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(3)B 2018年5月24日木曜日

(承前)


 総務委員長の陽子ちゃんが後の議事進行を引き継いだ。


「総務委員会の方で何か追加議題とかありますか?……じゃ、これで総務委員会および選挙管理委員会を終わります。皆さん、お疲れ様でした」


 陽子ちゃんが会議の終了を宣言した。各学年のクラス委員長たちが立ち上がって友達同士で話をしたりしながら出て行く中で2年生の委員たちの話しが聞こえた。


「加美さん、出ないかもって話、聞いた?」

「なんかそんな噂は聞くよ。誰も出なかったらどうなるのかな?」

「でも古城先輩とか三重先輩は知ってて手を打ってるよねえ」


「えっ」と思ったが流石に下の学年の子に噂話に顔はツッコメない。それに同じ執行部でそれはってなる。それにしても本当なのかという思いが頭を駆け抜けた。


 陽子ちゃん、古城と吉良しかいないのを確認してから引き戸を閉めて、3人に聞いた。


「加美さんが出ないかもって2年生が今言っていたけど3人とも何か聞いてるか?」


 3人ともすぐ首を横に振った。ただ古城だけ少し反応が違っていた。


「まさかねえ。でも」

「古城は何か話ししてるのか?」

「いや、してないけどね。日向くんは心配?」

「あいつが1月に言っていた事を思い出すとね。放送委員会でやっている取り組みにのめり込んでるようだし」

「んー。ま、なんとかなるよ。大丈夫でしょ」

「なんだよ、その楽天的な見解」

「加美さんでなくてもやりたいって子が出てくればいいんだから。最悪会長推薦の伝家の宝刀抜く事になるかも知れないのは確かにそうだけどさ。今から心配したって仕方ないよ」


 陽子ちゃんと吉良さんは2人で顔を見合わせて何か話をしていたが耳には入らなかった。あの積極行動主義者の加美の動きが見えないのはなんか引っかかるんだよな。

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