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七話
彼とあの人は同い年で、ついこの間高校に合格した。
私は今年で高校2年生になる。
2人よりも一歳年上だ。
年下は好みだが、年上も捨てがたい。
私の好みはかなり広めだと思う。
こいつはなしだ!!!
と思った人は本当に数えるほどしかいない。
しかし、この人がいい!!
と思ったのはこの世で一人だ。
広い範囲の中の一人はなんとも特別に思える。
実際特別なのだが。
そして、その範囲の中で私に興味を持ったのが今の彼氏である。
一目惚れなんてものは私には関係ないと思っていた。
私は人をよく見て中身を知って好きになるタイプだし、私は妹と違って特に可愛い訳ではない。
しかし、彼はこんな私に一目惚れしたという。
なんとも現実感のない話だ。
私のなにがそんなに気に入ったのか。
私にはさっぱりわからない。
そして私はそんなよくわからない彼に少し困っている。
連絡を取る回数が多すぎるのだ。