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性転換物

私は、元女装家

作者: 3442
掲載日:2021/03/18

 私は、白百合(しらゆり)女学館高校の看護科に通う高校一年生の山川雛(やまかわひな)。15歳。

 今日は、SNSで知り合った、山根南(やまねみなみ)さんとケーキバイキングに来ている。

 彼女は、私の憧れの白百合総合病院で看護師をしている24歳の女性だ。

 私達には、ある共通の秘密がある、それは、私達二人は、元30代の女装が趣味の普通のサラリーマンだった。

 だが、私達は、ある日、人生が一変したのだ。

 その経緯を説明しようと思う。


 俺は、大学の時に、文化祭で行われた催しで、当時、テレビでやっていた、彼氏が彼女に着替えたら?という企画が文化祭で催され、当時付き合っていた彼女に誘われ、女装したことをきっかけに、女装に芽生えた。

 俺は、家の中のみで、女装を楽しんでいる。

 本当は、女装して外を歩きたいとも思っているが、勇気を持てないでいる。

 明日、SNSで知り合った、女装仲間と一泊二日で旅行に行く予定で、一日中女装することになっている。

 一人では、恥ずかしいが、女装が、何人もいれば、恥ずかしさも半減する。

 俺は、明日、大学時代付き合っていた元カノから貰った、彼女が通っていた、お気に入りの女子高の制服を持っていき、ホテルで着替え、町へ出掛ける予定だ。


 翌日

 俺は、待ち合わせの場所に、昼前に着いた。

 待ち合わせの場所には、すでに、一人の男性が待っていた。

「久しぶり」と俺が言うと、

「久しぶり」と30代くらいの少し髪の長い男が答えた。

「じゃあ。ホテルに行こうか」と俺が言った。

「ああ」と30代くらいの少し髪の長い男性が言った。

 ホテルに着き、チェックインして、二人で、部屋に入り、女装の用意を始めた。

「山根さんは、何を持ってきたんですか?」と俺は、少し髪の長い男性に聞いた。

「俺は、ナース服」と少し髪の長い男性が、鞄から出して、見せて言った。

「山川さんは?」と俺に山根さんが言った。

「俺は、白百合女学館高の制服」と俺は、きれいに畳まれた、制服、ブラウスとピンクのリボンタイを出して、見せた。

「ピンクのリボンと言うことは、看護科だね」と山根さんが言った。

「うん」と俺は言った。

 白百合のリボンの色は、専攻科で違う。

「山川さん。よく白百合の制服をゲットしたね」と山根さんが言った。

「実は、大学時代に付き合っていた彼女の母校でね。別れた時に、文化祭で、一回しか着てないのに、『元カレが着た制服を持っていたくない』と言われて、投げつけられ、そのまま別れたから、貰ったんだ」と俺は言った。

「文化祭で、着た?女装カフェかなんかやったのか?」と山根さんが言った。

「いや。昔、彼氏が彼女に着替えたら?というのが、テレビであっただろ。それの企画に彼女に誘われ、出たときに、着たのが、この制服なんだ」と俺は言った。

「へえ」と山根さんが言った。

「じゃあ。準備して、外に出掛けますか?」と俺は、着替え始めた。

 山根さんも着替え始めた。

 着替えも終わり、化粧をして、ウィッグをつけて、出来上がりだ。

 俺達は、遅い昼食を食べに町に出た。


 ホテルから少し歩いたところにラーメン屋があり、二人で、そこに入る事にした。

 二人で、ラーメンを注文し、ラーメンを食べた。

 ラーメンを食べている途中に、前の山根さんさんを見ると、ナース服を着た女性がいた。

「え? あなた、山根さん?」と服装で、何となくわかるが訊ねた。

「何を言ってるの?山川さん。私は、山根ですよ」とナース服を着た、女性が俺の方を見て、言った。

 俺は、ナース服を着た、女性に、「山根さん。女性になっていますよ」と言った。

「え? そう言う、山川さん?も、高校生くらいの女の子になっているよ」とナース服を着た、山根と名乗る女性が言った。

「え?」と言い、俺は、手鏡が入っているハンドバッグを置いてある右側の椅子を見たら、スクールバックに変わっていた。

「エーッ」と俺は、大声をあげた。

「どうしたの?」と山根さんと名乗る女性が言った。

「見て」と言って、俺は、白百合女学館高校のエンブレムが入ったスクールバックをテーブルの上に載せた。

「白百合のスクールバックね」と山根と名乗る女性が言った。

「入った時に、持っていたハンドバックが無くなって、スクールバックがあったの」と 俺は言った。

 山根さんが、手鏡を出して、自分の顔を見ていたから、「私にも貸して」と言って、手鏡を借りて、自分の顔を見た。

 自分の顔を見て、可愛いと思っていた。

 山根さんを見たときも美人だと思っていた。

「ねえ。見て」と言って、山根と名乗る女性が、免許証を見せた。

「名前が、山根南になってるのよ。歳は、24になってるの」と山根さんが言った。

山根さんの名前は、確か、(あずま)だったと思う。

 俺も、スクールバックの中を見て、生徒手帳が有り、それを見ると、山川雛で誕生日が、何故か3月3日となっていて、15歳になっていた。

 俺の名前は、5月5日生まれだから、(かぶと)だった。

 だから、16だと思っていた。

「あれ? 私も。山川雛になっている。学年は、高1。でも、年齢が、まだ、15なんだよね」と俺は言った。

「あれ?誕生日来てるよね」と山根さんが言った。

「そうなんだけど。何故か、誕生日が3月3日に変わってるの」と俺は言った。

「え?確か、5月5日だよね」と山根さんが言った。

「ええ」と俺は言った。

「もしかして」と山根さんが言った。

「何?」と俺は言った。

「確か、名前の由来は、端午の節句の5月5日生まれの男の子だから、兜となった。と言ってたよね」と山根さんが言った。

「うん。親から、そう聞いてる」と俺は言った。

「だからだよ。女の子になったから、女の子の節句は、3月3日でしょ。だから、3月3日に生まれたことになって、名前が、雛祭りから、雛になったんじゃないかなと思ったの」と山根さんが言った。

 山根さんに、言われ、納得して、「そうかも」と俺は言った。

 山根さんのナース服の左胸に、店に入るまで、何も無かったはずなのに、白百合総合病院と刺繍がされてあった。

 それを見て、俺は、「山根さん。白百合総合病院で、看護師をしているんですか?」と聞いた。

 何故、そう聞いたのかわからなかった。

「そうよ。何で?」と山根さんが言った。

「私の夢は、白百合総合病院で、看護師として働くことなんです」と私は言った。

 この言葉を発して、俺は、気がついた。精神が、身体に順応し始めていることに。

 そして、それは、山根さんも一緒だった。

「へえ。じゃあ。将来、私の後輩になるかもしれないってことね」と山根さんが言った。

「はい。その時は、宜しくお願いします」と私は言って、頭を下げた。

「頑張ってね。私も応援しているから」と山根さんが言った。

「はい。ありがとうございます」と私は言って、もう一度、頭を下げた。

「のびちゃうから、早く食べませんか?」と私が言った。

「そうね」と山根さんが言った。

 食べ終わり、私が、「お会計は、別でお願いします」と伝票を出して言って、財布を出そうとすると、

山根さんが、「高校生には、払わせられないから、私が払うよ」と言った。

「余計に持ってきてますので、大丈夫です」と私は言ったが、

「いいの。いいの。将来、私の後輩になったら、その時にでも。ね」と山根さんは、ウィンクして言った。

「わかりました。その時は、必ずお支払いします」と私は言った。

そして、私達は、ホテルに帰ったのだった。


 部屋に戻って、私と山根さんは、ウィッグを外そうと試みたが、外れなかった。

 どうやら、地毛になったようだ。

 ラーメン屋に入る前、山根さんは、ロングヘアーのウィッグを後ろで結んだ髪型にしていて、私は、肩にかかるくらいのセミロングのウィッグをつけていた。

 私は、かねてからの夢だった、白百合総合病院のナース服を山根さんに頼み、着させてもらい、スマホで、写真を撮って貰った。

 身長が、20センチくらい縮んだらしく、サイズのあっていなかった白百合の制服がぴったりになっていた。

 山根さんも20センチくらい縮んだが、男の時の私より、10センチくらい高かったから、女になっても、私より、10センチくらい高いので、少し服が大きかったけど、いい記念になった。

 帰ったら、お母さんや高校の友達に見せようと思った。

 大学時代に、付き合っていた彼女の身長も、150を少し超えたくらいだった気がする。

 山根さんからも白百合に通いたかったから、制服を着てみたいとの事で、服を交換した。

 山根さんには、少し小さかった。

 山根さんのスマホで、山根さんを撮った。

 その後、私達は、浴衣に着替え、夕御飯まで、トランプやおしゃべりをした。

 夕御飯後、私たちは、美肌の湯として有名な露天風呂に入った。

 私達は、露天風呂に入っている時に、お互い、親しみを込めて、下の名前で呼ぼうと決めた。

 山根さんは、私を雛ちゃんと呼び、私は、山根さんを南さんと呼ぶことにした。

 南さんは、貴女も『ちゃん』でいいよ。と言ってくれたが、歳上を『ちゃん』付けでは、呼べないと言って、私は、『さん』付けにした。

 暇を見つけては、ショッピング等をするために会うことになるだろう。


 翌朝、私達は、バイキングで、朝御飯を食べ、チェックアウトして、昨日食べたラーメン屋の前を通ったら、昨日あったはずのラーメン屋はなくなっていて、空き店舗になっていた。

 最寄りの駅に着き、電車まで時間があったので、下見に来たときに見つけた、ケーキ屋に二人で入り、お互いに頼んだケーキを半分にして、二人で食べ、時間までおしゃべりをした。

 時間になり、来た電車に乗り、私達は、帰路についた。


 これが、私達二人が、女装家から今の姿になった経緯である。

ラーメン屋の秘密は、秘密です。

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