63.レイナとの手合わせ
遅くなりました。
今回、急ぎめで作りましたの添削してないです。
面白ければ幸いです
飯を食い終えた後、リンは今日はパーティーでの集まりがあるとの事で別れ、俺とレイナは部屋に戻り各々の準備を整え冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドに着くと訓練所の使用許可を受付で済ませ移動する途中、ローナとマリアに出会った。
「お、レイナにルゴウまた来たのか。今日も依頼を受けに来たのか?」
「ちげぇよ、今日はコイツと手合わせしようと思ってな」
レイナは俺に指を差し、何やら嬉しそうに言った。ローナはレイナの思いつきが始まったのかと思ったのか溜め息混じりで聞いてきた。
「はぁ、何でまた手合わせなんか····」
「いやぁ、コイツが独りでミノタウロスを倒したって言うからさ気になってよぉ。それに久々に楽しくやれそうな気がするんだよ」
言っていく内に段々とテンションが上がっているレイナに対して、ローナとマリアは驚いた様子である。
「な、独りでミノタウロスをって·····ルゴウ本当なのか?」
ローナはまるで信じられないような感じで俺に言ってきた。いやまぁ、俺も昨日のレイナから話を聞いてなければこの反応に疑問を持つんだが、如何に自分が馬鹿な事をしていたかわかったので何も言うまい。なので隠す必要も無いので素直に答えることにした。
「あぁ、俺の住んでいる所の近くにダンジョンが在ってそこの5階層にいたんだ。魔法も駆使して戦ったが何とか勝てた位だな」
「ルゴウが前に話してたダンジョンか····ふむ」
そう言うと少し考える素振りをするローナだが、依然としてテンションが高いレイナが待ちきれないかのように言ってきた。
「すげぇだろ!!ゴブリンでここまで強いって中々いないだろ。だから気になってしょうがないんだ」
「あらあら、だからいつもより上機嫌なのですね。私はてっきり·······だと思ったんだけどねぇ」
マリアは意味ありげに俺をチラッと見てからレイナに視線を戻した。いや、マリアの考えたことは想像つくけど違うからね。
「てっきりって何の事だよ」
「いえいえ、何でもありませんよ。気にしないで」
マリアはそう言って誤魔化すとレイナはまるで意味が分からないっといった風に首を傾げていた。
「ん?······んー、まぁいっか。さ、行こうぜ。あ、ローナ達はどうするんだ?折角だし観ていくか?」
レイナの誘いにローナは一度考えるのを止め意識を戻し頷いた。
「そうだな、私もルゴウの実力は気になるし観ていくかな」
「私も観ていこうかしら。面白いものが観れそうだし」
「いや、面白くはないと思うぞ」
「よぉし、さっさと行こうぜー」
俺の言葉は無かったかのようにレイナ達は訓練所に向かっていった。残された俺は若干の虚しさとともに後を付いていった。
訓練所に着いた俺達は一度自身の武器を置いて代わりに木剣を装備した。俺は通常の剣を2つに大剣を1つ。いつものスタイルだ。レイナは大剣を1つ持っている。
「おし、んじゃ準備運動がてら軽く打ち込むか。準備は勿論良いよな」
そう言うと軽くストレッチをしたレイナが言った。俺も済ませて頷いた。
「俺も準備はいいぞ。何時でも来い」
「よし、じゃあいくぜー」
その合図とともに大剣を構え、一気に踏み込み俺に接近してきた。って速い!?俺の予想に反して間合いを一気に詰めて気が付けば上段からレイナは斬りかかってきていた。
俺は一瞬驚きはしたが両手の剣をクロスさせてレイナの一撃を受け止めた。って重いな!?これで準備運動で軽い打ち込みなの!?冗談でしょ。
俺の心境を知ってか知らずかレイナは口元が少し緩まり、いや少しつり上がっていた。そして一度剣を引いたと思ったら掬い上げる様に斬り上げようとしていたのでそこも剣を揃えて防いだ。掬い上げでもこの重さか·····まだ持ってかれしないが本気で来られると不味いかもしれない。俺はレイナにこれ以上攻勢を許すまいと剣を押し返しそのまま両手の剣で横薙ぎで斬りつけた。
だがレイナも俺の動きに合わせてしっかり防ぎ、返す様に左上から斜めに斬りつけてきた。
俺は今度は受け止めようとせず、軌道を読んで避けお返しとばかりに左手の剣で掬い上げる様に斬りつけた。避けれまいと思ったが少し身体を反らして見事に避け、剣を腰付近に構え直し勢いよく振り抜いた。
俺は直感的に受け止められないと思い後ろに大きく飛び退いてレイナの間合いから離れた。間一髪当たる事は無かったが、今の一撃さっきよりも更に速かったぞ。
俺は冷や汗と共に構え直すとレイナはそれはもう嬉しそうに口元をつり上げて言った。
「いやー、今のを避けるなんて参ったな。ちょいと本気でやったから悔しいぜ。流石俺の見込んだ男····じゃなくてゴブリンだ」
「そりゃどうも。期待に出来る限り応えられる様に頑張らせてもらうよ」
とは言ってみたものの、どうすっかなぁ。まだ今の状態でもついてはいけるが······最後の一撃が連続で来ると捌けるかどうか微妙なところだ。
俺の返答に気を良くしたレイナは剣を構え直し言った。
「よし、んじゃもうちょい打ち込んだら本気でいかせて貰うからルゴウ、その前にへばんなよ」
「はいよ、付き合うよ」
そう言うとレイナは先程と同じ様に一気に踏み込み斬りかかってきた。左斜め上から、横、返し右斜め上から······様々な角度から打ち込んでくる。俺もそれに合わせて、避けては受け流して斬り込んでは避けられたり防がれたりしている。時には背中の大剣を巧く利用し攻撃をいなして反撃している。ったく、よくまぁ大剣でそんな無茶苦茶な軌道が出来るんだ?普通は振り下ろすか横に薙ぐかだろ。······まぁ俺もやろうと思えば出来なくは無いがここまでの速さと技量は無いから仙術に頼るしか無いんだけどさ。金級は伊達では無いってことか。
どれくらい打ち合ったが分からないがお互いに調子が出てきたのか段々と打ち合う速さが上がってきてる気がする。そして気が付けば俺は全力を出していた。
「ハッハ!!やるじゃないか。中々この速さについてこれる奴はいないぞ」
「そ、そりゃ、ありがたいな。レイナは余裕そうだな。まだ本気じゃ無いのか?」
多少強がりで言ってはみたものの本気であって欲しいと願ってしまうよ。これ以上は厳しいぞ。
俺の言葉を聞いたレイナはそれはもう楽しそうに言った。
「いいや、今の状態でなら本気に近いぞ。余裕なのは気の持ちようさ」
まだ本気じゃ無いのか······いや、待て"今の状態でなら"ってことはつまりアレか·····?俺が気が付いたと同時にレイナは言った。
「おし、じゃあ身体も温まってきたし。そろそろ俺も本気でいかせてもらうかな」
レイナの周りに赤いオーラの様なものが漂い始めているのが分かる。前に言っていた闘気か。確か飲んでるときに話に出ていたが、通常の闘気の色は白なのだが、希にレイナの様に色が違う人がいるらしい。更にレイナの闘気は特別で赤い色から段々と濃くなり最終的に紅くなりそれに比例して力も増していくって聞いたな。
俺はその話を聞いた時に「えっ、チートやん。チーターがおる」って思わず変な口調になるくらい驚いたよ。だからあの時は即断ったんだが·····餌に釣られてしまったよ。
そんな反省はさておき、俺もここからは仙気を纏わないと渡りあえないから気合いを入れ直すか。最悪、魔力も織り混ぜながらやらないと持たないかもしれないから覚悟はしておくか。
俺もレイナと同じく纏い始めたらレイナは更に楽しそうにしていた。
「ルゴウも準備良さそうだな。じゃあ、いくぞ!」
更に速くなったレイナが俺に接近し先程と比べ物にならないくらいの速さで斬り込んできた。上段からの一撃に俺は反応し、最初の打ち合いと同じく両手の剣をクロスさせて防いだ。·····大丈夫だ、まだ今までとは変わらなく感じられる。いや、若干軽い位か。だが油断出来ないまだレイナは赤いオーラだからこれからドンドン上がっていく。
紅くなる前にケリを着けたいが厳しいだろうな。俺は焦る心を抑えつけ、レイナの剣を弾いて右手の剣を右斜め上から振り下ろし、避けられたので追撃に左手の剣で左から横に薙ぐが防がれる。だからといって追撃を止めることなく斬り込むが防がれる。
レイナも黙ってやられるばかりではない。避けた時に反撃したり、弾き返しては斬り込んだりと攻防をしている。段々と色の濃さが増していきながらも。
「楽しい、楽しいな。なぁルゴウ。ここまでついてこられる奴は師匠以外にいなかったぞ」
「っく、こっちはヒヤヒヤしてるぞ。段々力が増してるからいつ一撃もらう、か、ってな」
「そのわりにはルゴウも楽しそうじゃないか」
いやまぁ、こんな風に打ち合う経験が無かったから楽しいとは感じているがレイナほどじゃないぞ。ってか重いな!?仙気だけじゃ厳しいか。そろそろ受けきれないかもしれない。やるしかないか。
俺は纏っている仙気に徐々に魔力を織り混ぜながらレイナの攻撃に対応していった。レイナも何か感じ取ったのか目を輝かせ、また自身も震いだたせ闘気をより濃く紅く染めていった。
「それがルゴウの全力か·····よっしゃ、来い!俺も全力でいくぜ」
「あぁ、これが俺の全力だ!」
レイナと俺の全力でぶつけ合う闘いが始まった。
善行 6/108
次回は視点を外野に置こうかと考えていますが、もしかしたら諦めてそのまま主人公の視点になるかもしれません。
なるべく次回は定時に書けたらなと思います




