狐と白の自己紹介
舞台はまだ黄金の稲穂
「友達になりんしたし、自己紹介と言うのはどうでありんしょう?」
「いいわね!」
私は友達第一号の提案をもろ手を挙げて喜んだ。
「では、わっちからでありんす」
名前は、クラコ・ツチミカド。一つ上の11歳。
妖術使いだが、さっきの大技には魔術も混じっているそうだ。
尻尾を媒介として、術を使うのは変わらないらしい。後でヘイに教えて貰おうっと。
「次は、私だね!名前はシロ。こっちの黒いのがヘイ、私の親みたいな人だよ」
「シロでありんすか。いい名前でありんす。その白い絹のような髪にピッタリでありんすえ」
「ふふふ、ありがとね。クラコほめ過ぎ」
私は、頬が熱くなるのを感じた。
そこで、ヘイは爆弾を落とした。
「クラコ様
「クラコでいいでありんすえ」
「では、クラコは、十二尾狐だよね?」
「何それ?ヘ
「なんで、知っているんでありんすか?!
これは、始祖様しか知らないはずでありんすのに!!」
「私の方が階梯が上だと言えば、分かるかな?」
「…」
クラコの顔が青ざめていく。
そこへシロが
「ちょっと、ヘイ。
私の友達に変なこと、吹き込まないで。
ごめんなさい、クラコ。
ヘイ、意味不明な所があるから」
笑顔で言うシロを見て、クラコの肌は血が引きすぎて、真っ青になり倒れた。
なりたてほやほやの友達