84.知識無双出来る主人公って凄いよね
明けましておめでとうございます。今年も1年宜しくお願い致します。
投稿が遅れてしまい申し訳ありません。中々四苦八苦してしまい短めですが投稿する事にしました。今年も精一杯読者の皆様が楽しんで読んでくださる様に自分も楽しく書ける様に頑張って参ります
教会から出て暫く歩いたところでレイナはそわそわとしていたが意を決したのか話掛けてきた。
「なぁ、ルゴウ」
「ん?どうした」
「いや、その·····さっき爺さんが言ってた事なんだが······何の事なんだ?試練がどうこう、とか」
「ああ·······それか······」
話しても良いのだろうか?いや、特に話すなとかも言われて無いし良いだろう。だが、納得してもらえるかは別である。話す内容としても眉唾物であるから信じて貰えない可能性もあるが·······まぁ、考えても仕方ないだろう。出たとこ勝負だ。
「い、いや、言いづらければ言わなくて良いんだが·······」
俺の様子から聞いてはいけないモノだったと思ったのかそう言ったので俺は首を横に振った。
「大丈夫。ちょっと説明しにくいと思っただけだから······レイナに聞くが今から突拍子の無いこと言うがいいか?」
「ああ。構わねぇぞ」
「簡単に説明すると俺は前世では人間だったんだ。んで、生まれ変わる際に神様からの慈悲って言うのかな。善い行いをし続け、仙術を極めれば人間へと成れると言われたんだ。と言っても生まれ変わり初めと比べると人間に成りたいって感も大分薄くなってきてるがな」
「·······それは····本当の事、なんだよな」
レイナが神妙そうに呟くのに対して俺は頷き返した。
「ああ、嘘は言っていない·····が、信じてもらわなくていい。さっきも言った通りにそんなに熱意は無いからな」
「なるほどなぁ····道理でやたら人間くさい所があると思ったがそう言うことだったんだな」
俺の言葉を信じてくれたのか······いや、色々と合点がいった様子だ。こんな考えられない様な事を信じてくれるのは嬉しく思える。するとレイナはふと思った事を口にした。
「ん?でも何で人に成りたく無いんだ?」
「成りたく無い訳では·····いや、俺の言い方的にはそうなんだよな。訂正するよ。限りなく優先順位が低いんだ。生きていく為には何よりも生活と力が必要だからな。直ぐに死んでしまっては人間に成るもクソも無いからな」
サバイバル生活を強いられる中ではどうしてもな。大体はイメージ通りだったから強くなる事を優先して良かったと思う。
「そっか·····まぁ、そうだよな。基本的にゴブリンは弱いから冒険者とかから狩られる対象だしな」
「そう言うこと。まぁ、今は多少は強くはなってると思うからその内人間に成るためにも善い行いをしていこうかとは思っているが·····まだ良いかなって」
今のところゴブリンでも受け入れられているから問題もあまり無いしな。
「ダンジョン探索もあるしな·····あ、じゃあ折角冒険者にも為れたんだからよ。依頼とかで人助けするのも良いんじゃねぇか?お金も手に入るし助けるってなら善い行いだろう。一石二鳥じゃん」
「確かにな。でもそれが実際に善い行いとして換算されるかは俺には分からないぞ。目に見えないモノだし108回もやらなくちゃいけないしな」
「そうなのかよ·····意外と回数も多いし苦労するな。んでもよ、数打ちゃいずれ当たるだろ。いけるさ」
意外な多さに驚いたレイナは少し呆れた様子であったがそれでも前向きな事を言ってくれた。その言葉に俺は口元を緩めながら頷いた。
「だな。どうせ急ぐもんでもないし気長に依頼を受けて困ってそうな人を助ければ良いか。でも仙術がな·····」
「んなもん余裕よ。使い続けりゃその内上達するし色々出来ないか試せば良いんだからよ」
「色々か······まぁ、前に聞いたことを出来ないか探ってみるよ」
何だっけか······分身とか幻覚だったけか?後は空を飛んだりだったと思うが······まぁ、やってみるか。
「おう、その粋だ。しっかしルゴウがそんなもん抱えてるなんてなぁ····やっぱりお前って面白いよな。あ、そうだ。さっき前世ではって言ってたが強かったのか?」
「強くはないよ。ただの会社員······じゃなくて商人の下っ端仕事をやってただけだ」
本当にただの会社員だったんだよな·····学生の頃もサッカーをしていたが補欠でそんなに上手くは無かったんだよな。だから強くは無かったな。レイナは少し想像したのか微妙な表情をしていた。
「全く想像出来ないな」
「だろうな。といっても前世はこことは違う世界で殺伐としてなかったし、強くなくても良かったしな」
「こことは違う世界?そっちの方が信じられないんだがな·······」
「そっちは信じられないのか······」
「あったり前だ。生まれ変わるとしてもこの大陸での話かと思ったんだよ。魔法もその時の知識を生かして使ってたんだって思ったんだよ」
「それだったら少なくともここの世界の事もある程度知ってるはずだろう」
「あ、そういやそっか」
俺は肩をすくめながら言うとレイナが思い出したかの様に手を叩いた。まぁ、納得してもらえて良かったよ。そして次いでと思い付け足した。
「それと前の世界では魔法なんぞ無かったぞ。その換わりに医療や科学ってのが発展してたんだよ」
「いりょうやかがく······?なんだそりゃ」
「医療ってのは回復ポーションみたいにでは無いが薬を使って病気や怪我を時間を掛けて、もしくは手術って言うやつで身体を切り開いて悪い部分を取り除いたりするんだ」
「うわぁ·····マジかよ······生きた人間を切り開くって正気の沙汰じゃねぇぞ」
その場面を想像したのかレイナは顔を真っ青に引いていた。引くのは良いけど、冒険者の方が色々とグロいことしてるからな。魔物を殺したり、部位を採ったりしてるし。
「まぁ、色々と麻酔とか止血しながらだけどな。それに附随して科学ってのがあって医療にも役立ってるんだよ。人の命を延命させたり、悪い部分を発見させたりな。他にも色々と科学が使われているが·······挙げると切りがないからこの辺で終わるよ」
「すげぇな。想像が出来ないな·······あ、じゃあさ、その知識を使って何か出来ないのか?カガクってヤツとかでさ」
「無理無理。そっちの分野は詳しくはないからな。真似ようとしてもどうすれば良いか知らないしな」
俺は首を横に振りそう答えた。ちょっとした無駄な知識や仕組みは知ってはいるが······理科レベルだったり算数レベルだったりするしな。······大人になって会社勤めになると関数やら科学やら使わないのだよ。一般常識レベルで危険が無いような知識しか使わないからな。だから後悔はしては·············いるな。もう少し知識増やせば楽だったり色んな事がスムーズに出来たんだろうな。まぁ、後悔はしても仕方ないか。
「そっかぁ·····ま、俺も知らないこと多いし無理もないか」
レイナは特に残念がる様子もなく頭の後ろに手を組んだ。
「さてと、ルゴウの事も知ることが出来たし、さっさと買い物済ませて帰ろうぜ」
「ああ、そうだな。終わらせて帰るか」
レイナが俺に笑いかけながら言うと俺も同じ様に笑い頷いた。こんな突拍子も無い事を信じてもらえるとは思えていなかったのだが話せて良かった。それにもうそろそろゴブリンのままと言うわけにはいかないだろう。彼女には良い暮らしをさせてやりたいし、何時までも洞窟暮らしも良くないしな。この街では少しづつではあるがゴブリンの俺を受け入れてくれる人もいるが全員ではない。それに彼女には変な目を向けられて欲しくないしな。俺はそう心の中で決意してレイナと残りの買い物を済ませるため店へと向かった。
善行 9/108
実際に知識無双する主人公とかって何でそんなに知識豊富なんだろうなぁとか生前そんな知識付けるとか頭おか○いんじゃないかって思う訳で······自分だけでしょうか?




