ユウが消えた
『君達、こんな夜遅くに何をしていたんだい?』
病院の医師に聞かれた。
正直に言っておく事にした。
『知らない人に襲われただけです』
『まあ、もう遅いからねぇ。最近は物騒だから、夜には、外に出ない方がいいよ』
俺は優しい人ですごく安心した。
『あと、親御さんに連絡したけど、あの子の親御さんには繋がらないんだ。何か知っているかい?』
『いいえ知りません』
『そうか、君達は、もう帰っていいよ』
『いいえ、起きるまで一緒にいます』
そして2人も
『僕もそうしよう』
『私もそうするー』
医師の人は仕方なさそうに、
『分かったよ、親御さんには改めて連絡してくるよ』
そして、俺達は、ユウを見守っていた。
『風見乃の事は、僕には、理解し難いよ。まさか、あんなのに狙われていたなんて』
『そうよね、風見乃さんは何者なんだろう』
『ああ、俺も驚いた。ユウが狙われてたというのは知らなかったからな』
『ねえ、なんでユウって呼んでるの?』
氷華は俺に問いかけてきた。
『僕も気になっていたよ』
『父親が、無差別殺人をしてしまい、被害者の家族や、関係者に家族全員殺されてしまって、自分だけが生きていて、それがばれないように名前で呼んで欲しいと言われたんだ』
俺は知っている事全てを話した。
『じゃあ、みんなで、ユウってよぼう!』
『そうだね、そうしよう』
みんなでユウと呼ぶ事にした。
俺達はそのまま、睡魔に襲われ眠ってしまった。
そして、次の日の朝、朝日に照らされて俺は目を覚ました。だが、ユウはいなかった。
『おい、剣、氷華起きろ』
剣と氷華は目を覚ました。
『んーどうしたんだい?』
『ほえ?』
『ユウが消えたんだ』
『何だって?い、いない』
『本当だいない』
『探すぞ』
まずは医師の人に聞いてみた。
『え、いないのかい』
『はい、知らないならいいです。』
と、伝え、病院を後にした。
どこだユウ