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華族と家族  作者: どばどば
第1節 華の咲く場所
6/37

『第1節 華の咲く場所』を振り返る

この回では、物語の舞台や登場人物、本編の解説を行います

お読みにならなくとも差し支えありません


※ 注意 ※

本文中、特に本編の解説(本編研究)では、物語全体を執筆したゆえの見解も含まれています

作品に対するイメージ等を壊したくない、という方はお控えくださると幸いです


本文の最初に空欄を設けてありますが、前書きと同時に見えないようにするために設けているので、本文をお読みになりたい方はそのままスクロールしてくだされば結構です



















◆物語の舞台


 舞台はかつての首都である街。東部には高い壁がある。

 街の中央にある濠で囲まれた大きな土地は神社になっており、濠の周囲には軍の施設が配置している。

 次いで、鹿鳴館や学院高等科があり、さらにその外周には学院初等科および中等科、商店街などが立地する。華街は少々外れた場所にある。

 石造りの街並みが広がり、街灯はガス式。


 身分制度の影響が大きい。

 主な身分として上位から華族、士族、市民に分類される(本作品で士族の登場はない)。

 また、男女間の身分差もある。

 徴税などの街全体の制度は華族によって編成された軍が仕切っている。

 華族の男性は軍、女性は学院高等科と決まっているが、結衣(主人公結城の姉)は例外的に軍人。

 鹿鳴館や学院などは直接的に運営している訳ではないが、おおもとは軍。

 市民の女性の一部は、鹿鳴館での給仕や華族の侍女として雇われる。


 隣国の都市と戦争状態にあり、十八年前にようやく終結を迎える。

 しかし、戦争の影響はほとんどなく、それは軍の健闘によるものだった。



◆主な登場人物(物語序盤ということもあるので説明は控えめにしておきます)


□山城結城(やましろゆうき)


性別:男性

年齢:33歳(物語序盤)

身分:華族(永代)


概略

 本作品の主人公。身長は180センチ前半。

 外部の人間に対しては身分に関係なく、丁寧な言葉遣いをする。

 市民から人気がある。


□山城結衣(やましろゆい)


性別:女性

年齢:37歳(物語序盤)

身分:華族(永代)


概略

 結城の姉。身長は170センチ前半。

 思慮深い反面、他の人よりも感情の起伏が激しい一面もある。

 市民から人気がある。


□染音(そめね)


性別:女性

年齢:15歳(物語序盤)

身分:華族(永代)


概略

 身長は150センチ程。

 結城の養子となったことにより、市民から華族となる。

 華街の遊女としての名前は「大淀染音(おおよどそめね)」。


□晴風(はれかぜ)


性別:男性

年齢:35歳(物語序盤)

身分:華族


概略

 結城の上司。身長は結城とさほど変わらない。

 気さくな性格。剣術に長けている。


□御前(ごぜん)


性別:男性

身分:華族


概略

 軍の中将。陽気な性格。白髪頭に立派な白髭が特徴的。

 結城の父と面識があり、山城家に信頼を持っている。


□志布志鷯(しぶしりょう)


性別:男性

年齢:本編でのちに記述あり

身分:華族


概略

 挨拶や礼がとても丁寧。

 一方で染音をすぐに誘うなど、大胆な一面もある。


□八雲(やぐも)夫妻


身分:市民


概略

 染音の育ての両親。市民としては、少々立派な家に住んでいる。



◆本編研究


 物語は結城のふとした回想から始まり、序盤では、結城はある女性に対する未練を持っていることが垣間見える。

 また、姉の結衣から叱責を喰らいつつも華街に通い続ける頑固な一面や大切な人への一途な一面があることもうかがえる。

 第1節は大きく3部分に分けられる。結城と染音との出会い、屋敷での生活、鹿鳴館とその後、の3部分である。

 結城と染音は華街で出会う。初め、結城は染音に対して遊女としての技量を疑いつつも、通うにつれ染音に好意を抱くようになる。また、八雲夫妻の話により、染音は求めていた人物であったことが判明し、養子として引き取ることとなる。

 その後は主に、結衣と染音の生活が描かれている。染音は結衣に酷い接し方をされ、それを華族の辛さとして受け止めようとしている。それと同時に、仕事でほとんど会うことができていない結城を頼りにしようとする。

 鹿鳴館では具体的な情景描写により、華族の権威を示すとともに、染音がそれに圧倒され、今後への不安や悲観的な性格が改めて強調されている。そして、最後は結衣と侍女の会話で終わっている。二人の身分によって、互いのことを理解しつつも超えられない一線の存在が描写され、鹿鳴館と対照的に、華族の裏事情が伺える。


 小見出しの「華の咲く場所」は、華街に生きる遊女、華族という地位、そして、鹿鳴館における煌びやかな催し物、特に華族が舞う姿になぞらえ、「華が咲く」という表現も用いた。




次回の更新から、第2節が始まります


引き続き本作品をお楽しみください

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