら、結構食べる」

愛理「気がつくと、うちのおせんべいなくなっているのよね。大体、潤がうちにふら~っときた後の話なんだけど」

潤「ううううっっん!! 愛理。君の好きな食べ物は何かな?」

愛理「展開が強引過ぎるわ」

潤「気にしまへ~ん」

愛理「だから、何でなまるのよ…。私の好きな食べ物はフルーツ全般。特に柑橘系には目がありません。バナナは少し青い方が好き。イチゴも甘すぎるのはちょっと……」

哲平「俺は肉! 断然肉、ぜったい肉! 焼肉万歳! カルビ大好き! 牛タンうまい! ちなみに、嫌いなのは魚。だからいつも、真士の皿の肉を強奪して、魚を進呈する」

真士「お前魚も食べろっつーの、っていうか、俺の肉を取るな!!」

哲平「まあまあ。代わりに俺が真士くんの好きな食べ物紹介してあげるからさ。真士くんの好きなのは魚と――さて、ここで問題です。真士くんの好きな食べ物は魚のほかになんでしょーかっ」

真士「あん? 魚のほかに俺の好きなのっていったら……えっと……」

愛理「あ、わかった!」

潤「俺もわかったぞ!」

哲平「答え、わかりましたか? やっぱり簡単な問題でしたかねえ」

真士「???」

哲平「では、みんなで一斉に答えてみましょう! せーの!」

 

 

「お母さんの手料理」

 

 

  ♪パンパカパーン、パンパンパン、パンパカパーン♪

 

 

哲平「だぁいせいかーい!! 正解された愛理ちゃんと潤くんには、ヒトシくん人形20個あげちゃう!」

愛理「……ヒトシくん20個もいらない……」

潤「ちょっと待て。それより今のファンファーレは何だ? つーか、頭上で突然われたくすだまは何だ……?」

哲平「気にしなーい、気にしなーい」

愛理「哲平のこの順応力の高さって、時々うらやましいわね」

潤「本当に、憎らしいほどに」

真士「おいこらおめえら!! その答えは何なんだ!? 何でそんなんでファンファーレが鳴ってくすだまが割れる!? つーかこのくすだま、いつからここにあったんだ!? このために用意されていたのか!!??」

哲平「やめとけよ、真士。マジに悩んでもいいことなんか何もありゃしないよ。ただ禿げるだけ」

愛理「禿げた真士って……」

真士「ああ、もう、気が狂う~~」

潤「――次の質問いこうか。3つ目。三大陸世界の『司』の人達は六大陸のほうに来るかどうか。はい、誰か」

哲平「あ、それは絶対にないよ。終わり」

愛理「だから、もうちょっと説明してあげなさいよ……」

哲平「ええー?」

愛理「えっとですね。ぶっちゃけた話、極力三大の人間が六大にいったり、六大の人間が三大にいったりするのを阻止するために、数人の『司』が六大にいるんです。どういうことかというと、『司』が六大にいるのは、六大の『魔』が増えたためなんです。特に、家屋敷の建っている辺。その『魔』を排除するために、王宮側としては『精霊使い』『浄化者』を六大に送り込まなければならないかったのですが――」

潤「でも、あまりにも大量の、得体の知れない『魔』なもんだから、それらに当たっても大丈夫なだけ送り込むとなると、結構な人数がいる。だったらいっそのこと、最強の『司』を送り込んでしまえば、数人で片はつくだろう、と」

真士「そういう経緯なもんだから、三大の当代『司』がこっちに来ることはまずありえないな。来たら来たで向こうが手薄になるし」

哲平「お、真士復活?」

真士「いつまでもお前のバカ面をのうのうとのさばらせるわけにはいかないんだ」

哲平「どうして?」

真士「お前のバカ面を黙止することは、俺の精神衛生上、よろしくない」

哲平「美しい友情ってわけねv」

真士「脳みそかき回してやるっっ」

潤「えー、仲良きことは美しきかな」

真士「良くないし美しくもない!!」

潤「続いてのお便りいきましょう」

愛理「潤も進行の手際が良くなったわね」

潤「いつまでもこんなことに付き合っていられないと悟ってしまったよ」

愛理「……そうね……」

哲平「ぎゃー、やめて真士ちゃん、髪を引っ張らないでー!!」

真士「頭かしやがれ! シャッフルしてやる!!」

潤「――えー、萩尾さくみさんからのご質問です。

『真士くんへ→夏休みの宿題は終わりましたか? 鯛はおいしかったですか?

哲平くんへ→真士くんは水泳部ですが、哲平くんは部活やってないのですか?

リオン師匠へ→将棋で勝ったことはあるのですか?(笑)』

真士の鯛の話はいいね。さっき答えたから。じゃあ、夏休みの宿題から――」

真士「わざわざ嫌なことを思い出させやがる」

哲平「真士くんってば読者様になんて言葉っ! そんな子に育てた覚えはありませんわよっ、よよよ」

真士「奇遇だな。俺もお前なんかに育てられた覚えはない」

哲平「はう~。冷たい仕打ち~。人の頭シャッフルしておきながら……」

真士「脳みそ掻き混ぜられなかっただけ良かったと思え! 本当なら、頭蓋骨かち割って、右脳と左脳ごちゃ混ぜにしてやりたいところだ!」

哲平「なんだよ、それぇっ。人の髪無理やり引っ張って、枝毛作っておきながらさー。どうしてくれるんだよ、この俺の美しい髪を傷物にしてくれてっ」

真士「そう簡単に枝毛になってたまるかっ」

哲平「なってるんだからしょうがないじゃない!」

真士「しょうがないなら諦めて切れ!」

哲平「ヤだよぉ。伸ばすって決めたしぃ」

真士「男の癖にうっとうしい!」

哲平「それ差別発言だよ。大体、前髪無駄に長い真士に言われたくない」

真士「無駄言うな、無駄っ。んなこと言ったらお前の髪だって無駄だ」

哲平「俺が禿げになってもいいっての?」

真士「俺の知ったこっちゃないね」

哲平「俺がつるっぱげになったら、四六時中、真士の隣歩いてやる。パゲな美少年が隣にいたら、さぞかし注目されるだろうなあ」

真士「だぁれがお前なんぞ隣に並ばせるか」

哲平「絶対並ぶもん。なんなら、強引にお姫様抱っこするもん」

真士「やめろ、気色わりい……」

愛理「――仲良きことは美しきかな」

潤「――だろ?」

真士「誰と誰が仲がいいって!?」

潤「そんなの――」

哲平「俺と愛理ちゃん☆」

愛理「哲平の辞書って、万人共通でないのよね。私には言っている意味が理解できないわ」

哲平「そんなあ」

潤「で、真士。夏休みの宿題のことなんだけど……」

真士「期限までには終わらせたっ。2日貫徹。マジ死ぬかと思った」

哲平「すごいよなあ。そういうとこ真面目だよな、真士って」

愛理「哲平はどうしたの?」

哲平「は?」

愛理「だから、夏休みの宿題」

哲平「え? なんのこと?」

真士「こいつ、夏休みの自由研究、まだやっていないんだぜ」

愛理「ええ!? もう今年度終わるのに!?」

潤「冬の書初めはやったんか?」

哲平「え? なんのこと??」

愛理「……出さない気なの……?」

哲平「え? なんのこと???」

潤「よく落第しないな、お前……」

哲平「え? なんのこと????」

潤「まあ、お前の問題だからいいけど――。次の質問な。哲平は部活って……たしかバスケだったよな」

哲平「そう、その通り! 最強のセンターでーす」

真士「でも幽霊部員だよな。試合にも出ないし」

哲平「どうして真士くんがそんなこと知っているのかなー?」

真士「だって、すぐに遊びに誘うじゃん、お前って。部活やっていたらあんなに時間あるわけねえよ」

哲平「だって、練習ってウザイんだもん。声出さないといけないし。試合も、遠くまで行かなきゃいけないから面倒」

潤「真士は水泳部、やめたんだよな?」

真士「ああ、そう。2学期にはやめた。ま、もともと、好きなときに泳げると思って入ったからな」

哲平「真士くん、動機が不純ね」

真士「お前ほどじゃねえよ……」

愛理「哲平はどうしてバスケにしたの?」

哲平「だって、屋内で練習して、それで、なんか女の子受けしそうなのっていったら、やっぱバスケじゃん」

愛理「十分不純な動機ね……」

哲平「ベストセレクトだと俺は思ったけど」

潤「じゃ、次の質問な。将棋で勝ったことはあるのですか? っていう、フィロス・リオンへの質問なんだけど――」

真士「絶対無い。俺が断言する」

愛理「まあ、直接今聞くわけにもいかないけど……。三大には、さすがに中継出せないもんなあ」

潤「でもな、もう一つ、フィロス・リオンに質問が来ているんだ。マメ太さんからのお便りなんだけど、

『リオンさんへ。

お弟子さん二人、どちらが可愛いですか・・・て聞いちゃあダメですかね(大汗)』」

哲平「そんなん俺に決まっているじゃん、俺だよ、俺。間違いなく、俺のほうがかわいい」

真士「俺もそれでいいや」

愛理「いいや、で決められるもんだいではないと思うんだけど……でも、フィロス・リオンに聞けないしなあ」

潤「そうだな。これはこれで終わるしかないかな――ってどわっっ!!??」

謎の乱入者「チリンチリーン。松山潤さーん、お届けものでーす」

哲平「……す、すごい……。ギャグでなく幼児用ブーブーに轢かれた奴って始めて見た……」

愛理「やっぱり、轢かれたというより、押しつぶされているわね、これって……」

真士「つーか、自分でチリンとか言うか、ふつう」

愛理「普通じゃないんでしょ……」

ブーブーの宅配屋「お届けものですので、はんこくださーい」

哲平「えーっと。拇印で……」

ブーブーの宅配屋「はい、朱肉。今度は黒」

愛理「へえ、黒まで持っているんですか」

ブーブーの宅配屋「プロですから。キラン」

真士「でも、大の大人が、んなもん乗ってなあ……」

ブーブーの宅配屋「あははははは。プロですからっ!」

真士「うぎゃあっっ!?」

愛理「真士!?」

哲平「うわ~っ! 真士がヒトシくん人形に埋もれたあっ!」

真士「なんだなんだなんだ!!??」

ブーブーの宅配屋「あはははははは。じゃ、お届けものはここにおいておきますねー。お代は松山家にあった曙の海苔巻せんべい一袋いただきましたのでそれで結構でーす☆ ではっ。――ちりり~ん♪」

哲平「……消えたよお」

愛理「一体なんなのかしら……」

真士「どうして俺なんだどうしてヒトシくんなんだ!!??」

潤「ぐわっ! また記憶が途切れてるっ! ……って、今度は左手親指が黒い? あ、真士何やってんの?」

真士「……うるさい!!」

潤「こんだけあればスーパーヒトシくん、一つぐらいあるかな?」

真士「知るかよ!!!」

愛理「ところで、潤。お届けものよ」

潤「ん? この小包?」

哲平「お代はお前んちの海苔巻――」

愛理「哲平。多分それも言わない方が幸せだわ」

潤「あ、ノートパソコンだぞ、これ」

真士「え?」

潤「例によって手紙付きだ……『電源をいれて、デスクトップ上の“ネットワークコンピューター”→“WATER”をダブルクリックせよ BY 世界の創造者』だって」

愛理「真士、お願い」

真士「了解」

哲平「こういう時って、真士の多趣味が役に立つな」

真士「俺は役に立ちたくて多趣味なわけじゃねえよ。――つないだぞ」

潤「なんかあったか?」

真士「んー、ウィンドウが開いた。木が、見えるな。実写……風景だな。しかも画像じゃなくて映像だ。これはどこかの……家の庭って感じ……………ああ??」

愛理「どうしたの?」

真士「何でお前がいるんだよ!」

潤「何があったんだ!?」

哲平「あー!! リオン!」

愛理「え!?」

潤「本当だ!!」

リオン「……お前たちこそ、どうしてそこにいる?」

真士「仕事だ」

哲平「そーか、これって仕事だったんだ……」

潤「こんにちは。フィロス・リオン。どうしてあなたはそこにいるんです?」

リオン「潤か。愛理もいるのか? どうなっているんだ、全く。わけがわからないな。俺はただ有喜に、今日一日はこの水瓶の水を見張っていろといわれただけだよ。そうしたら突然、真士の声がして、お前たちがここに映っていて――そうか、水瓶の水。水瓶じゃなく、水瓶に張られた水が問題だったのか」

哲平「…………つまり」

潤「兄貴が一枚かんでるって?」

愛理「少なくとも、この間はそんな感じはしなかったけど……」

真士「でもどうやら、あの奇妙な郵便屋や宅配屋はゆ――うっっ!!??」

潤「真士!?」

愛理「大丈夫!?」

哲平「おお! なんとしたことか、喜べ、潤! 今度はスーパーヒトシくんがこんなにも大量に!!」

潤「これだけあればトップ賞はいただきだ! って、ちがーう!!」

愛理「どちらにしろ、どうして真士が今こんな目にあったか、それはわかったような気がするわ……」

真士「えい! ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう!!」

愛理「とにかく、さっさとこの通信、切った方がいいと思うのは私だけ?」

潤「そうだな。聞くこと聞いて、終わりにしよう。えーっと、フィロス・リオン。読者様からあなたへの質問なお便りが来ているんですが、答えてくれますか?」

リオン「ああ、いいが……それが目的で、こうなのか?」

哲平「深く考えると禿げるよ」

リオン「俺はまだ若い!」

真士「若禿げなんていくらでもいるさ」

リオン「はげたとしたら、お前たちのせいだ」

潤「フィロス。いいですか?」

リオン「ああ。すまん。どうぞ」

潤「2つあるのでお願いします。まず、将棋で勝ったことはあるんですか?」

真士「絶対ないって」

リオン「お前が答えるな!」

哲平「じゃあ、勝ったことあるって?」

リオン「あるに決まっている。師匠を小ばかにするのもいいかげんにしろ」

真士「それ、誰に勝ったんってんだよ?」

リオン「誰って……フィルとか」

愛理「――フィロス・ヌースにもですか?」

リオン「――――――」

潤「おい、愛理。予想外のところからの突っ込みに、フィロスの時が止まったぞ」

愛理「……純粋な疑問だったんだけど。フィロス・ヌースって策略家だから、あの人に勝てたらすごいなあ、って思って……」

哲平「愛理ちゃん、鋭い! そうだよ、フィルはともかく、フィロス・ヌースにリオンが勝てるわけはない」

リオン「ゾフィー、勝手に断言するんじゃない!」

真士「じゃあ、フィロス・ヌースに勝ったことあるのかよ?」

リオン「…………う」

真士「やっぱりねえんじゃねえか」

リオン「…………………そのうち勝つ」

真士「へえ。楽しみにしているからな」

潤「え、ええーっと。この話題はこのぐらいにして……では、次の質問いきますね」

哲平「どうぞ~」

リオン「だからお前がこたえるな!」

潤「将棋のことでまだ言い残したことあるんですか?」

リオン「…………………次いけ、次」

潤「あ……はい。マメ太さんという読者様からのご質問です。

『リオンさんへ。

お弟子さん二人、どちらが可愛いですか・・・て聞いちゃあダメですかね(大汗)』」

リオン「…………………………………………」

哲平「俺だろ、俺。ま、俺を形容する最も適切な言葉は『美しい』だけど、真士に比べたら、俺のほうがかわいいに決まってるよな?」

真士「俺もそれでいいよ。リオンにかわいいなんて言われたかねえよ……うわ、気色わりい」

潤「そこのところ、どうなんですか、フィロス?」

リオン「…………………………………………」

潤「フィロス?」

リオン「…………なあ、潤」

潤「はい?」

リオン「これは誰の策略だ? 一体、俺を落としいれようとしているのはどこのどいつだ? フィルか? ヌースか? 有喜か? それとも、そこのバカ2人なのか?」

潤「それに関しては俺のほうが知りたいぐらいです」

リオン「一体俺にどんなこたえを期待しているというんだ? これはどんな罠なんだ?」

愛理「正真正銘、読者様からのご質問なんで、フィロスが心配するような罠ってものではないと思いますけど……」

リオン「どちらがかわいいかだと? そんなもん、どちらもかわいくないに決まっている」

哲平「言っちゃうかなあ、それ。もっとかわいがってよ」

リオン「くそ生意気なお前らのどこがかわいいというんだ!? かわいがって欲しいなら、もっとかわいい性格になって出直して来い!」

真士「俺たちを、その、かわいくない性格に仕立て上げた理由の一端に、自分がいるとは思わないのか?」

リオン「思わん。これっぽっちもな!」

真士「おめでたい性格をしているな………」

リオン「お前に同情してもらういわれはない! 質問はこれだけだろ? 俺はもう帰るからな」

潤「あ、お疲れ様でしたー」

真士「ふん!」

哲平「そう乱暴にパソコン閉じちゃいかんよ。相手は精密機械」

真士「知ったことか」

潤「――えー、お互いの名誉のために、僭越ながら私が口をはさませてもらいますが、フィロス・リオンは、口ではああ申しておりますが、本心ではかなり真士と哲平のことをかわいがっています」

愛理「そうでしょうね。多分、真士と哲平のことが一番、だと思っているんじゃないかな?」

真士「それが本当だとしたら盲目すぎだ。俺が愛理の『浄化力』にも薫の頭脳にも勝てないことはあきらかだ」

愛理「見ようによってはいくらでも真士も哲平も一番になれるわ。フィロスはそこを評価しているわよ」

潤「ついでに言いますと、生意気な弟子2人も、かーなーり、師匠の事を慕っていたりします」

真士「それは嘘だ!」

哲平「そーだねぇ、どうだろーねえ。自分の心は、自分が一番判らなかったりするからねぇ」

真士「絶対に嘘だ! おい、潤。届けられた質問はこれで終わりなんだろ!? だったらこんなばかげた対談、さっさと終わりにしろ」

潤「ああ。そうだな。結構今回は穏やかに終われたな」

哲平「これで穏やかって言ってしまうのね、潤くんは……」

愛理「あんた、またそんなこと言っているとね、不意打ち食らうんだから――――?」

真士「???」

哲平「???」

愛理「???」

潤「??? なんだ、この音?」

哲平「ピピピーガガガー、と」

愛理「どこかで聞いたことあるような音ね」

真士「でも、こんな音出すもんって、この部屋には――ああ!!」

潤「どうした!?」

真士「愛理! お前の真後ろ、なんかある!」

愛理「えええ!?」

哲平「これは…………FAX?」

潤「ちょっと待て。この部屋にきた時はこんなどでかいFAX、ここにはなかったぞ?」

愛理「私たちが入って以来、誰も入っていない――ことはないわね。郵便屋さんと、宅配屋さんが――――――」

真士「嫌な予感がする。そのFAX、何が書いてあるんだ?」

愛理「えーっとね、」

哲平「どうでもいいけど、俺、普通紙FAXって始めて見た」

真士「本当にどうでもいい話だな」

潤「あれ? 見たことないか? 学校にないか、職員室とかに普通紙FAX」

哲平「……生憎ですけれどもね、潤くん。僕たちは君たちのように職員室なぞには早々行かないし、行きたくもないんですよ」

真士「哲平。そこで何気に複数にするな」

潤「別に行きたくて行っているわけじゃないけど」

愛理「いい? FAXにかかれていること読み上げるわよ。

『以下の文は、読者様が書いてくださった話のネタです。面白いものがたくさんありますので、コメントくださいませ。 BY愉快な世界の創造者♪』」

哲平「ネタ……?」

真士「“愉快な”とか新たに付いているのがヤだな……」

潤「最後には音符マークも付いているぞ……」

愛理「もう一枚入ったわよ。えーっと。

『哲平の両親による六大観光記。(笑)

ガイドとして振り回される真士と哲平ってのはどうですか?』」

哲平「不可能じゃん、それ。向こうの人間、むやみにこっちにつれてきちゃダメなんだから。無理だね」

潤「発想は面白いな。確かに、哲平のご両親をこっちに来させたい気はする」

真士「あの夫婦がどういう反応するかは見てみたい。が、たいしたカルチャーショックを受けることなく、普通に楽しく観光旅行してそうで、それが怖いな」

哲平「……うーん、そう言われると、親の素直にはしゃいでいる姿が目に浮かぶ……」

愛理「ある意味、哲平のご両親って最強ですものね……」

潤「まさに、あの親あってこの子あり、だもんな」

哲平「……それって、言われて喜んでいいんか?」

潤「その辺の判断は任せるよ」

愛理「あら。次々FAX入るわねえ。

『お約束で戦隊モノとか……?(どっかにもあったなぁ(^^;))』」

潤「戦隊もの……」

哲平「俺、イエローは嫌だ。イエローだけは絶対に嫌だ」

真士「俺はその設定だけで嫌だ。絶対戦隊には入らない。通行人Cでいい」

愛理「なんでCなのよ?」

真士「だって、Aってたら、台詞とかありそうじゃん。Cならなさげだから」

哲平「それって、真士くんの台詞だけ多くしたら、AでもCでも関係なくなるんじゃない?」

真士「――――――――――――――」

哲平「う。真士の視線で凍りつく~~~」

潤「戦隊もの…………」

愛理「FAX本当に途切れないわね。次行きますよー。

『えっと、今の世代の司候補達が弟子になるきっかけ、とか。』」

哲平「それは書かれるよな」

真士「そうだな。俺たちはともかく、潤は確実だな」

愛理「そうねぇ」

潤「何でだよ、どうして俺だけ確実なんだよ! 愛理、そんな含みのある目を向けるんじゃない!」

愛理「だって……ねぇ?」

真士「なぁ?」

哲平「なぁ???」

愛理「概要しか聞いたことないから、詳しく聞いてみたいと思うし」

真士「ま、そうおおっぴらにいう話でもないんだろうけど」

哲平「潤くんの、あれ話、らしいですからねえ……」

潤「楽しい話じゃねえよ、本当に。だから、却下」

愛理「あ、FAX……潤くんへ、って書いてあるわよ」

潤「なに!?」

哲平「愛理ちゃん、読んで!」

愛理「『だいじょーぶ。潤くんの『司』になると決めたきっかけの話は、そのうちちゃんと悲劇的に書いてあげるよ。ついでに、真士くん、哲平くんへ。あなたたちの『司』になるっていう決心の課程はひどく平凡なので割愛される可能性大ですが、あなたたちの出会った時の話はすでに半分書かれています。いつ出来上がるかは、神のみぞ知る。 BY愉快な世界の創造者♪♪』」

真士「なんだ、その出会った時の話ってのは? いらねえよ、んなもん」

哲平「俺的には、いつ出来上がるかわからないってのが、すんごく気になるんだけど…」

愛理「それにしても、たくさんくるわね、FAX。まだあるみたい」

潤「ピーピーガーガーうるさいなあ」

真士「これ終わるまで帰れないって?」

哲平「だろうね」

愛理「…………」

潤「…………」

真士「…………」

哲平「…………」

愛理「さくさく行くわよ。

『パートナーをいろいろと組み合わせてほしいなあと思います。って、そうなっていくと思うのですが、これだけ登場人物が多いと。私的にはいつか薫と真士(うっわ~、知的に最強!!・・・だと)とか、薫と哲平(誰と組もうが変わらない、変わりそうにない哲平^^;)とか。』」

潤「薫と哲平!」

真士「見たくない、そのコンビ!」

哲平「つーか、俺もヤだ」

愛理「薫も願い下げでしょうね……」

哲平「真士は薫と組む分にはいいの?」

愛理「薫は真士ならいいって言いそう」

真士「どうせ渋々だろ? 俺はどちらかといえば嫌だ。あいつ、いちいち俺の行動にけちつけるんだもん。ダメだよ、あいつが信用しているのって、結局、潤と愛理だけなんだから」

愛理「私たち以外を信用していないわけじゃないんでしょうけど……」

潤「俺は、俺と愛理の行動が、あいつには手にとるようにわかるだけだと思うぞ」

真士「そうかなあ」

愛理「じゃ、次が入ったから次ね。

『今、白雪姫読んできました!

あーいうギャグ、大好きなんで、桃太郎期待してます(笑)』」

潤「俺、桃太郎はやんねえ」

哲平「白雪姫ならよかったのに?」

潤「よくなかったんだよ。なのに、やらなきゃもっと良くないことになったはずなんだよ」

哲平「……わ、分かった……ごめん。そんなに凄むなって。な?」

愛理「私もそんなに重要な役じゃなくていいな。どうしても出なきゃいけないっていうなら……そうだな、鬼Cあたりで」

真士「じゃ、俺は鬼Dで」

潤「俺は鬼Eで」

哲平「桃太郎は主役張ってもなあ、最後にキスしてくれるヒロインいないんだよなあ」

真士「いるじゃねえか、ヒロイン」

哲平「え? いたっけ? かわいいお姫様だっけ?」

真士「おばあさん」

哲平「ヒロインにしては年食いすぎてるよお」

真士「でなかったら、キジ」

哲平「人間じゃないよお」

愛理「あ、FAX……『桃太郎に関しての注意書き』ですって。

『別に桃太郎本決まりじゃありませんのであしからず。かちかち山になる可能性もあるのです。 BY愉快な世界の創造者♪♪♪』

……音符マークが増えていっているわ……」

真士「怖えよ……」

潤「しかし、かちかち山って………」

愛理「はい、次のFAXね。

『恋愛、ちょっとやってほしいです。

誰と誰ってのはないのですが(^^;)』

…………………………」

哲平「俺と愛理ちゃ――」

愛理「絶対にない」

真士「すげ、即答」

哲平「もう少し夢見させてくれても~」

愛理「無駄な夢なの、それどころか迷惑だったりするの!」

真士「愛理、ここぞとばかりにきついこと言ってんな、今日は」

愛理「言わせているのはこの状況よ。私のせいじゃないわ」

真士「でも、この誰かと誰かって、潤と愛理しかいねえんじゃねえの?」

愛理「絶対にない!!」

潤「ありえねえって!!」

真士「…………わ、わりい。悪かったよ、軽はずみなこと言って」

愛理「もう2度と同じ間違えを犯さないのならいいわ」

真士「あ……うん」

哲平「俺と愛――」

愛理「しつこいの、嫌い!!」

哲平「あう~~~」

真士「撃沈だな」

潤「………………あれ? FAX、止まったな」

真士「え?」

愛理「ええ?」

哲平「……あ、本当だ。音がしなくなってる」

愛理「これで本当におしまいなのかしら?」

真士「ああ! ちくしょう! 長すぎるよ。あ~疲れた」

潤「……動かないな」

愛理「そうね」

潤「間違いなくおしまいみたいだな」

愛理「そうね」

潤「本当におしまいみたいだな」

愛理「そうね」

潤「正真正銘、おしまいみたいだな」

愛理「そうね」

潤「じゃ、締めの言葉を――――――」

 

 

  チーン♪

 

 

潤「――――――」

愛理「――――――」

真士「――――――」

哲平「――――――」

潤「なんだ、いかにも電子レンジのチン! というあの音は!!??」

哲平「ああああああ! 真士!!!」

真士「どうした!?」

哲平「あそこ……潤の後ろ!」

真士「ああ!?」

愛理「あああ!?」

潤「ああああああ!? 本当に電子レンジ!!??」

哲平「しかもでかい、オーブン機能までついてるっ。けっこうするよぉ、このレンジ」

真士「何でんなことお前が知ってるんだよ」

愛理「それよりも、どうしてこれがここにあるのか考えるべきじゃない? さっきまでは絶対になかったのに……」

潤「んなことより、俺としてゃあのレンジの中身が気になる……開けなきゃ、ダメかな?」

愛理「開けたくないわ……」

真士「でも、開けなきゃならんのだろうなあ、この展開は……」

哲平「毒をくらわば汁まで、といいますし」

真士「皿まで、だ、バカ」

哲平「こうなったら腹をくくってどーん!! と開けなきゃいかんでしょう!」

潤「よし、分かった! ――行け、哲平!!」

哲平「…………は?」

潤「は?」

哲平「何で俺?」

潤「どーんといってくれるんだろう?」

哲平「誰が?」

潤「哲平が」

哲平「もう一度きくけど、誰が?」

潤「どーんと開くと言った哲平が」

哲平「…………………………………」

愛理「ね、哲平。お願いだから開けてみてよ。私たちを助けると思って」

哲平「よっしゃー任せときぃ!! いくぜ、どーん!!」

 

 

  どーん!!!!!!

 

 

潤「げほっげほっ。何だこの煙はっ!?」

愛理「どうなってるの? レンジから噴出した煙で何も見えないいし、埃っぽいし!」

真士「爆発かよ!!??」

哲平「煙たいよ~~」

謎の少年2「ぱんぱかぱあーん!! やっと出番だぜ!!」

謎の少女1「お待たせいたしましたぁっ。っていうか、本当に待ったわねえっ。シリーズ連載始まってから1年も経ってるのに、やっと初登場よっ」

謎の少年2「そうだよなあ、俺たちレギュラーのはずなのになあっ」

謎の少女1「初登場の時点でもう読者様は誰かしらのファンなのよっ。私を応援してくれる人はどこ!?」

謎の少年2「そうだそうだ~。今現在で水をあけられてるって、不公平だ~」

謎の少女1「……え? 水をあけるって、何?」

謎の少年2「…………お家帰ったら辞書ひこうね」

潤「…………えっと。公一と真恵(さなえ)と、玲司……?」

公一「そうでーす」

真恵「自己紹介しまーす。私は伊藤真恵。中学1年、家屋敷の住人の1人でーす。ちなみに三大名はサーナ。よろしくお願いしまーす☆」

公一「俺は守田公一。同じく中学1年――」

哲平「かーなーり、小学生にしか見えないけどな」

公一「うるさいぞ、ゾフィー! 人の話は静かに聞くってのが常識だろ!?」

哲平「それより、お前たちレンジから煙と一緒に出てきてさ……何? お前ら、生卵?」

真士「生卵だったら爆発するだけだ。煙もだから、オーブン機能で焼けたパンとか……」

潤「あれだけの煙が上がれば、もう黒炭だな」

公一「ええい! うるさーい! 自己紹介の最中だっていうの!」

愛理「どうぞ、続けて。私たち、もう諦めているから」

公一「諦めてって…何を? まあいいや。えーっと、三大名はコウイ・チェイル。家屋敷の住人でフィルの弟子になります。よろしく!!」

真恵「んでもってっ、ここで黙りこくって、いるのかいないのかわからないような人は、深川玲司。やっぱり中学1年。でも、本当の年は私と公一より1つ上なの。三大名はレイ。やっぱり家屋敷の住人よ。で、私とレイはヌースの弟子。よろしくねっ」

玲司「……………………」

真恵「レイ。あなたも何か喋りなさいよ。本当にこれじゃあ、いるかいないか分からないじゃない」

公一「そうだぞ! やーっと出番が回ってきたというのに、このままおいしいところを他の連中に持っていかれていいってのか!?」

哲平「いんじゃないのぉ、レイくんは」

真恵「哲平がこたえないの! レイの問題なの!!」

哲平「はいはい。どーせ俺には玲司の心境なんざ理解できませんよ」

真恵「まあ、いいわ。この状況でレイに喋らせようとする方が間違いね。私たちはそれだけのためにここに来たんじゃないわ」

公一「そう、そのとおーり!」

潤「次作の宣伝に来たんだろ?」

公一「なに!? どうして分かったんだ!?」

愛理「どうしてかしらね……ごほっごほっ。まだ煙が残っているわ」

真士「全く、はた迷惑な登場だな……」

真恵「うるさいわねっ、知らないわよ! 私たちがこういう登場を選んだわけじゃないんだから!」

公一「俺たちはただ手紙をもらって、その指示どおりに動いただけだ!」

真士「君たちはこんなところで埋もれていていい人材ではなーい!! っていう手紙か?」

公一「そうだ! どうして知っているんだ!!??」

真士「どうしてだろうな……」

真恵「ということで宣伝します! 異空間の司次作『若葉の章3 月夜の兎』は、このかわゆい真恵ちゃんがとうとう登場!」

哲平「ふつー、自分でかわゆいなんていうか?」

真恵「自分のことを超絶美形って言う人にいわれたくないわね」

真士「真恵の勝ち」

哲平「………………」

公一「過去の三大での話も織り交ぜながら、奥行きのある世界を描く超大河ロマン第3段!」

愛理「超大河ロマン……?」

潤「ロマンは……違うだろ」

真恵「とにもかくにも近日公開!」

公一「必見、必読、ごひいきよろしく!」

真恵「ちょっとレイ。私と公一がこんなに頑張っているんだから、あなたも何か一言喋りなさいよ」

公一「そうそう。これじゃあ、俺たちがうるさい奴なだけみたいじゃんか」

哲平「だってそうじゃん」

公一「なに!!??」

潤「まあ確かに、一言ぐらい発してみたらどうだ、玲司。せっかくこんなところまで来たんだし……」

玲司「………………」

愛理「………………」

真士「………………」

哲平「………………」

公一「………………」

真恵「………………」

潤「………………」

玲司「………………」

愛理「………………」

真士「………………」

哲平「………………」

公一「………………」

真恵「………………」

潤「………………」

玲司「………………よろしく」

潤「ということで! 皆さま少しでもお楽しみいただけたでしょうかっ」

愛理「こんなくだらないことで前回よりページくっているのがまた悲しいわねっ」

真士「とにかく終わったってんだな!?」

哲平「よし、終わりだ終わりっ」

愛理「アンケートにお答えいただいた方、本当にありがとうございました!」

潤「『深遠に在る呟き』を読んでくださった方も、ありがとうございました! そして、これからもどうぞよろしくお願いします!」

愛理「では、今回はこのあたりでっ!」

潤「ああっ。やっと終わりだー、もう背後を気にしなくていいぞー」

愛理「またそんなことをいったら……」

哲平「まことぉ。俺腹減ったー。マックいこうぜ。俺、マックのポテト食いたい。たらふく食いたい。吐くほど食いたいー」

真士「吐くな、ば――――うわわああああ!!!!」

 

 

  ばさささささささっっっっ

 

 

愛理「………………」

真士「………………」

哲平「………………」

公一「………………」

真恵「………………」

潤「………………」

玲司「………………」

愛理「…………哲平…………?」

潤「余計なことを、口走りやがって……」

真士「ぶっ殺す。お前、本当にぶっ殺す」

哲平「そんなあ」

公一「ポテトのお風呂は、気持ちよくないな」

真恵「ちょっとどうしてくれるのよー。このセーター、新しかったのにー。ポテトの匂いが染み付いちゃうじゃないのぉ!」

玲司「…………こんなところに、手紙が……」

潤「見せろっ!」

真士「なんて書いてあるんだ?」

潤「『今週は、ヒトシくん人形417個獲得で、松山潤くんがトップ賞です! トップ賞として、松山潤とその愉快な仲間たちには、マックのポテト1年分が送られます! おめでとうございます♪ また来週も頑張ってくださいねv』」

 



(滅)





おわり

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