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小説を書こう!  作者: 小説家の集まり
第一回 テーマ:観察
4/25

テーマ:観察 "観察者" 作者:友達(ry

第一回

テーマ   観察

〆切    五月五日

文字数制限 五千文字程度

禁則事項Ⅰ 三人称

禁則事項Ⅱ 観察を生業とする職に就いているキャラクターの使用


~ふつうのまえがき~


眠いです。とにかく眠いです。

原稿後回しにしてたら、完成したのが予約投稿4時間前(笑い)

実質一週間前にプロット立てたのですがね……^^;

さて、無駄話は置いといて、本編どうぞ!

 少女は、ディスプレイに目を向ける。

 いつものように、そのディスプレイにはどこかの中学校の風景が写っていた。

 だが、ここは学校の守衛室でも、校長室でもなかった。

 それは、少女の部屋。

 自分で仕掛けた監視カメラの送られてきた映像を自分用のPCに撮り溜めし、保管しているらしい。

 一枚だけではない。右上、右下、左上、左下と、計四枚が別々の場所を映しているようだ。

 少女が手元にあるキーボードをリズミカルに叩くと、ディスプレイはそれぞれ他の場所を映しだす。

 その場所は、ゆっくり登校している学生がちらほらいるところから、朝の相当早い時間と推測される。

 突然、少女の頬が紅潮し、ハァハァと荒い息遣いも聞こえてくる。

 急に少女が興奮した理由はというと……

 彼女の視線の先にはディスプレイ ──に写った少年の姿があった。

 これが彼女の『日課』である。

 いつものように隠しカメラの調整を行い、いつものように変わらない少年を見て興奮する。年頃の青少年がR-18な雑誌を読むように。

 一時間ほどディスプレイに視線を釘付けにすると、少女はそそくさとベッドに入ってしまった。

 どうやら録画した分全ては見ていないようだ。理由はわからないが。

 その後、少女が部屋の電気を消して、一日は終わった。


 そして今日も日が昇り、沈んだ。


 少女はまた、いつものようにディスプレイに向かっている。

 だが今日はイヤホンを付けている。そしてそのイヤホンは少女のPCに接続されている。

 だが、パソコンで音楽を聞いているようではない。ウィンドウは相変わらずいつものビデオの画面しか開いていない。

 どうやら、少女は何らかの方法で音声も集めて、ビデオと一緒に保存しているのだろう。

 少女はいつも以上に目を爛々と輝かせてディスプレイに食い入るように見つめている。

 そして、手が数秒ほどの一定周期で動くことから、ある場面を繰り返し繰り返し再生しているのが分かる。

 ディスプレイには少女と、昨日のとある少年の姿があり、お互い向かうようにして立っている。

 背景の時計から察するにそれは掃除時間で、少年の態度から察するに単なる事務会話だろう。

 だが、少女にはそれでも告白の言葉と同じくらい重みがあった。

 複数回聞くうちに頬はどんどん赤く染まり、とどのつまりにはベッドへ潜り込み、なにか喘ぎ声を上げ始めた。

 喘ぎ声を上げてから数分後、彼女の手にはねっとりとした何かと、他の何からも得られ難い満足感があった。

 だが、疲労感も相当だったのだろう。今日はいつもの半分近い時間でベッドに入ってしまった。

 ティッシュを持って。


 またいつものように日が昇り、沈んだ。


 少女はすこし不思議そうな顔をしていた。

 理由はわからないが、なにか思い出せなさそうな顔でPCの電源を入れた。

 今日は早送りも一部も飛ばさず、すべての映像を見ていた。朝の五時から、すべての場所を音声付きで。

 三十分ほどすると、下駄箱にとある女子が現れた。

 女子は自分の下駄箱には向かわず、少年がいつも使っている下駄箱の前へ行き、なにか小さな手紙か何かを入れた。

 一瞬、何をやっているのか理解できなかったが、理解してしまった少女は暗く、凶気に満ちた瞳で笑った。

 学校では珍しく誰とも群れず、おとなしく流されやすかった女子があんな行動に出るとは、少女も想像がつかなかったようだ。

 だが数秒も経たないうちに、少女はその女子の観察に移った。

 妖艶な表情で、──しかしその裏には怒りを秘めながら、少女は観察を続ける。

 突然、少女の表情が一転した。

 ディスプレイには先程の女子とこの前のとある少年が、廊下ですれ違おうとしている瞬間であった。

 お互い、頬を染めている。

 そして、二人は何事もなかったかのようにまた歩き出した。

 少女は一瞬怒りをあらわにするも、取り乱すことなく、平然と映像を見続ける。

 そして、右下のディスプレイが教室の、少年の席を映しだした。

 少年は顔を赤らめて、恥ずかしそうに今朝下駄箱に入っていた紙を見つめている。

 カメラのアングルが幸か不幸か、彼女にも手紙の内容が見えてしまった。

 それは真っ直ぐな気持ちが詰まった、読む方すら恥ずかしさを覚えるほどの純粋な告白の手紙であった。

 少年は、それを大事そうにズボンのポケットにしまうと、どこかへ行ってしまった。

 一方、少女はあっけに取られたような顔で、ただ椅子に座っていた。

 そして、彼女はベッドに入った。ゆっくりと、だけどはっきりとした足取りで。

 明日、朝早くに始末するために。


 残酷にも、どんな時でも日は昇り、そして沈んだ。


 少女は満足そうに朝の登校風景をディスプレイ越しに見つめていた。

 下駄箱の画面に切り替えるが、いつまでたっても件の女子が現れない。

 ディスプレイに移った少年は、困ったような顔をするが、またすぐ日常へ戻って行く。

 少女はまた、いつものように日常へ戻るのだ。

 今日もひとしきりディスプレイ越しに少年を眺めて、愛でて、そして寝る。

 それが彼女にとっては至福だった。それまでは。


 そしてまた日が昇る。


 少女は、学校に着いた。

 登校時間は少女の妄想をふくらませる場所で、学校でも少女は始終妄想に入り浸っている。

 だから、門は必ず、「彼」とくぐると決まっている。バレないようにこっそりと。

 いつも教室までの道のりを、気配を消して後ろから付いていく。

 一秒でも多く、「彼」を目に焼き付けたい。

 少女は、そう思っていた。

 教室をくぐると無言の拒絶。

 だが少女は、昔よりはマシよね。と呟いて、昨日から学校にきていない女子の席を一瞥する。

 微かに笑うが、それを「彼」に気づかれた。

「お前、何か知ってるのか? 穂村の事?」

 少女は、どうでもいいヤツのことなんか頭になかった。「彼」に話しかけてもらえたことで頭がいっぱいいっぱいだった。

「おい? どうした? 何か知ってるのか!? 教えろ! 一体何が穂村にあったんだ!」

 少女は、それでも「彼」の声や手の感触に入り浸っていた。

「『オレの』穂村に何があったんだ!?」

 少年の勢い余った発言に、教室がどよめいた。

 だが、一番変化があったのは少女のほうだった。

「……じゃあ、放課後の屋上に来て。人前で話せないようなことだから」

「わ、わかった、絶対だぞ!?」

「一人で来てね? そして、誰にも言っちゃいけないよ……」

 少女は謎めいた雰囲気を纏いながら、「彼」から遠ざかっていった。


 そして、今日も陽が沈む。


 少女は自室のドアを開ける。

 そしてうつむき気味の「彼」を無理やり二人掛けのソファに座らせる。自分もちゃっかり隣に座りながら。

 少女は『彼』に語りかける。

「やっと……、私の愛が通じたのよね。キミが私の部屋に来てくれるなんて、思いもしなかったよ。私、とっても嬉しいな♪」

 だが、少年はうつむいたまま何も喋ろうとしない。

 少女は、少年を無視して壁にかかっていたスクリーンを下ろし、プロジェクタの電源を入れる。

 すると、スクリーン一面に少年の顔が映る。

「昨日、一日中頑張って編集してたんだよ? どう? 結構完成度高いと思うんだ~」

 少年は、ずっとうつむいたままである。

 そんなことは気にせず、少女は少年に抱きつく。

「これで、ずっと、ずっと一緒だよ……」


 その時、警官隊がドアを叩いた。

「あはぁ、もう来ちゃったか~。自分で呼んでおいてなんだけど、空気壊さないでほしいな~」

 少女の言い分などお構い無く、警官隊は鍵のかかったドアを叩いている。

 少女は、「彼」や「穂村」の血がついた包丁を取り出した。

 そして、素早く自分の胸に突き刺す。

 ドクドクと流れる血が下に溜まっていくのを少女は感じていた。

 少女は最後の力を振り絞って、「彼」の亡骸に寄りかかった。

 そして──、笑った。


 部屋を突き破った警官隊が見たものは、異様な光景であった。

 二人の中学生の遺体と、スクリーンとプロジェクタ、そしてPCとベッドがある程度の異常に簡素な部屋であった。

 PCに入っていたデータは遺体の片方が自力で集めたもので、遺体のもう片方に顔が酷似していた。

 警察は、交友関係などを調べ、怨恨か何かの殺害だとして処理した。



 ──少女Aの観察結果。』


「ふぅ。」

 論文をまとめ終わった彼女は、大きくため息をついた。

「ハハッ、これ完全に小説じゃん。まぁいいか、提出期限まであと三日あるし」

 白衣を揺らしながら、新しいコーヒーを淹れに彼女は席をたつ。

 コーヒーメーカーに、あとは任せた。と呟き、また席に座ってボヤいた。

「しっかし、犯罪者を観察するだけで一ヶ月百万なんてな~。売れない学者にはうってつけだわこれ。今回は死んだ盗撮魔が盗撮されてるのに気がつかなかったなんて、皮肉だね。盗撮者が盗撮されてどーすんのよ。ま、観察したのは私だけどね」

 コーヒーメーカーが完成のブザーを鳴らした。

「ま、私には大して関係ないことだけどね。」

 そして彼女もまた、日常に戻った。


 後ろの隠しカメラで、彼女も観察されているとは知らずに。

一週間もプロット覚えてる作品なんてザラにないぞ……。

と、思った友達です。

こんちには、そしてすみません。

小説をサボりすぎて駄作に拍車がかかりました。

実際どうなることやらですけどね^^;


by.最近あまり寝てない友達

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