「いかだ」(エッセイ)
仏教では、
いかだは乗り捨てて良し、
という。
人生、その場その場で、
与えられた渡りに舟的な事象は
それを渡り切れば、
次に行って良し、というのは
なんと潔く前向きな考え方だろう。
絶対なんて
ありえないんだから、
その場を自分なりに
乗り切るいかだを見つけて、
それをポンポンと渡っていくしかない。
湿っぽいのや、
血なまぐさいのはごめんだ。
いかだは、思いを残すことなく
潔く乗り捨てる。
それが前を向いて生きていく
ことだと思う。