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ゴブリンから始まる物語  作者: となりの戸愚呂
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1.転生しましたが、ハード過ぎでは?

 目を開けるとそこは暗い所だった。そして、鼻にツンと来る臭いもする。産まれたばかりだからか視界が霞む、ハッキリとしない。

 そっと誰かに抱き抱えられた誰だ?····肌色の人の形って人間か?ダメだハッキリとしない。そしてだんだん眠くなってきた。赤ん坊だからかな、とりあえず寝よう。


 ········


 どれくらい経ったかわからないけど目が覚めた、そしてお腹が空いた。ゴブリンって産まれたとき何を食べるんだ?歯はまだ無いから母乳か····


 今目の前に俺を抱えながら虚ろな目で見てる女性は俺のお母さん?になるのか?だとしたら人間で·····とは思ったけどちっちゃい手は緑色だからそれはないか····とりあえずお腹もすいてるのでいただきますっと。

 

 母乳を飲んでいる間虚ろな目だけども優しく撫でてくれるのはやっぱり母親って事でいいんだよな。色々察してきたけどいきなりハード過ぎないかなぁ、これ。


········


 ある程度時は経って·····っていっても、ゴブリンの成長スピードは意外と早く2ヶ月位で立って歩けるようになった。お母さんは変わらず生気の無い顔してこちらを見ている。俺も極力離れないようにして暮らしている。

 何故に離れないかって?それはお母さんが「何処にも行かないで、離れないで」って言うからさ。

 3ヶ月ぐらい経った現在ここが何となく分かってきた。ここにはゴブリンが15体いて人族の女がお母さんを含めて4人捕まっている。

 ここ毎日なんとも言えない声が聞こえて来て前世だったら興奮するかもしれないが·······実際その近くにいるといたたまれない感情が出てくる。

 俺が産まれてからかお母さんは今のところは襲われてはいないが時間の問題だと思う。正直助けになりたいけど今の俺には無理だ。どうしようもない。

 寝るときは一緒にいて涙を流してるお母さんを拭いて慰めることしか出来ない。完全にお母さんが寝ついたときにこっそり魔術の練習をしている。仙術も忘れずに。


 最初はどうやったら出来るんだろう?とか固く考えていたけども、魔物の本能?みたいなもので何となく魔力について感知する事が出来て以来その感覚を忘れないよう何度も体内の魔力を操作し続けた。

 仙術に関しては別で何となく仙術のイメージで瞑想したら出来るんじゃないかとか思ってやってたら失敗して、魔力操作の要領で体内にもう一つ何か別の力があると仮定してそれをイメージし続けた結果何とか仙気を感じることが出来た。そこからは簡単で一度感じたら体に覚え込ませるだけだった。


 簡単に覚えられてるじゃんって思うかもしれないが魔力操作の要領でいくまでに結構時間が掛かったのと何度も心が折れかけたことか言うまでもない。


 今日は魔術の練習として土の魔法をやっていこうと思う。音もあまり出ないしこそこそ出来るからうってつけだ。今のところは土を隆起させたり陥没させたり、石礫を飛ばすくらいしか出来ないけども立派に魔法使えてます!

 これが結構嬉しかったりする。まぁそんなこんなで俺は日々生活してます。


 ····早くお母さんを自由にさせてあげたいなぁ。今の目標はお母さんを守ってあげるのが目標かなぁ




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