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重蔵さん頑張ってます(仮)  作者: りがじい
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29話 テスタの現状

ギルドへ到着し、クエスト受注することを受付の女性に伝える


「えーと、ユリ様とご一緒でランクも問題ありませんね」

「では、お気をつけて」


馬を借りて早々に出発することにした

荷物持ちは雇わなかった

必要最小限にして食事はおにぎり頼み

寝床も木の上で寝ることにした

ユリはエルフということもあり精霊が呼べる

わしには見えんのじゃが、いるらしい

敵の姿を感知すると教えてくれるそうだ


そして翌日の夕方にはテスタに到着したのだが

夜に危険地帯に入るのは良くないので、近くの森で一夜を過ごす

木の上でも2人はくっついて寝る

お互いに何かあった時に即座に気づけるからだ


翌朝

おにぎりを食べ、装備点検し準備を整えテスタへ

テスタの門は閉まったままだ

あの時、魔物は門を破って外には出なかったようだ

っということは、門の中の町は魔物だらけか?

こういう時に空から確認できればのぉ


馬をヤラれると帰りが大変になるので、ユリに馬を預け重蔵が先行して様子を探ることに


門の隣のトビラを慎重に開ける

静かで、魔物の気配は感じないのだが


キー


トビラを開けると動くものは全くなかった

あちこちに魔物の骨と思われる物が散乱し、破壊された建物が見えるが生物らしきものは見えない


町を探索する


破壊されてはいるが懐かしい街並み

建物の中なども探索してみるが、埃がたまっている以外は特におかしなところはない


とりあえず戻ってユリと合流しよう

「どんな感じ?」

ユリの問いに

「なんもおらん」

門近くに馬をつなぎ、ユリと一緒に探索を始める


「へーここが重蔵が住んでいた町なのね」


一通り歩くと孤児院が見えてきた


「ここが重蔵の建てた孤児院?」

「そうじゃ、少しばかり壊れておるのぉ」


風化もあって今にも崩れそうだが、形は残っている


「復興するにしてもほとんどの建物は使えないわね」


そして、魔物の住処側の門へ差し掛かると完全に破壊された門が見えてきた

壁の向こう側は魔物の勢力下だ


慎重に近づく


「なんにもいないわね、気配も感じられない」

ユリが言うとおり、動くものがいない

どうしたものか


まあ、判断はサラ姫に任せるとしてありのままを報告するしかない

アンペアへ戻ることにした


重蔵が戦っていたであろう場所には様々な骨が落ちていた

「ん?あれは?」

ひときわ小さな生物の骨と思われる物があった

これは人の骨?

住人に被害はなかったはずじゃが…


これって背格好がわしに似てる…?


しかし、わしはこうして生きているわけじゃし

ゴブリンの骨か?それにしては大きい


何か心に引っかかるものがあったが戻ることにした


風呂入りたい



2日後の昼過ぎにアンペアへ到着すると、そのままギルドへ報告へ向かう

魔物の姿はなく、壁の向こう側にも魔物の気配なし

とにかく何もいなかったと報告した

破壊状況なども聞かれクエストは完了となった


報酬は金貨5枚、後日報告し有用となれば追加報酬が出るとのこと

まあ、これで十分だけど


「なんか行って帰ってきただけだったわね」

「そうじゃのぉ」

気のない返事にユリは即座に反応


「なにかあったの?」

本当にユリは重蔵の変化を見逃さない

「いや、なんともないぞい」

なんとかごまかす重蔵だった


宿屋へ到着すると


「お風呂よお風呂!重蔵!」

そね、1週間くらい風呂入ってないしね


ユリは当然といった感じで重蔵の部屋で服を脱ぎ始める

「あの、ユリさんや、自分の部屋にも風呂があると思…」

全く聞いてない

「お風呂、お風呂〜」

と入っていってしまった


まあ、今更か

重蔵もそれに続く

お互いの体を洗い、湯船につかる


「はぁ、生き返るわ〜」

「本当じゃの〜」


2人とも湯を楽しむ、寝てしまいそうだった

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