32.決着とここで解ること
ここからの打開策と言ったらやっぱり仙気を纏って戦うしかない。魔法も織り混ぜて戦うかとも思ったけど今の技量じゃ無闇に隙を晒して攻め込まれるビジョンしか浮かばない。
そうと決まればやるしかーー
「ちっ、ゴブリン程度に何手こずってやがる。野郎共一気にやれやぁ!」
「「おうさ!」」
っく、もたもたしてたのが悪かったかもう来やがった。だが、まだ距離はある。やるなら今だ!
「頭!コイツかなり強いから気をーー」
何か伝えようとしていたが俺は構わず仙気を纏った俺は素早く切り返し相手が防ぐ前に剣で斬りつけた。
「がぁぁあぁぁぁ」
浅くはないがまだ動けるはず、油断せずに更に一太刀入れて止めを差し後続組に踵を返し駆けていく。
「ギーク!くそ、ゴブリンの分際でいい気になるな!」
「な、速い!?コイツホントにゴブリンか!」
「ボケッとするな殺るぞ、調子に乗らせるな!」
俺は途中でより手数が増えるように駆けながら何も細工のないロックシュートを4つ作り奴等の胴体目掛けて放った。
「グッ」「ガハッ」「ギャッ」
「な!?ゴブリンの癖に魔法だと?いつ詠唱したんだ!?しかもなんだこの威力は!?」
3人は見事に当たって後方に吹っ飛んで行ったけど頭って呼ばれる人物はしっかり手斧でガードしていた。やはり殺傷能力がないと厳しいか。取り敢えず頭と呼ばれているヤツ以外を片付けよう。
「ひっ」
野盗の1人に近づきと同時に一気に斬りつける。コイツは萎縮してしまったのガードすることもなく斬り伏せることが出来た。次なる標的にして向かって更に斬りかかる。コイツはガードは出来たが耐える事が出来ず大きく仰け反ってしまったところを片方の剣で斬り伏せる。
これであとは頭含めて4人だ。更に減らさせて貰う。
「これ以上は好きにはさせねぇ」
「殺らせるかよ」
頭が手斧で俺に斬りつけ様としてるのを確認していた俺はバックステップで避け、部下の2人がそれに会わせて短剣を投げてきたのを叩き落とした。連携が取れた嫌らしい攻撃だ。足元と胴体狙って投げるとか。
だが距離が開けたのでこれに乗じて更にロックシュートを4つ作る、今度は殺傷能力を上げて先端を尖らせた物だ。
「チッ!全力で避けるか防げ!」
避けさせはしない、一気に相手の動きを予想して撃ち込んだ。4人中2人は始末出来たが頭はしっかり防いでもう1人は足に当たり激痛でもがいている。
「クソ、マジもんの化け物だなコイツは···ついてねぇな」
って言いながら口元はつり上がってるし、何が面白いのやら。
「アナライズ」
そうヤツは言って何かを発動した。攻撃魔法でも無さそうだ。特に体調にも変化は無し。だが何かを見たのか目を見開いてる。アレ?アナライズって確か····
「クソ、ホントにクソだ。ついてねぇな。こりゃコイツらも殺られるわけだわ。よりによってはぐれゴブリンか、しかもジェネラルって」
あぁ、やっぱり。アナライズって鑑定って事か。むしろこの世界に有ったんだ。それ、俺にも使えないかなぁ?今の自分がスゴく気になる。
「まぁでも、俺1人でも殺れなくはねぇなぁ。可愛い子分どもを殺ったんだ。せめて俺の糧となれや!」
そう言うと頭は何やらオーラみたいなのを纏い手斧で上段から斬り込んでくる。俺は冷静に対処すべく攻撃を見極めガードをしていく。一撃が今までのヤツより重い。受け止めてられなくはないが何度も受けたくはないな。剣と比べて手斧の方が肉厚だから折れてしまう可能性もあるし。
「オラオラオラ、どうした?こんなもんか?」
上段からそして下段から切り上げたり、水平切りをしたりと乱戟が続く。ミノタウロスよりは力が無い、だが一撃一撃が重い。このまま防戦一方では埒が明かない。俺はそう考え防いだ剣とは反対の剣を斬りつける。
「おっと、いいねぇいいねぇ。そう来なくちゃ」
そう言うと益々攻撃のスピードが上がっていく。俺も負けじと防いでは攻めてと繰り返しているが頭は手斧1本でやってるんだからやるせない。
「流石にこのままじゃちとキツいなぁ。でもたまんねぇなぁ、おい」
何がそんなに嬉しいんだか····戦闘狂だろ。
それにしても段々と頭の攻撃速度が落ちてきたのか···いや俺の方が上がってるのか?わからないがこのまま押しきるしかない。
「まだまだ速くなるってか、マジかよ」
「うおおおぉぉぉ、押しきる!」
「っんな!?」
頭は俺が喋った事に驚いたせいで反応が完全に遅れてしまい俺の剣を胸から腹にかけて斜めに入り首を切り落とした。
ふぅ、終わった·····でもまだ後始末が残ってる息のある奴らに止めを差さなければ。
俺は仙気を一度解いて、1人1人剣を刺していった。そう言えばあのダムダム弾モドキが当たったヤツは出血と激しい動きのせいか息絶えていた。ホントにあれは封印しておこう。
色々大変だったがこれにて一件落着かなぁ。はぁ疲れた。
善行 4/108




