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ゴブリンから始まる物語  作者: となりの戸愚呂
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20.藪から蛇だった

 俺は普段水場に使ってる場所に案内している。あれからケビン達はダンジョンについて何か話し合っているようだ。

 こちらは主にリンが俺に話しかけてきては答えるという感じでいる。時々、ウルバが会話に入りリンの気を引こうとして失敗してそれをユンが笑いを堪えながら見ている。

 シュートも時折話に加わりフライングフロッグについて、後はここら辺の生態について教えてくれる。


「とまぁ、こんな感じかなぁ。あ、因みにここら辺のゴブリンはケビンさん達に討伐されているはずだから数は少ないはずだよ」


「ナルホド、知レテヨカッタ」


「ルゴウはやっぱり同族が殺られるのは良くないと思ってる?」


「イヤ、別ニナントモ思ワナイ。俺ニ危害ガアレバ反撃スルマデ」


「そっかー、なら、うんいいや。それよりもフライングフロッグと戦ったことあるの?戦ったことあるなら教えてー」


 何と言うかこの子はマイペースだなぁ。

 そんな感じで話ていくと水場に到着した。


「ここにフライングフロッグがいるのかぁ」


「感心してないで、気を引き締めろ。いつ来るかわからないんだぞ」


 そうシュートが言うとそれぞれ身構え始めた。

 俺はというとこの子達を見守っていることにしている。ケビン達も話に一段落ついたのかこちらを見ている。


 シュート達が警戒しながら探索をしている。今日はここら辺にはいないのかなぁ。俺もふと周りを探していると見つけた。見つけたけどもこの子達は気づいていない。

 どうしたものかなぁ、たぶん伝えたらダメなんだろうけど。あいつら空飛ぶわりには水辺にいるからなぁ。しかも擬態もするからパッと見つけづらいんだよなぁ。


 ウルバがだんだんとフライングフロッグに近づいているけど気づいた感じがない。

 ·····これ言わないと危ないんじゃない?

 そう思ってケビンを見たが彼は首を横に振るだけだった。まだダメらしい。


「なぁ、もしかしたらいないんじゃないのか?騙されたとか····」


「いや、疑うのはよくないぞウルバ、フライングフロッグは擬態もできるって話だから決めつけは良くない」


「そうだよぉ、まだ探し始めたばっかりなんだからもう少し探そうよ」


「んでもさぁ·····ん?なんだこの弾力ある岩は?」


 そういってウルバは背中にぶつかったモのを見て触っていた。フライングフロッグであることに気づかず。

 そして、フライングフロッグは目の前にいるウルバを食べようと口が開き始めていた。


「ウルバ、そいつはフライングフロッグだ!離れろ」


「え?」


「火の精霊よ、我が力を糧として力を与えよ、ファイアーボール!」


 シュートの注意を促すが、ウルバの反応が遅く一気に食べられそうになるがリンがそうはさせまいとファイアーボールを撃っていた。


 フライングフロッグに命中して仰け反らせる事に成功して、ウルバと距離を離させる事にも成功した。


「ウルバ、だから油断するなと言ったんだ!切り替えて倒すぞ!」


「お、おう。すまねぇ」


 そういってシュートとウルバは構えてフライングフロッグに向かっていった。

最初は油断していたもののウルバの動きは良くシュートと連携して攻撃を与えている。


 ファイアーボールのダメージもあってからか、すぐにフライングフロッグを倒すことに成功した。まぁ、油断しなければあのカエル結構弱いし、いいお肉だからねー。


「よっしゃ、依頼達成!良くやったな。」


「まぁ、油断しなければこんなもんよ」


「もー、調子いいんだっから」


「終わった終わったー、素材取って帰ろー」


 倒した事に喜びあっているのは良いけど、ここって森だから気を抜くと危ないんだよ。

例えばあそこら辺の藪から蛇がたまに·······っているし!?

 あの子達は、いや気づいてないよね。こればっかりはやらないと。


 そう思い俺は螺旋型のロックシュートを作り、確実に仕留める為に仙気も合わせて狙いを定めた。


 その間も蛇は動いているので確実に距離を詰めて一番近いリンに狙いをつけて襲いかかろうとタイミングを図っていた。


 蛇が上体を上げた時にようやく周りが気づき始めていた。そして蛇は襲う前に頭部が弾けて絶命した。


 弾けた理由は俺のせいであるのは云わずもがな。シュート達が一瞬のことで呆然としていたが正気に戻ってからは腰を抜かしていた。


「喜ブノモイイケド、気ヲ抜クト危ナイ」


「あ、ありがとう。すまない」


 俺が近づきシュート達に注意をして蛇に向かった。もちろん、お肉を頂くためである。

 途中、リンも腰を抜かしていたので立ち上がらせてから蛇の血抜きを始めた。


 たまにしか出ないけど蛇肉ってカエルより美味しいんだよなぁ。猪よりは劣るけども。


 そういやケビンたちもあの時動こうとしていたけども、俺のこと見たら任せるって感じになってずっと観ていたな。俺の魔法に驚いていたけども、ケビンは納得した感じで観ていたのなんなんだろう?


 そんなどうでもいいこと思いながら作業をしているとリンが話かけてきた。


「ルゴウ·····ありがとう。助かった」


「気ニシナイ、次ハ気ヲツケレバイイ」


「うん、わかった····」


 ·····?どうしたんだ?お礼言いに来たのはわかるけど何か他にも言いたそうだなぁ?


「ドウシタ?」


「ううん、なんでもない。ところで何やってるの?」


「?、アァ、血抜キダ。食ベル為ニヤッテル」


「へー、ポイズンスネークって食べれるんだ。美味しいの?」


「カエルヨリハ美味シイ」


 なんとなく元に戻った感じあるので良しとするか·····それよりもこいつがポイズンスネークだったとは、知らずに食べてた。

 いや、最初は食べてみて何かピリッときたり、苦味がある部分はあったけど、まさか毒だったとは·····まぁ、それ以降はそういった部分を避けて食べてるからそういった刺激は無いけど。

たまに食べたくなって食べてたのは内緒だ。

まぁ、毒といっても聞いた話だと麻痺毒だから死にはしないらしいし問題ないぞ。


 そこからリンとは軽く会話して、他のメンバーもこちらに来て礼を改めて言われた。

·····カエルも討伐証拠と使える素材を剥ぎ取って放置されてたのでもういらないのか聞いてからお肉は頂いた。


 シュート達はカエルが食べれることに驚いていた、ケビン達は食える事は知っていたが、基本的には食べないらしい。あまり美味しくはないとのこと。


 だが、シュート達は気になるみたいなので食べたいとのことでケビン達に了承を得て、食糧を置きたいのとあの謎の液体を聞きたいので俺の住んでいる洞窟に向かった。


 善行 2/108



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