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最強の悪魔と錬金術師
どうも
霧雨剣義です。
悪魔の園の連載中ですが、
番外編ということで。
メフィストフェレスの物語となります。
彼の軌跡を、俺と共に追って行きましょう!
悪魔として生まれ、悪魔として生きる。
それは、俺に宿命づけられたことだった。
それ自体は事実でしかなくて、否定する意義も感じなかった。
否定したところで、生まれた種族が変わる訳では無い。
俺は、どうしたって真の悪魔に数えられる血筋で、
そして、過去どれだけ遡ったとしても、
一族最強だった。
どうでもいい。
最強だからなんだと言うのだ。
周りと何ら変わりは無いのに、なぜ最強と言うだけで優遇され、怯えられなければならないのか。
必要でない争いほど不毛なものは無い。
それくらいわかってる。
なぜ俺が、なぜ。
俺が悶々としながら歩いていると、
「お前!悪魔だろ?俺と契約しろ!」
子供じみた、だが確かに成人した男の声がした。
それが俺の嘗ての相棒……【ゲオルク・ファウスト】との出会いだった。
ゲオルク・ファウスト、メフィストフェレス共に、ゲーテの戯曲に出てくる人達です。
彼らの結末とは。