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デート編、前編です!

アベリィは今までの経験から人を信じず、生きてきた。ただただ毎日を無為に過ごし、最期の苦痛をできるだけ軽くするために。

だというのに、一体どうしてこんなことになったのだろう。


「ふふふっ、さぁてクロエは張り切っちゃいますよ!なにせお嬢様の初デートっですからね!」


「…」


温度差のひどい主従である。

アベリィは髪色とは対照的に非常に憂鬱だった。

前はデートは流石にしたことはあったが、いかんせんリアンの行動が早すぎる。


「お嬢様、どのような髪型に致しますか?」


「…お任せするわ」


正直にいって困惑しているアベリィは、リアンに対して演技ができるかわからなかった。

優しいのはいつもと同じだけれど、愛しさをあんなに表にされて。

嘘なのに、どうせ嘘っぱちなのにイレギュラーが続いているせいか、真に受けてしまいそうになる。

こんなでは駄目だというのに。


「失礼します、お嬢様。ドルトご子息様がお着きになられました」


「もう?」


静かに、しかし必死に気持ちを落ち着かせていたので時間が経つのが早い気がした。

いつの間にか終わっていた身支度と共に玄関へ向かうと、商人風の格好をしたリアンがいた。


「おはようございます、アベリィ嬢。…着てくださったのですね、嬉しいです」


アベリィの着ている純白のワンピースを見てリアンは微笑む。

このワンピースも彼から贈られたものだ。当初は別のものにしようと思っていたのだが、クローゼットを開けたらリアンから贈られた服に占領されていたのである。

リアンは恭しく、まだ幼い手を差し出した。

アベリィも小さく微笑み、彼のそれに自分の手を重ねる。


「お手をどうぞ、淑女(レディ)


「ありがとうございます、紳士様(ジェントルマン)

長くなりそうなので、一旦切りました。

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