そして1週間後、ついにラキアは17歳になりました。
そして1週間後、ついにラキアは17歳になりました。
紫の館では、静かに誕生日をお祝いしていました。
そのとき、ラキアの左の耳の空色の石の
ソルーがキラリと光ります。
そして(出発のときがきました)と静かに告げました。
羽で飛ぶ練習を続けてきたアルバとルシアと
予想マシンも、うなずきます。
フォーリア長老も、一瞬、宙を見つめて
優しくほほえみます。
長老は、3人を抱きしめながら
「行っておいで、無事を祈っている。
風の世界の平和を祈っているから」
「では、行ってきます。お元気で」
ラキアが言いました。
ルシアが「今までありがとうございました。感謝しています」
アルバが「必ず戻ってきますから、安心して待っててください」
予想マシンが「大丈夫です。私がお守りしますから」
そういいました。
その言葉に頷きながら、抱きしめていた手をゆるめて
「予想マシン、この子達を頼んだよ。ソルーも頼んだよ」
長老は、そういいました。
それぞれの思いを胸に、
ソルーの言葉を聴きながら出発です。
***
そして・・・
夕焼けの世界の
大きな黒い木がある小山の上に3人と予想マシンは立っていました。
ソルーが、言います。
「飛んでください。大きな空色の雲に向かってください」
そういうと予想マシンが
「あっちです。薄い空色の大きな雲が見えます」
教えてくれました。
振り向くと黒い大きな木のてっぺんに
薄い空色の大きな雲が広がっています。
今までみたことがない雲です。
ラキアが飛びます。
アルバとルシアと予想マシンも手をつないで続きます。
どこまで飛んでもその空色の雲には届かないんじゃないかなと
不安がよぎったアルバでしたが、
その思いは一瞬にして消えました。
目の前が急に真っ暗になったからです。
そして、次に見えたのは、先ほど飛び立ったはずの
大きな黒い木です。
いえ、同じではなく別の木のようです。
シーンと静まり返る中、
黒い土煙があちこちで舞い上がっています。
そして、あちこちに、
こげた真っ黒い人形のようなものが
たくさん転がっています。
それが死体に見えた3人は・・
思わず、目を背けてしまいました。
しかし、アルバが
「こげた人形みたいだ・・なぜこんなにたくさん」
首を傾げます。
すると、どこからか歌声が聞こえてきました。
歌詠人が戻られた。
空風の世界を救うために・・・♪
ソルーの歌声にも似ていますが
もっと太くて低い声です。
すっと目の前に現れたのは、たくましい体つきの
ラキアと同じような羽が生えている男の人です。
「ラキアさま。お戻りお待ちしていました。
すっかり大人になられて・・こちらにどうぞ」
「カイア・・うん、帰ってきたよ。今までありがとう」
ラキアが答えます。
「友人のアルバとルシアが手伝ってくれることになったんだ。
こちらは、カイア。僕を夕焼けの世界につれてきてくれた人だよ」
ラキアが、お互いに紹介します。
「アルバさまと、ルシアさまですね。
ラキアさまがお世話になりました。
この世界は、今大変危険です。
十分にお気をつけ下さい。
どうぞよろしくお願いします」
カイアが言いました。
アルバとルシアは、恐縮した様子で
「よろしくお願いします。あのお手伝いさせていただきます」
あいさつしました。
予想マシンも
「私はアルバが作ったロボットの予想マシンです」と自己紹介しました。
カイアは、びっくりして
「ロボットですか。話せるんですね。よろしくお願いします」
と言いました。
ラキアが「予想マシン、ごめん、紹介せずに^^
あまりに、この情景がショックで・・・
カイア、このこげた人形は何だ?」続けて聞きます。
「きのう、このあたりは、黒風の軍にやられてしまいました。
逃げる時間がなかったものは、このように黒こげの人形の姿に
されてしまっています」
それを聞いたルシアは「まぁ・・・なんということ」
ショックを受けています。
アルバも予想マシンもショックを受けて言葉になりません。
ラキアが厳しい顔で・・・




