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重蔵さん頑張ってます(仮)  作者: りがじい
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23話 姫さんの雄叫び

とりあえず朝食へと向かう4人

隣を取り合う3人にジャンケンを教えた

面白がって何回もやってた

こういう時は仲の良い友達のようだ

勝ったのはサラ姫だった

たかがジャンケンでも勝つというのは気分がいいのだろう、少し鼻息が荒かった


姫ということもあってベタベタはしてこないがチラッチラッっとこちらを見ている


「今日はどうしましょうか?」

ユリがそう言うと

「私がこの街を案内しようか?」

「この街の市場とか色んな食べ物があったり、色んな物を売ってたり楽しいと思うわ」

アンが答える

「そういえば姫は仕事はいいの?」

「私は重蔵を連れ帰るのが仕事よ」


2人はなるほどねと納得していた


っというわけで今日は観光になり

途中で孤児院へも寄ることにした

孤児院のほうは孤児も減り、姫の政策や街の支援もあって特に困ってはいないようだ


市場へ着くと色々な出店に目がいく

肉肉、酒、肉肉、酒だ

色々な種族の酒や食べ物に舌鼓


そして、物を見て文化レベルを推し量る


やはり文化レベルが低いのを感じる

食べ物も焼くと煮るしかない

油で揚げるとか蒸すといったものはない

油はあるにはあるが、それは灯りのためで食用ではない

主に魔物の獣脂で植物から抽出といったものはない

1度帝都の図書館みたいな所で本を読むのもいいだろう

あまり文化レベルを上げるような知識を教えるのは止めたほうがいいのかの?

その時代の人が関わる問題を個人の力で押し上げていいものかどうか


神妙な顔つきになっていたのか

「重蔵?」

ユリが覗き込んできた

本当にユリは重蔵をよく見ている、犬みたいだ

「いや、美味いのぉこれは」

「美味しいけど、重蔵のおにぎりと比べたらそうでもないかなぁ」

そういえば最近、おにぎりの出番がないのぉ


やはり料理は美味いにこしたことはないし

料理の知識は問題ないじゃろ


「姫さんや」

「なーに?重蔵」

「この国に油で揚げる食べ物はあるかの?」


何言ってんだこのおっさんみたいな顔をした


「油ってあの油で?聞いたことのないわねぇ」

他の2人も同じだった

「油は油でも植物からも油は取れるんじゃよ」


「重蔵ってたまに私達の知らないことを知ってるわよね」

ユリがそう言うと

「例えば?」

菜の花はそこらへんに生えているし

「まずは菜種油からかの」


前の石鹸と一緒で孤児院で作って売り出そうと思ったが

「今孤児院では石鹸は作ってないわ」

ありゃりゃ?

「孤児院もそれほど困っていないし、街からの支援のお返しとして作り方と販売を街に任せたの」

今は商店で街の特産品として売り出し、その売上も上々ということだ

「孤児も今は減ってるからそんなに作れないしね」


なるほどのぉ

なら油も街の特産品ってことにする?


「姫さんや」

「油を売り出すとしたら帝都がいいかの?」

と重蔵が言うと

「油の需要もわからないわねぇ」

「とりあえず作ってみて、どうやって使うか見せてもらえるかしら」


人手もいるし、道具も揃ってないしで後日作って持って行く約束をした


そんなこんなで日も暮れ始めたので帰ることにした


宿屋へ到着したがお腹いっぱい食べたので全員夕食はいらないというので各部屋へ戻ることにした


「ユリさんや」

「なーに?重蔵」

「ユリの部屋はそっちじゃよ」

「知ってるわよ?」

「何故入ろうとするのじゃ?」


フフーンと素敵な笑顔


押し問答をしていると

「ユリさん抜けがけはいけませんよ!」

と他の2人が参戦


「いや、部屋を取った意味がないじゃろ」

「私も久しぶりに重蔵と寝たい!」

というアン

「私も重蔵と寝てみたい!」

と姫とは思えないセリフ

「私と重蔵は一心同体!」

というユリ


もうめちゃくちゃじゃ


そこでジャンケンの登場


3人とも負けられないという情熱が伝わってくる


「おっしゃー!」

あら、やだわたくしとしたことが

叫んだのは姫さんだったが

みるみる顔が赤くなっていった

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