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ゴブリンから始まる物語  作者: となりの戸愚呂
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6.魔法と仙術

 母さんと別れる前の話である。俺に魔法が使えると分かった母さんが自分の助けになるかもしれないと思って話してくれた。


 曰く、魔法は便利であって万能ではない。出来ないことも存在する。


 曰く、魔法は術者のイメージで具現化·顕現化するものであり、それを怠れば発動は出来ても最小限の威力しか発揮できない。また発動も困難である。


 曰く、魔力量は訓練を行うことで伸びる事もある。


「イメージが定まらない人には、詠唱と言って最小限の威力で発動できる補助的なものもあるの。私はその詠唱を使って発動しか出来ないんだけどね。」


 母さんがこのように言っていた。

 確かに今の所俺が出きる範囲は母さんに教えて貰った初級魔法ぐらいしか出来ない。

 ただ、形状や効果をイメージしたら威力が変化させることは出きる。

 狩りの時で使った土魔法の様に。


 まだこの時枯渇するまで使ったことは無かったので魔力量が気持ち上がった位しか無かったけども。


 枯渇状態になって回復したとき初めて魔力量が上がったって実感は持てた。


 母さんからは幾つか詠唱で使える魔法も教えて貰った。

 水魔法の『ウォーターボール』、火魔法の『ファイアーボール』、土魔法の『ロックシュート』と『ストーンウォール』、風魔法の『ウィンドカッター』

 ····詠唱は正直恥ずかしいので言いたくない、

 イメージさえ有れば出せるのだから。それにゴブリンだと発音が難しい。


 母さんからも苦笑いで「やっぱり難しいよね、

 ごめんね」って言われたくらいだし。


 でも、その魔法を教えて貰ったお陰で母さんを守ることが出来たから俺は良しとしてる。


 仙術に関しては母さんは知らなかった。むしろ言ってはいない。

 俺が興味本位で身体能力を伸ばす方法について聞いてみたことがある。


「闘気や魔力を身に纏いながら戦う方法があるらしいけど、私にはできないから教えることは出来ないわ。ごめんね」


「ワカッタ、アリガトウ。オレ、ガンバル。ハハ、マモル、ツヨクナル」


 その後もなんとか出来ないかなぁ、って試行錯誤してたら魔力操作で出来るのが分かった。が、長時間の維持が難しいのなんの······。この時並列して仙気もコントロール出来るように四苦八苦してたのは懐かしいものである。


 俺が今仙術で出きることは仙気と魔力を身に纏いながら移動や攻撃をしたり魔法に仙気を混ぜ合わせながら使うこと位である。


 神様が言っていた分身も練習してみたが····出来ない。修行が足りないのかなぁ、頑張らねば。

 目指せ分身、生き残る確率を上げるためにも!


 そんな感じで日々、狩りをしながら鍛練をし続けているのである。


 今日のご飯は木苺的なヤツと角ウサギである。味は焼けば食えなくはない。ただ、塩とか胡椒が欲しい。どうしても味気ない。何か無いかなぁ。


 善行 1/108


 ーーーーーー余談


「詠唱はねぇ、『水の精霊よ 我が力を糧としてここに顕現化せよ ウォーターボール』よ」


「ミ、ミズ、ノ、セイレ、イヨ ワガチカラ、ヲ、カチトシテ·····ハハ、ムズカシイ」


「そうよねぇ、やっぱり難しいよね。ごめんね。」


「キニシテナイ、ダイジョウブ。ハハ、スゴイ」


「ありがとう、でも坊やもすごいのよ。詠唱しないで出せるんだから。」


「ウン、オレ、ツヨクナル。ハハ、マモル!」


「良い子ね、坊や」



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