表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴブリンから始まる物語  作者: となりの戸愚呂
110/124

108.初めての母の味

だいぶ間が空いてしまいました、申し訳ありません

あんまり時間が取れなくて今日upしなければいつ出来るか判らないのであげました

修正はガバガバです

誤字脱字は許して下さい


 目を開けるとここ数日で見慣れた木製の天井、そして両隣から伝わる柔らかく優しい温もりと規則正しく発せられる吐息が伝わってくる。そしてトントンとリズミカルに何かを叩く音と湯が煮えると共に美味しそうな香りが鼻をくすぐってくる。················ん?美味しそうな香り?それにベッドにしては硬いし天井が高い。あれ?俺は何処で寝てるんだ?ふと疑問になった俺は顔を動かし周囲を確認すると知らない場所の床で寝ている事が分かった。それにご丁寧にシーツまで被っている。


「あら?ルゴウ起きたのね。おはよう、ちょっと待っててね。皆の分も朝食を用意してるから。その間に彼女たちを起こしておいてね」


 状況把握もままならないまま支度をしていた人物が俺が起きた事に気付き優しく声を掛けてきた。あー、そっか。あの後母さんの家に泊まる事になったんだった。んでベッドがないから壁に腰掛けて寝たんだっけか········ん?ここ壁じゃなくて床じゃね?しかも結構移動してるし········なんでや。


「おはよう、わかったよ母さん。ところで母さんはなんで俺が壁から床に寝てるか知ってる?」


「んー、確か········レイナちゃんが寝にくいからって先に寝たルゴウを引きづって寝転がせた感じだったわね。そこにレヴィアちゃんも一緒に寝てたのよ。本当に仲が良いのねぇ」


「あー、そういうことか········うん、ありがとう」


 たぶんレイナは寝にくかったからそうしたんだろう。それに付き合ってからこうして一緒に寝るのが当たり前になっていたから落ち着かなかったんだろう。さて、疑問も解消したしレイナとレヴィアを起こそう。俺は2人を抱き寄せる様に腕を動かしそっと肩を叩いた。


「レイナ、レヴィア。起きてくれ。朝だぞ」


「ん········あ、ああ········」


「うー········おはよう········ございま········す」


 何度か叩くとレイナとレヴィアは目を覚まし、俺から起き上がると軽く身体を伸ばした後まだ寝足りないのかウトウトしている。残るはミラ何だが何処で寝てるんだ?そして2人が起き上がったのに腹にのし掛かる重みは何だ?取り敢えず気にせず身体を起こそうとし途中で気がついた。


「にゃ~················にしし········」


 ミラは良い夢でも覧ているのかダラしなく笑いながら俺の腹を枕に寝ていた。こ、こいつ········俺をベッド代わりにしていたのか。ていうか寝難くなかったのかそこは。いやその前に出会って昨日の今日だぞ。いくらなんでも気を許したとはいえ普通は乗らんだろう。俺は口元が引き攣りそうになりながらも開放された手をミラ肩に乗せ軽く揺すった。


「おーい、朝だぞ。起きろ。ってか何で乗ってんだよ」


「········にゃ~········うるさいにゃ~。ミラは眠いんだにゃ」


「いいから起きろ。ってか退けろ」


「いたっ!」


 俺の手を退かし再度眠りにつこうとしていたので、思わずイラっとしたので立ち上がった。立ち上がった事でミラは俺から転げ落ち床に頭をぶつけ悶絶している。


「うぅ········酷いにゃ。こんな起こし方しなくてもいいんじゃないかにゃ」


「人を枕代わりにしといてよく言うな」


「枕って········にゃ?何でミラはここで寝てたんだにゃ?あっちのソファーで寝てたはずなのにゃ」


「知らんよ········俺が聞きたいわ」


 ミラは不思議そうに首を傾げているが、たぶん答えは出ないだろう。取り敢えず母さんの朝食の準備を手伝い俺達は席に着いた。まぁ複数人が座れる様な広さは無いので寛ぐ際に使っているだろうテーブルと食卓様に分けてなんだけどね。母さんの初めての手料理は絶品だった。ハムやレタスっぽい野菜を挟んだサンドイッチみたいなやつととろみが薄いシチューみたいなスープといった料理であったがそれでも絶品だった。

 朝食を摂り終え、身支度を整えた俺達は母さんに別れを告げ冒険者ギルドへと向かう。別れ間際に母さんが「いつでもまた来てね。今度はもう一人の娘も紹介してね」と少し寂しそうに、でも何処か嬉しそうに微笑みながら言ってきたので俺は頷きまた来る事を伝えた。うん、また、絶対に顔出しに来よう。そう心に誓った。



 ーーーー2週間は特に変わった事はなかった。うん、本当に面白味も無い日常········だったと思う。母さんと別れてから冒険者ギルドに行く途中でローナ達と出会いミラの件を説明。何故か呆れられていたのが今でも意味が分らん。んで今後の方針を練り直した結果、暫くは街に滞在し各々休んだり手頃な依頼を請け稼いだりと自由行動になった。俺とミラは小金を稼ぐ為に仕事をしていく。たまにレイナやレヴィア達も参加して討伐依頼をこなしたりしていた。何でも酒代やら必要な物の購入資金とのことだ。他の面々も自由に活動していた。ただ········ユーリにたまに呼び出しされては例のマッサージをしては悶々とするのがなんとも言えなかった。しかも回数を重ねていく度に段々と········こう········なんだ。誘うような熱の篭もった目で見てきたり触ってくるのが正直キツイ。一応弁明はするけど俺は何もヤッてないからな。ヤッたとしてもレイナやレヴィア、リンにぶつけさせて貰ってるから。手を出してはいないぞ。本当だからな。

 後は········迷子の子を助けたり、依頼途中で魔物との戦闘で危なくなってる冒険者を手助けしたり、漢女に連れ回されたり、孤児院の手伝いをしたり、母さんにリンを紹介したり、········かな。そんな感じの2週間だった。


「もう充分稼げたからダンジョンに行こうニャ!っていうか行きたいのニャ!時間が無いのニャ!」


 で、現在に至るってわけだな。うん。いやぁ充実した毎日だったなぁ。この分だと目標の金額に届くんじゃないのかなぁ。


「ってルゴウ!聴いてるのかにゃ。ミラをダンジョンに連れて行って欲しいのにゃ。それと毎晩毎晩盛らないで欲しいのニャ!朝ここに入る度に残り香が強くて反応に困るのにゃ」


 ミラは俺の肩に手を置き揺すってくる。そんなに揺するな。分かったって。後、情事に関しては別にいいだろう。気にしないでくれよ。仲のいい証拠だって事で割り切ってくれ。


「聞いてるよ。解毒のポーションがまだ集まりきっていないから俺達としては行く必要は無いんだがーーーー」


「ミラのここに居れる時間がもう少ないのニャ!ルゴウ達が目指している奥へは進まなくていいから連れてくにゃ。というかそう言う約束だったはずなのにゃ」


「あー、確かにそうだったな」


 そういやそうだった。母さんに会ったり依頼をしてたから忘れてたよ。しょうがない、約束は約束だから守る事にするか。それにもう1人期待に満ちた目をしてるのもいるしな。


「んじゃローナ達に一言言ったら準備でき次第行くとするか。レイナは勿論行くもんな」


「ああ!!ダンジョンは何度行っても飽きねぇし稼げるからな。それに風呂に浸かりたいしな」


「ニャ!?お風呂あるのかニャ!」


「あるぞー。ルゴウが作ったんだよ」


「久し振りのお風呂にゃ。この街で大衆浴場とか見かけなかったからてっきりここの人達はお風呂を知らないのかと思ってたにゃ」


「まぁここら辺じゃ裕福層しか使ってないからな。知らない奴の方が多いかもな」


「にゃ~、楽しみが増えたにゃ。そうと分かれば善は急げにゃ。さっさと準備するにゃ」


 いそいそと荷物を纏め始めるミラとレイナがなんとも可笑しく思い笑ってしまう。さて俺はローナ達に一言伝えに行くかな。レヴィアとリンは付いてくるだろうか?誘ってみよう。



························

······································

··················································


「よし、皆集まったな。出発しようか」


「はいニャ!」


 ローナがそう言うとミラは元気良く返事をした。余程待ち侘びていたんだろう。ずっとそわそわして落ち着き無かったんだよな。というか結局ローナ達に話したら皆で行くことになったんだよな。なんでも風呂をかなり気に入ったらしい········今回はミラも居るから連れ込まれたくはないな。


「久し振りのダンジョンだからなぁ。このメンツだったら多少無理してもいいんじゃねぇか?」


「まぁ今回はマナポーションを多めに仕入れましたから少し先には進めそうですけど········それでも命あっての物種ですからね」


「私は別に問題無いわね。ただ飲むにも限界があるから注意して欲しいくらいかしら」


「わーってるって。俺とルゴウが前衛張ってれば問題ねぇよ」


「レイナ········今回リンもいるんだから俺は無茶な行動を極力避けたいんだが················」


「な、なんかごめんね。僕も行きたいなんて言わなければ良かったんだけど」


「気にするな。そもそも先に進む気なんて最初は無かったんだから。それにリン達に魔物を近づけさせないのが俺の役割だから何が何でも抜かせはしない」


「うん········ありがとう」


「ルゴウだけじゃないぞ。私とレイナ、ミラもその役割りだからな。気負う必要はない」


「········じゃ私は後ろで観戦してる。········頑張って」


「いや、ユーリもだからな」


「········っち。········駄目か」


 駄目に決まってるだろうに········まぁ、何だかんだ口ではそう言ってるだけでしっかり仕事はするんだよな。ローナもやれやれと肩を落としているが本気にはしてないのがわかる。

 そうこう話しながら俺の住処にしている洞窟へと俺達は歩き始めていった。たぶん今は昼ぐらいだから夜には着くだろう。願わくは風呂の時間は別々だったらいいんだけどなぁ。マジで気が気じゃないんだよ。本当に········


善行 14/108

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ