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ゴブリンから始まる物語  作者: となりの戸愚呂
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39.冒険者ギルドにて


 荷物をヤクト商会に届け終えた後、俺達は冒険者ギルドに向かっていた。その間に街の人々からは色んな視線を感じていたが·····肩身が狭かった、わかってはいたけども。


 冒険者ギルドについてからの感想は俺のイメージとは若干違い、全てがウェスタン風かと考えていたが実際は他の建物と同じく石造りだが建物自体は大きく、両開きのドアがある。そして分かりやすくしているのか看板にスクロールの上に剣と杖が交差するように絵が描かれている。


 中に入ると雰囲気は酒場に近い感じで卓を囲って飲食したり酒を飲んだりしているものがいる。また、受付近くには掲示板が有り幾つか紙が張り出されて周りには屈強そうな男や一癖ありそうな女性、中には幼そうな顔した子供に見受けられる人達が群がっている。俺がその光景に呆気に取られているとレイナが肘で俺をつついて言った。


「すげぇだろ。ここが冒険者ギルドだ」


 それを言われて俺は意識を戻しレイナに感想を言った。


「あ、ああ。こんなに賑わっているんだなぁ。正直想像以上だった」


「アハハ、そうだろう。まぁ夕時近いから掲示板に行ってる奴等は新しい物が入ってないかを探してるだけだったりするけどな。朝になったらもっとすごいぜぇ」


「これよりもっと凄いのか····」


 俺がそんな事を言っていると近くから酒を飲んでる男達から声が上がった。


「よぉ、レイナ。今戻ってきたのか?どうだこの後1杯······ん?」


「ん?どうしたログ?急に変な顔しやがって···レイナも何か······」


 2人がレイナに話しかけたと思ったら何かを見て驚いている。いや、これはわかるぞ。驚く理由はただの1つそれは·····


「おいおいおいおい、何でこんな所にゴブリンがいんだよ!」


「なんだ!?どっから湧いてきやがった!」


 そう言うと同時に腰に差していた剣や槍を取り出し戦闘体勢になっていた。いつの間にやらギルド内の喧騒も無くなり此方に注目されている。中には同じく戦闘体勢になっている者も多数いる。


「まぁまぁ、待てって。落ち着けって」


 そうレイナが言うが全く戦闘体勢を解除していない。最初に絡んできた2人が険しい目で此方を睨んでくる。


「落ち着いていられるか、魔物だぞ。ゴブリンだぞ。信用できるか!」


「そうだ、こいつらは1体見つけたら10体は仲間が最低でもいるんだぞ」


 やだ、なにそれ。黒光りするアイツ扱いですか?·····いや、普通に人族目線で考えたら害悪な存在なんだけど····考えたら泣きたくなってきた。


「こいつは大丈夫だよ。群れとか作ってないし安全なヤツだよ」


「そうですよ、聞いてませんでしたか?赤い布を巻きつけた友好的なゴブリンがいるって話を」


 そうローナが言うと思い出したのか疑いの目で此方を見てくる。俺は疑いを晴らすために弁解した。


「俺はルゴウって言って、この布はケビンから貰った物だ。敵意はないぞ」


 そう俺は言った······が何故に皆固まる。ってか空気がピシィって音を発てたかの様な気がした。その光景を近くにいるレイナ達は若干ニヤ気ている気がする。


「「「シャ、シャベッター!?」」」


 いやいや、そんなに驚く事?たまに喋れるゴブリンがいるって聞いたんだけど。そうローナ達を見ているとレヴィアがこそっと教えてくれた。


「ルゴウ、あなたみたいに流暢に喋れるゴブリンって居ないのよ。だから皆驚いているの」


「えー」


 えー、それは早く知りたかった。じゃなかったら軽くショックは受けなかったのに。ジト目でレヴィアを見ていてもウフフって笑って返してくるだけ。正直ものすごく帰りたい。


 一時の混乱は段々と収まってきて、先程の2人が軽く咳払いをしつつ尋ねてきた。


「確かにケビンからその話は聞いている。正直眉唾だとは思ったけど実際に見たら信じざる逐えないだろう」


「まぁな、名前も一致してるし間違え無いだろう····すまんかったな槍を向けて」


 そう言って2人は謝罪してきたが俺は首を横に振って言った。


「謝らなくていい、実際にゴブリンだし普通の対応だと思ってる」


「おぉ、なんと出来たゴブリンだ。隣のヤツにも見習って欲しいくらいだ」


 そう言うと目線は俺から外れてレイナにいった。我思う···レイナェ····


「おい、喧嘩売ってんのか。俺だってこれくらい出来るぞ」


「いやいや、無理があるぞ」


「そうだそうだ、そんなんだから男が····グボァ!?」


 男が何か続ける前にレイナによる鉄拳が顔面を捉えて吹き飛ばされていた。幸い後ろで飲み直そうとしていた連中は察したのか丸テーブルを退かして道を作っていた。なんだこの連携力。


「余計なお世話だ!ブッ飛ばすぞ!」


「いやいや、もうぶっ飛ばしてるから。ルゴウの誤解も解けたんだから目的果しにいきましょう」


「ん?あぁ、そうだった。さっさと行こうぜ」


 そう言うとレイナ達に連れられて受付まで行くのであった。あの伸びている人は放置で良いのか?いや、何事も無かったかのように皆飲み始めてるから日常茶飯事なんだろうなぁ。


 善行 4/108

 

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