ラキアについていくために試作している空を飛ぶ羽が
ラキアについていくために試作している空を飛ぶ羽が
見つかってしまいました。
隠すのをすっかり忘れていたアルバです。
最近、他に人が入ってこなくて安心していました。
なんと答えようと、青くなっていると・・
ルシアはすごく興味を持ったみたいで
「もしかして空を飛ぶ羽なの?まさかね?」
アルバは何といえばいいのか悩んでいたら
なんと予想マシンが
「この羽で私とアルバは風の世界へ行く。ラキアを助ける」
としゃべってしまいました。
アルバが青い顔になってなんと言うことを言うんだ
今日の予想マシン、おかしいぞ。
困った様子のアルバに、
予想マシンの言葉にびっくりしたルシアが
「え、風の世界って?
ラキアを助けるって?
どういうことなの?
アルバ、ラキアのこと何か知っているの?教えて!」
聞いてきます。
アルバは、大きくため息をつくと・・
もうこれ以上、ごまかせないとあきらめて
ラキアの秘密を知っている限り
ルシアに伝えました・・・
すると・・
あまりの驚きにだまりこんでしまったルシアです。
アルバは、言うべきではなかったと後悔していました。
予想マシンがしゃべるから・・いや僕の責任だよな・・
いろいろ考えていると・・・
ルシアがきっぱりと
「私もいっしょに風の世界に行くわ。
ラキアの生まれた世界を救うのを手伝う」と言いました。
アルバは「いや、だから、空にあるんだよ、風の世界は。
それで、さっきも言ったように、
ラキアは僕にもこないでって言っているんだけど・・
勝手に、羽を作ってついていこうとしているわけで・・
だからその・・
ここで帰りを待ってて・・
マリンといっしょに」
ルシアが
「マリンは、お引越ししちゃうんだよ」
ポツリと言いました。
「私が行くと邪魔なのかな・・ラキア、
私には内緒なんてやっぱり、思われてないんだよね・・・
でもアルバとラキアだけだと、気づかないことも多いはずよ
私、案外、役立つかもしれないし・・」
アルバが聞きながら
「ラキアに聞こうか?いっしょに行きたいって気持ち伝えようか?」
ルシアが「
きっとこないでって言われるわ。
ラキア、風の世界の人なんだ・・
私は、いったいどこの世界の住人だったのかな?」
寂しげにつぶやきます。
アルバは「フォーリア長老に、ヒントがないか聞いてみようか?
ルシアをここにつれてきた人からのお手紙とかないのかな?」
といいながら、僕も何もなかったなと考えていました。
その様子に気づいたルシアは
「アルバ、ごめんね。気にしないで。
たぶん、何も言われていないから、何もないのよ。
私の目とか髪の色とかと似ている人がいっぱいいる世界に、
いつか出会うかもしれないから」寂しげに答えました。
アルバは、考えていました。
羽をもうひとつ作ってルシアもいっしょに
風の世界に連れて行くほうが
ルシアにとってもいいかもしれない。
でも・・ラキアは困るかな。
いや、一人よりふたり、ふたりより3人がいいさ。
考えていると・
横で予想マシンが言います。
「私もお供しますから、安心してください。
3人の道案内をします。
風の世界の入り口を私は知っています」
アルバもルシアも
「え?知ってるの!」
「予想マシンだから知ってるの?」
びっくりしています。
「はい知っています。というか予想可能です」
「もしかして、君は別の世界の様子もわかってしまうのか?」
アルバが聞くと・・
「わかる部分とわからない部分があります。しかし、
アルバ、急いで羽をあとふたつ完成してください。
僕とルシアの分です」
聞きながらアルバは、
あ、そうか予想マシンは飛べないんだった
と思い出しました。
「わかった、あと2つもつくるよ。
じゃあ3人でラキアについていこう」
予想マシンが
「急いだほうがいいです。
ラキアは、17歳になる前に風の世界に向かおうとしています。
ひとりで行かせると危険です」
ルシアが「そんな、早く行くなんて、何も言わずに?」
泣きそうになっています。
「僕らに心配かけたくないって思っているんだよ。だから、
だまって着いていこうと思うんだ。
たぶん言うともっと早く行きそうだから
羽が完成するまで、知らない顔をしていてほしい。
ルシア、お願いだ」
「ええ、そうよね。羽ができないとついていけないから。
気づいていないふりをするわ」
そんな話をしているとは知らないラキアは
部屋で考えていました。




