100.何となく違和感を感じる
遅れましたが無事100話達成いたしました。
前話のコメントで達成していた事に気づきましたorz
ここまで読んで頂き有難うございます
引き続きノープランですが皆様に楽しんで頂けるよう、また自分も楽しめるよう執筆させて頂きます
ローナ達の所へ戻った俺達は先程の戦った魔物の事について報告した。報告を受けたローナ達は揃って苦虫を噛み潰したような表情を浮かべてはじめた。
「ブラッティスカルにポイズンスパイダーか········ユーリ、良い判断だった。レイナもルゴウも有難う」
「これくらいお安い事だ········しかしそんなに危険な魔物なのか?」
俺としては戦った感じは毒さえ食らわなければ特別警戒する魔物ではない気がするのだが違うのだろうか?そんな俺の言葉にローナは頷き返した。
「ブラッティスカルに関しては私達にとって危険ではない。スケルトンの亜種よりは硬く少しだけ知能がある程度だからな。ただ、そこにポイズンスパイダーが居るのが問題なんだ」
「ん?居るのがか?」
ポイズンスパイダーが居るだけで問題ってどういう事だ?まぁ読んで字の如く毒蜘蛛だから毒が危険だって位しか分からんのだが。
ローナの言い方にそれじゃあ解りづらいでしょとマリアは言い、続ける様に説明してくれた。
「追々視ていく事にはなるでしょうけどポイズンスパイダーの毒には種類があるのよ。麻痺毒、致死毒、幻覚の毒の3種類。また、それぞれにも即効性や遅効性に別れているのが厄介なのよ。見分けるのも体毛の色や模様の違いで判別出来るから覚えておくようにね」
「········因みにさっき出会ったのは致死毒の方」
「マジか········毒貰わなくて良かった」
頑張って覚えてはみるが········咄嗟に見分けること出来るか不安だ。出来れば分かり易い色であって欲しい。
「で、ローナ。これからどうすんだ?やっぱり1度引き返して必要なもん買い足すか?」
「ふむ········」
レイナがそう言うとローナは腕を組み、片方の手を顎に当て考え始めた。俺としてはリンも居るしキュアポーションの残量も気掛かりだから引き返したい。もし進むと言うのであれば反対意見を言わせてもらおう。しばらく考え一瞬リンの方へと目を向けた後にローナは言った。
「レイナの言う通り一旦帰ろう。マリアの回復魔法を信用してない訳じゃないがいざと言う時の万全を期したい。それで構わないか?」
「ああ、構わない」
「········異論は無い」
「だよなぁ。ま、予想通りだったな」
「問題無いですよ」
「私の回復魔法も万能では無いからねぇ」
「うん········そうだね」
俺とレイナ、ユーリはローナの判断に賛同し頷いたが········何故だろう。居残り組の反応が何となく嬉々としたというか、妙に示し合わせた感じであった。それにリンもなんだか嬉しそうな········かといって悩ましいようなと複雑な表情?雰囲気を醸し出している。いったい俺達が行ってる間に何があったのだろうか?凄い気になるんだけど。ユーリも気づいたのか訝しげな表情を浮かべている。レイナは········気づいてないな。元気が無いと思ったのかリンを励ましているし。
そんな俺とユーリの思いを他所にダンジョン探索を中断しもと来た道を引き返して行った。道中ふと思い出したのだが『竜の牙』は無事帰れたのであろうか?何事も無ければ良いのであるが········まぁ、ギルドに行けば会えるかもしれないな。銀級の冒険者だし無茶な行動はしないだろう。
俺が拠点としている洞窟に到着したのは日が真上に来た時である。明日には皆でロサルガの街へ帰りギルドマスターにこれまでの成果を報告する事となった。それまでは各人の自由時間········となった訳であるがローナ達からリン、レイナ、レヴィアと一緒に木の実を採って来て欲しいと頼まれた。なんでも「あー········砂糖煮がまた食べたいから多めに採って来て欲しいんだ。頼めるか?」とのことだ。どうやら皆気に入ってくれたらしい。ただ何でこの4人だけなのか疑問である。皆で採れば量も多く早く終わるだろうに。俺はその事を言ってみるが何故かはぐらかされた。
まぁ気にしてもしょうがないので木の実の採取へと向かった俺達である。木の実の採取だけなので鎧や防具は不要なので外し武器だけ携行している。
「頑張っていっぱい採ろうね!」
「そうだな。いっぱい採っていっぱい作ろうな」
「甘くて美味いからな。張り切ってやってこうぜ」
「········レイナ、リン。そろそろ交代してくれないですか」
「「まだダメ」だ」
「もう·······ズルいですよ」
2人のツンとした態度にレヴィアはしょんぼりと肩を落とした。何でしょんぼりしているかと言うと両サイドにリンとレイナが俺の腕を抱き寄せながら歩いているからである。両腕から伝わる柔らかい感触は本当に素晴らしい········のだが、森の中だからぶっちゃけ歩きにくい。整備されている道、もしくは開けているのであれば問題では無いんだが········生憎と平坦な地面ではあるものの木々が生い茂っているのが問題である。まぁ、こればっかりは我慢しよう。彼女達と比べれば些細な問題である。それに気にしてる様子もないしな。
「そうだ。なぁレヴィア、クッキーって作れるか?」
「はい、作れますけど········それがどうしたんですか?」
「いやなに、せっかく砂糖煮を作るのであれば他の食べ方もしたいからさ」
「確かにそうですね。今度作りましょうか」
優しく微笑んでくるレヴィアに思わずドキッと胸が高鳴り見惚れいてしまう。あぁこれは着実に惚れてきているんだよなと認識させられる。すると片方の腕が少し強く握られた。
「レヴィア、僕も覚えたいから一緒に作ってもいい?」
表情と声音からして怒っては無さそうだが負けてられないといった対抗心のようなものが伝わってくる。レヴィアはリンの様子にフフっと笑いながら頷いた。
「もちろん構いませんよ。レイナはどうします?」
「ん?········あー、そうだなぁ········」
料理の事はからっきしなので急にレヴィアから話を振られ困っている。ただ、俺をチラッと見た後に少し照れているのか頬を赤らめながら言った。
「お、俺も手伝おう········かなぁ········」
レヴィアはまさかレイナも参加するとは思っていなかったのか目をパチクリと瞬かせると、ニヤリと笑みを浮かべて言った。
「じゃあ今度皆で作りましょうか」
「わーい」
「お、おう········」
まさかレイナも一緒に作る事になるとはな········正直驚いてはいる。ただまぁ、レイナの態度からして········というよりこの分かり易い反応からして察せない人はいないだろうし多くは言うまい。本当にこのギャップは反則だ········。
しばらく歩き周りながら木の実があれば採取してを繰り返し十分な量を取り終えた頃合いでリンとレヴィアから休憩しようと話が出た。確かに歩き疲れているので俺もレイナも異論は無く休憩することにした。
「汚れるのも嫌ですのでこんなモノを用意しました」
レヴィアが魔法袋から大きく厚手のシーツを取り出した。俺は用意がいいなぁとは思いつつ広げるのを手伝った········のだが座るにしても少し広いような気がする。そう寝っ転がるには丁度いい感じである。まさかなとは想いつつ若干の期待を胸に武器を下ろし座ると広いスペースを無視して3人とも俺には密着するように座っていく。両サイドにはレイナとレヴィアが、膝の上にはリンがニコニコと笑顔を浮かべている。
「落ち着きますねぇ」
「だねぇ」
「ダンジョン探索や戦うのも悪くはないが········こういうゆっくりした時間も悪くないよな」
「あ、アハハ········ダヨネー」
うん。レイナの言葉に賛同はするんだけど········落ち着きはしないかな。いや、決してこの状態は嫌いではないんだけどさ。むしろ大歓迎だ。ただ········こう女性特有の香りとか柔らかい感触とかが伝わってくるので理性がガンガン削られている。最近シてばっかりだったから1日しないだけでも········こうくるんですよ。例えるなら豪勢で美味しそうな料理を並べられているのにも関わらずお預けをくらっている感覚だ。まだダメだとは思ってもついソワソワしてしまう。
そんな俺の様子に気づいたレイナはニヤリと口を吊り上げながらからかう様に言ってきた。
「どうしたんだルゴウ。さっきから落ち着きがねぇなぁ」
「そ、そうか········?そんな事は無いと思うぞ」
態とらしく俺へとしなだり掛かり、抱いてる腕を自分の胸の間に挟めてくる。相変わらずのボリュームだ········お陰で薄っぺらく脆い俺の理性が吹っ飛びそうになる。
「正直になった方がいいぜぇ」
「う········そう言われると········」
ニヤニヤとしながらも徐々に頬を赤らめるレイナにグッときてしまってつい一部が反応してしまった。すると膝の上にいるリンがビクっと身体を震わせ、俺のソレに気づき顔を上げ俺の頬に手を伸ばし撫でながら言った。
「べ、別に我慢しなくていいからね。ここには僕達しかいないし········さ」
「そうですよ。折角この為にシーツを用意したんですから」
やっぱりそうだったのか········まぁ、期待はしていたからその通りで良かったよ。勘違いじゃなくて良かったー。
「········じゃあ遠慮なく········いっぱい愛させて下さい」
「そうこなくっちゃ!」
「うん!」
「どうぞ、存分に可愛がって下さい」
俺は順番に彼女達に唇を重ねていき先程まで抑えていた欲望を少しずつ解放していった。互いに愛し愛され、甘えては甘えられ、求めては受け入れ、受け入れては求めてを繰り返しいく。愛を語り合うには短い時間でもあるが十分だと感じて貰える様に················
·························
·······································
················································
俺達がある程度満足したのは日が暮れ始めたくらいだった。正直まだ足りないが完全に暗くなると周りが見えないので名残惜しいが最後に始まりと同じ様に順番に唇を重ねて終えることにした。俺とレヴィアは全員の汗や匂い等の汚れを浄化魔法で消し身なりを整えていく。帰り支度を終え、忘れ物が無いかを確認してから俺達はローナ達がいる俺の住処へと帰った。
「········うわぁ」
帰ってきて早々にユーリから凄く嫌そうな声で出迎えてくれた。
「いきなり何で引いてるんだよ」
「········明らかに行きと帰りの皆の表情が違う。········それに帰るのが遅すぎる。········絶対ヤってるでしょ」
やめろやめろ。その握った手の指の間から親指を出すな。というかこの世界にもそのハンドサインあんのかよ。
「す、鋭いなぁ········でも悪い事では無いから良いじゃないか。仲が良いってことで気にしないでくれ」
「········まぁ、確かにそう。········でもこの幸せオーラはやめて欲しい。········胃もたれしそう」
態とらしく吐きそうな素振りをするユーリであるが········何故だろう。なんか違和感を感じる。俺は疑問には思いつつも「はいはい、気にすんな」と言い捨て料理台の所へと向かった。さてと今晩は何にするかなと肉や野菜を取り出し準備をしているとユーリとレヴィアが隣にきていた。
「手伝いますよ。今晩は何にしましょうか」
「········私も手伝う」
「2人とも有難う。んー、とは言っても材料も限られているからほぼ昨日と同じく代わり映えしない料理になるかな」
俺のレパートリーが少ないってのもあるが物も少ないからしょうがないのだが········なんかひと手間加えたいんだよな。俺が悩んでいるとレヴィアは以前買った乾燥パスタを取り出した。
「でしたらトマトとオニオン、ガーリックもありますからトマトソースパスタでもどうですか?」
「あー、いいな。そのトマトソースに細かく切った肉も淹れるか········あ、でも乾燥パスタって人数分あったか?」
「········大丈夫。········こんなことも在ろうかと常備している」
フンスっとドヤ顔を決めながらユーリは自分の魔法袋から乾燥パスタを取り出した。いや、有り難いんだけど威張るような事でも無いと思うんだけど。
「助かるよ。じゃあ作ってこうか」
まぁツッコム程ではないので素直に礼を言い、俺達は作り始めていった。時折背後から色めきあった声や所々聞こえてくる先程のレイナ達との採取に行ったときのアレの話がしてきて気恥ずかしいんだけど········いや、その前にユーリさん?なんか近くない?レヴィアはちょいちょい俺にタッチしてるのは許容しているんだけどさ。でも、なんかいつもより近いよね。いったいどうしたんだ?俺がそれを不審そうに見ていると何故か不服そうな顔をして背けられるし········いったい俺達が行ってる間に何があったんだ?
善行 9/108




