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重蔵さん頑張ってます(仮)  作者: りがじい
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27話 アンと重蔵

夜が来た

今日はアンと泊まる順番だ


「フフフ、久しぶりに重蔵と一緒だ」

ニヤニヤしてるアンの隣2人は不機嫌そうな顔をしている

「まあ、順番だからね仕方ないわ」

「まあ、間違ってもそんなことはないだろうし」

ユリが言い放つと不敵な笑みでアンも言い返す


「どんなことにも間違いはあるものよ?」

ユリは早々に部屋に戻っていった

きっと今夜も窓の外にいることだろう

サラ姫もアンはまだ子供っぽいしと安心している様子

「じゃあ、おやすみなさい」

とサラ姫も部屋へ戻った


部屋に入り2人になると、この街に着いてからの事を話しだした


「この街に着いてからはシスターが頑張っていたわ」

「子供たちも突然のことに不安がっていたし、住んでいた孤児院もなくなると泣いていたわ」

「私も重蔵が帰ってくると信じて待っていたけど、待てども待てども帰ってこなくて毎日泣いてたっけ」

「そんな中でもシスターは重蔵に託されたお金でなんとかこの街でも孤児院を建てられないか色々やっていたわ」

「悲しんでる場合じゃない、子供たちを守れなかったら帰って来た重蔵に怒られちゃうって」

「私もそう思ってシスターと一緒になって奔走したわ」

「でもね、姫様と逃げのびてきたテスタの町の人たちがすごく協力してくれたの」

「重蔵が守ってきたものをなくしちゃいけないって」

「重蔵が命をかけて自分たちを逃してくれた恩を返さないとって」

「誇らしかった」

「私たちの重蔵をこんなにも思ってくれているなんて」

「それから子供たちも大人になって仕事について」

「街も安全になって孤児も減って」

「でも、重蔵はいつになっても帰って来ないしテスタは放棄されて誰も助けにいってくれなくて」

「それでもいつ重蔵が帰って来ても会えるように孤児院に残ってシスターになったのよ」


「頑張ってくれたんじゃの」

と頭を撫でた


「本当にあの時は固まって声を出したくても出せなかったわ」

「10年だもん、本当はもうこの世にいないんだって思ってた」

「重蔵はこの10年どうしてたの?」


「記憶がないんじゃよ、気づいたら帝都にいてのぉ」

「そうなんだ、それじゃ仕方ないね」

「生きてただけで嬉しい」

「さて!」

「重蔵!お風呂入るわよ!」


またこれかー


「小さい頃にも入ってたんだし全然恥ずかしくないわよ」

スポポポポーん

躊躇なくスッポンポンになるアン

「ほら!重蔵も早く脱いで!」

抵抗していると

「おら!脱げー!」


イヤー


風呂場へ強制連行

「はい、背中流してあげるから」

ゴシゴシゴシ


「はい、こっち向いて前も洗うから」

「いや、前は自分であら…」

問答無用で洗い出す


まあ、いっか


「あらぁ可愛いでちゅねぇ」

ムスコを洗おうとする

「そこは自分であら…」

問答無用で重蔵の手を払いのける


ゴシゴシゴシ


平常心、平常心

心頭滅却、心頭滅却

心技体、心技体


ふぅ乗り越えた


「今度は私も洗って」

はいゴシゴシゴシ

背中が終わるとこちらを向いてきた

「当然前も洗って」

はいゴシゴシゴシ


「あの、胸は自分であら…」

無言で胸を突き出してくる

はいゴシゴシムニョス


「あわわ、すまん」

「はい」

と立って

「ここが1番汚れるでしょ?」

「小さい頃重蔵が教えてくれたじゃない」

いや、小さい頃の話を今されても


「いや、さすがにのぉ、そこは自分であら…」

腕を掴まれゴシゴシしだした


「よし!流して湯船入ろ!」


ふぅ疲れるのぉ


「重蔵が前ね」


重蔵が抱かれる形で湯船に浸かる

「重蔵〜」

と後ろから抱きしめられ背中にはポヨンポヨンとした感触が


しばらくするとアンの手がムスコにのびてきた

「ちょ、ちょ、だめじゃよそんなとこ」


チッと舌打ちが聞こえた

「いいじゃん減るもんでもないし」


いや、体力も精神力も減ります

「仕方ない、上がろっか」


やっと解放か

これから毎日代わる代わる?

独りになりたい

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